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2020年5月22日 (金)

WEEZER『WEEZER (WHITE ALBUM)』(2016)

2016年4月初頭にリリースされたWEEZERの10thアルバム。

セルフタイトルアルバムはこれまで1stアルバム(1994年)3rdアルバム(2001年)、6thアルバム(2008年)と3作発表しており、それぞれジャケットのメインカラーから『BLUE ALBUM』、『GREEN ALBUM』、『RED ALBUM』の愛称で親しまれてきましたが、赤盤から8年を経てついに白盤(『WHITE ALBUM』)の登場です。ここまでセルフタイトルを多用するメジャーバンドも少ないですよね。

さて、本作の内容ですが……アルバムカラーとは一切関係なく(笑)、いつもどおりのWEEZER節前回のパワーポップアルバムに仕上がっています。前作『EVERYTHING WILL BE ALRIGHT IN THE END』(2014年)は要所要所にフックが用意された、なかなかトリッキーながらも彼ららしい1枚で好印象でしたが、それと比べると本作は若干ストレートすぎるかな? むしろ、ポップ色/甘味料を多めに使用することで、ジャケットの白とは相反して意外とカラフルな仕上がりではないかと思います。

オープニングの「California Kids」や「(Girl We Got A) Good Thing」などのポップ感は、どこかTHE BEACH BOYSあたりにも通ずるものがあり、これはジャケットにビーチで撮影した写真を用いているから……なんて深読みもしたくなりますが(笑)。まあ、たまたまでしょうね。また、シングルカットもされた「Thank God For Girls」などはモダンな味付けも含まれており、適度な“今”感を提示。このへんのカラフルさはさすがの一言です。

かと思えば、「Do You Wanna Get High?」のような泣き虫ロックナンバー、豪快なサウンドの「King Of The World」や「L.A. Girlz」みたいに初期の彼らが好きな層にもアピールする定番スタイルもしっかり用意されている。先のTHE BEACH BOYS的アプローチにしろ、もちろんこれまでも表出していた要素のひとつであるわけで、要するにすべてにおいて“WEEZERらしさ”から一歩もはみ出すことなく、リスナーが求めるものを的確に提供してくれる。まさに教科書的な1枚と言えるでしょう。

だからこそ、前作にはあった刺激という点においてはちょっと物足りなさも感じる。全10曲で34分という古き良き時代のレコード的コンパクトさと相まって、何度か聴いているうちに「もういいかな?」と思えてしまうこともある、そんな平均点的な1枚でもあるのかなと思いました。もちろん、出来は非常に良いですし、たまに聴くと「あ、やっぱり良いね」と感じるのですが、長きにわたり飽きずに楽しめる傑作とはちょっと違うのかな。

そういう作品のあとだったからこそ、続く11thアルバム『PACIFIC DAYTREAM』(2017年)『BLACK ALBUM』(2019年)の変化には思いっきり刺激を受けたわけですが。要は、この振れ幅こそがWEEZERなんでしょうね。

 


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