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2020年5月 3日 (日)

ACCEPT『BLOOD OF THE NATIONS』(2010)

2010年8月下旬にリリースされたACCEPTの12thアルバム。日本盤は同年9月初頭に発売されました。

二度目の解散を迎える直前に発表された前作『PREDATOR』(1996年)から14年7ヶ月ぶり、2005年のウド・ダークシュナイダー(Vo)を含む黄金期ラインナップによる期間限定復活を経て、新たにアメリカン人シンガーのマーク・トーニロ(ex. T.T. QUICK)を迎えた新編成による二度目の正式再結成後最初のオリジナルアルバム。本国ドイツでは7thアルバム『RUSSIAN ROULETTE』(1986年)以来となるTOP10入り(最高4位)、アメリカでも8thアルバム『EAT THE HEAT』(1989年)以来のチャートイン(最高187位)を果たす、最高のカムバック作となりました。

レコーディング時のメンバーはマークのほかウルフ・ホフマン(G)、ハーマン・フランク(G)、ピーター・バルテス(B)、ステファン・シュヴァルツマン(Dr)という、マーク以外は2005年復活時の面々。楽曲・サウンド的には80年代の黄金期幕開けを飾る4thアルバム『RESTLESS AND WILD』(1982年)から先の『RUSSIAN ROULETTE』までのACCEPTをなぞった、誰もが納得する「そうそう、これ!」感の強い良曲がずらりと並びます。基本的にはミドルテンポ中心ですが、適度にアップチューンも用意され、70分前後におよぶ長尺ながらも最後まで飽きずに楽しむことができる仕上がりです。

気になるマークの歌声ですが、パッと聴いた感じではウドの雰囲気を持った声質で、『EAT THE HEAT』におけるデヴィッド・リース(Vo)のときみたいな違和感はほぼないかと思います。事実、リードトラック「Teutonic Terror」のMVで初めてマークのボーカルパフォーマンスを耳にしたとき、「モノマネかよ!」と驚きを通り越して苦笑したくらいですから。

もちろん、全編において完全なるモノマネで通すことなく、例えばメロウな要素や歌い上げるようなメロディを持つ楽曲では、哀愁味漂う男臭い歌声を聴かせてくれます。特に「Kill The Pain」みたいなスローバラードでは、ウルフのギターソロ同様に“泣き”まくっており、個人的には好印象。と同時に、しっかり聴き込めば彼のボーカルは歌唱スタイルこそウドのそれに通ずるものがあるものの、金属的だったウドの声とは異なるねっとり感と湿り気を持った別モノであることにも気づかされるはずです。どっちが優れているとかどっちが良いとかそういう問題ではないですが、僕自身は非常に好みの声であることには間違いありません。

タイトルトラック「Blood Of The Nation」や先の「Kill The Pain」はもちろん、「Rollin' Thunder」や「Pandemic」などキラーチューン満載の本作は、9thアルバム『OBJECTION OVERRULED』(1993年)で果たせなかった第二の黄金期確立を見事に達成させた代表作のひとつと言えるでしょう。

それにしても、同郷の先輩SCOPRIONSが解散を決意したタイミングに、もうひとつのジャーマンメタルの雄が輝かしい復活を遂げた2010年は、振り返ってみると大きな節目の1年だったんですね。

 


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