GHOST『OPUS EPONYMOUS』(2010)
2010年10月発売の、GHOSTの1stアルバム。日本盤は約半年遅れの、2011年4月にリリースされました。
今や言わずと知れたGHOSTのデビュー作は、リー・ドリアン(WITH THE DEAD、SEPTIC TANK、ex. CATHEDRAL)主宰のドゥームメタル専門レーベルRise Above Recordsからのリリース。それもあって、当初はスウェーデンから現れた新手のドゥームメタルバンドかと思いきや、当時はそのキャッチーさに腰を抜かした記憶があります。
レトロチックなサウンドメイクと、往年のホラー映画を彷彿とさせるおどろおどろしさ。そこに70年代的王道ハードロックのギターリフとプログレ的展開、ポップで親しみやすい歌メロ&爽やかなハーモニーが融合するという、現在まで引き継がれるGHOSTらしさはこのデビュー作の時点でほぼ完成されていることに、あれから10年経った今聴き返して改めて驚かされます。
米ウエストコースト風味のコーラス(笑)に、思わず「墓場から蘇ったBOSTON」なんてキャッチコピーを勝手に付けていたことを今思い出しましたが(苦笑)、全体的にそういう曲が多く散見されます。そこに乗る、パイプオルガン風シンセの音色の古めかしさ、音の隙間の多いアレンジ、80年代のNWOBHM流れのバンドにも通ずるB級臭さなどの要素によって、メジャー感の強いメロディを持つにも関わらずカルト臭がプンプン鼻をつくのが、本作最大の魅力なのかなと。
なお、歌詞の面では(どこまで本気かわからない)悪魔崇拝や反キリスト的な内容と、非常にアレです。そこも含めて、アリス・クーパーから脈々と受け継がれるエンタテインメントの一環であると割り切ることができれば、本作はダークファンタジー作品として十分楽しめるはずです。ただ、MARILYN MANSONあたりと比較してしまうと、若干刺激が少なくて物足りなさを感じるかもしれませんが。
なお、日本盤のみボーナストラックとしてビートルズ「Here Comes The Sun」のカバーを追加収録。カバー曲のセレクト&アレンジに定評のあるGHOSTですが、この時点では選曲的にはちょっと普通すぎないかい?(笑) ただ、仕上がり的には悪魔召喚の賛美歌的な空気でベリーグッドです。アナログシンセの音色もこのアレンジにぴったりで、これ1曲のためだけに日本盤を購入してもいいんじゃないかと思えるほど。配信ではきけないレア曲なので、ぜひ国内盤CDで手に入れてほしいところです。
▼GHOST『OPUS EPONYMOUS』
(amazon:国内盤CD / 海外盤CD / 海外盤アナログ / MP3)
« KATATONIA『CITY BURIALS』(2020) | トップページ | 2020年4月のお仕事 »
「2010年の作品」カテゴリの記事
- PANTERA『COWBOYS FROM HELL: 20TH ANNIVERSARY EDITION』(2010)(2023.03.25)
- StringerBessant『YARD』(2010)(2022.05.03)
- THE DAMNED THINGS『IRONICLAST』(2010)(2020.11.18)
- JUDAS PRIEST『BRITISH STEEL』(1980 / 2010)(2020.08.08)
- STONE SOUR『AUDIO SECRECY』(2010)(2020.07.17)
「Ghost」カテゴリの記事
- BLACK SABBATH / OZZY OSBOURNE: BACK TO THE BEGINNING(2025年7月5日)(2025.07.06)
- GHOST『IMPERA』(2022)(2022.03.13)
- V.A.『THE METALLICA BLACKLIST』(2021)(2021.09.11)
- GHOST『OPUS EPONYMOUS』(2010)(2020.04.30)
- GHOST『MELIORA』(2015)(2019.04.12)