STONE TEMPLE PILOTS『STONE TEMPLE PILOTS (2010)』(2010)
2010年5月下旬に発表された、STONE TEMPLE PILOTSの6thアルバム。
2001年に5thアルバム『SHANGRI-LA DEE DA』を発表するも、翌2002年にスコット・ウェイランド(Vo)がVELVET REVOVERに加入したことでSTPを脱退。結局、バンドはそのまま解散の道を選びます。しかし、2007年にスコットがVELVET REVOLVERを脱退すると、そのままSTP組に合流してバンドとして再始動することに。2008年に60本以上におよぶ北米ツアーを行い、そのまま6作目のスタジオアルバム制作へと突入します。
9年ぶりに届けられた新作は、バンド名を冠したシンプルなタイトル。中身も変化球など一切ない、正真正銘のSTPサウンドで聴く者を納得させる内容でした。その甲斐あって、全米2位という高ランクを獲得。まだまだ行ける!とその健在ぶりを証明したのでした。
2〜3分台とコンパクトにまとめられた楽曲群は、過去5作のキャリアを総括するような仕上がりで、デビュー作『CORE』(1992年)にあったポスト・グランジ的なゴリゴ感こそ薄れていますが、2rdアルバム『PURPLE』(1994年)や3rdアルバム『THE MUSIC...SONGS FROM THE VATICAN GIFT SHOP』(1996年)で表現されたサイケデリック感やグラムロック、バブルガムポップからの影響が強くにじみ出た、貫禄あるロックナンバーをたっぷり楽しむことができます。
VELVET REVOLVERの2作を経て再びSTPに戻ったスコットですが、2バンドで楽しむことができたサイケポップ感はやはりスコットによるものが大きかったんだなと、このアルバムを聴いた当時強く感じたものです。もちろん、それがドラッグの影響によるものだとは言いませんが、もともとこの人って70年代前半の英国グラムロックからの影響が強い人だったんでしょうね。特に本作からはそのへんのルーツがいろいろ垣間見えますし、個人的にはデヴィッド・ボウイあたりからの影響が強いのかな?と感じずにはいられません。
そんなスコットのポップさを、安定感の強いバンドアンサンブルで支える。特に本作で鳴らされる音はハードロックのそれというよりは、もっと土着的で自然体という印象が強く、オープニングの王道チューン「Between The Lines」はもちろん、「Hickory Dichotomy」や「Dare If You Dare」といったサイケナンバー、パワーポップ感の強い「Cinnamon」、STP流ファンクロック「Hazy Daze」など佳曲揃い。楽曲の幅を徐々に広げることで、戦うフィールドもさらに拡大していくことになりそう、と感じさせるに十分な1枚だと思います。
ここからさらなる進化が楽しみだ……とワクワクしたものの、案の定バンドからスコットが再脱退。チェスター・ベニントン(LINKIN PARK)をフィーチャーした編成などでの活動もありましたが、結局2015年12月にスコットは帰らぬ人に。バンドは2016年にジェフ・グートを新メンバーに迎え、2018年初頭に本作と同じタイトルの新作『STONE TEMPLE PILOTS』を発表しています。
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