DAVID COVERDALE『INTO THE LIGHT』(2000)
2000年9月に発表されたデヴィッド・カヴァーデイルの3rdソロアルバム。
ソロプロジェクトの一環で制作された『RESTLESS HEART』(1997年)が結果としてWHITESNAKE名義で発表されたことで、カヴァーデイルは同作のツアーをもってWHITESNAKEを再び解散させ、本格的なソロ活動に臨みます。
レコーディングでタッグを組んだのはデヴィッド・ボウイやジョン・レノンとの共演で知られる名手アール・スリック(G)のほか、グレッグ・ビソネット(Dr)やマイク・ポーカロ(B)などと共演してきたダグ・ボッシ(G)という過去のWHITESNAKEからは想像できない面々。そこにリーヴス・ガブレルス(G/デヴィッド・ボウイ、THE CUREなど)やマルコ・メンドーザ(B/ex. BLUE MURDERなど。のちにWHITESNAKEの一員に)、トニー・フランクリン(B/ex. BLUE MURDER、ex. THE FIRMなど)、デニー・カーマッシ(Dr/ex. WHITESNAKE、ex. HEARTなど)といた新旧のWHITESNAKEメンバーを含むプレイヤーがゲストとして参加することで、サウンドに華やかさを加えています。
完全なるソロ名義としては1978年の『NORTHWINDS』以来22年ぶりとなりますが、確かに今作を聴くと『NORTHWINDS』から地続きであること、と同時にWHITESNAKEから続く物語であることが伺える内容であることがわかります。
ぶっちゃけ、『RESTLESS HEART』がなかったことに感じてしまうほど、本作には華やかさが備わっている。確かに後期WHITESNAKEと比べたら地味だと思います。ですが、『RESTLESS HEART』の地味さとは別ベクトルなんですよね。ちゃんと“ソロシンガー、デヴィッド・カヴァーデイル”を盛り立てようとする鮮やかさが至るところから感じられる。それは、カヴァーデイルが単独で書いた楽曲はもちろんのこと、アール・スリックとの共作「Love Is Blind」や「Slave」、カヴァーデイル/アール/ダグの三者共作曲「Cry For Love」「Living On Love」などからも感じ取れるはずです。逆に、『RESTLESS HEART』からのリメイクとなる「Too Many Tears」はこの中に入ると本当に地味に思えてしまうのですから……ゴメンね、エイドリアン・ヴァンデンバーグさん(苦笑)。
『RESTLESS HEART』はそれ以降のWHITESNAKEのアルバムよりも“らしい”内容だった1枚でしたが、今作はそれをさらに上回る完成度ではないでしょうか。80年代の派手さを求める層には敬遠されそうですが、デヴィッド・カヴァーデイルというアーティスト/シンガーの真髄が余すところなく収められたという点においては、実は彼のキャリアにおいて本作が最後だったんじゃないか……そう思わずにはいられません。それくらい、以降の活動には毎回少なからず「?」を感じてしまうのですから(悪くはないんですけどね。でも、100%満足させてくれる内容ではないというわけです)。
無理やりキーを下げてがなりまくるのではなく、またこのテイスト/トーンのアルバムを作ってくれないかなあ……売れないだろうけど(苦笑)。
あ、ちなみに本作も現在日本盤が廃盤状態。国内ではストリーミングサービスでも聴くことができません(海外でもSpotifyのみ)。このへん、どうにかならないのかなぁ……。
▼DAVID COVERDALE『INTO THE LIGHT』
(amazon:日本盤CD / 海外盤CD)
« WHITESNAKE『RESTLESS HEART』(1997) | トップページ | WHITESNAKE『TROUBLE』(1978) »
「Whitesnake」カテゴリの記事
- V.A.『IMMORTAL RANDY RHOADS - THE ULTIMATE TRIBUTE』(2015)(2022.11.01)
- BLACK SWAN『GENERATION MIND』(2022)(2022.07.28)
- WHITESNAKE『GREATEST HITS 2022 - REVISITED - REMIXED - REMASTERED -』(2022)(2022.05.15)
- JOEL HOEKSTRA'S 13『RUNNING GAMES』(2021)(2021.02.21)
- WHITESNAKE『THE BLUES ALBUM』(2021)(2021.02.20)
「2000年の作品」カテゴリの記事
- THE SMASHING PUMPKINS『MACHINA II: THE FRIENDS & ENEMIES OF MODERN MUSIC』(2000)(2024.08.08)
- POISON『CRACK A SMILE... AND MORE!』(2000)(2024.05.09)
- MARS ELECTRIC『BEAUTIFUL SOMETHING』(2000)(2024.03.13)
- JEFF BECK『YOU HAD IT COMING』(2000)(2023.01.12)
- V.A.『RANDY RHOADS TRIBUTE』(2000)(2022.11.05)
「David Coverdale」カテゴリの記事
- WHITESNAKE『THE BLUES ALBUM』(2021)(2021.02.20)
- WHITESNAKE『THE ROCK ALBUM』(2020)(2020.06.25)
- DAVID COVERDALE『INTO THE LIGHT』(2000)(2020.03.07)
- WHITESNAKE『RESTLESS HEART』(1997)(2020.03.06)
- COVERDALE・PAGE『COVERDALE・PAGE』(1993)(2017.05.23)