« BON JOVI『WHAT ABOUT NOW』(2013) | トップページ | BON JOVI『GREATEST HITS』(2010) »

2020年5月 4日 (月)

BON JOVI『BURNING BRIDGES』(2015)

2015年8月下旬に発売されたBON JOVIの通算13作目のスタジオアルバム。

リッチー・サンボラ(G, Vo)の脱退、デビューから30年以上にわたり在籍してきたMercury Recordsとの契約終了などネティブな話題が続いたBON JOVI。2014年のメジャーデビュー30周年を経て届けられた本作は、ファンへの感謝の気持ちを伝える“ファン・アルバム”という名目のもと発表された古巣レーベルからの最終作。正式なオリジナルアルバムという形とは異なり、内容は過去に書き下ろしながらも録音してこなかった未発表曲に新曲を加えた異色の内容となっています。

本作制作の時点ですでに次作『THE HOUSE IS NOT FOR SALE』(2016年)に取り掛かっていることから、今作は前作『WHAT ABOUT NOW』(2013年)と次作をつなぐ橋渡し的な内容とも言えます。実際、多くの楽曲はその2作に収録されていたとしても不思議ではない雰囲気/テイストのものばかりで、それもそのはず、全10曲(ボーナストラック除く)中9曲がジョン・ボン・ジョヴィ(Vo)の単独作もしくは外部ライターとの共作という『WHAT ABOUT NOW』の流れを汲むものがあるからです。

リードトラック「Saturday Night Gave Me Sunday Morning」のみジョン&リッチー(とプロデューサーのジョン・シャンクス)共作で、確かに2000年代以降のBON JOVIらしさに満ちたテイストなんですけど、リッチーのギターやコーラスが入っていないせいか、ジョンがソロでロックバンド的なことをやったらこうなる……みたいな仕上がり。それ以外の楽曲もすべてそんな感じで、「ギターロック」アルバムというよりは「ボーカル」アルバムというイメージ濃厚かな。それが悪いという意味ではないんですけど、どうにも物足りなさを感じてしまうのも確か。

「リッチーは抜けたけど、バンドは続いていくよ。応援ありがとう」という感謝の気持ちと、「レーベルが思うようにサポートしてくれないから、今作ってる新作は新しく契約したレーベルから出して、過去の未発表曲と新作に入れない曲を録ったアルバムで残った契約1枚分を消化しよう」という消極的な気持ちが入り混じった、なんとも言えない1枚。それもあって、CDジャケットはペラ1枚で歌詞もクレジットもなし、全10曲で40分という80年代前半以来のコンパクトな構成。でも、曲は平均点以上のものばかりで、ファンならば間違いなく楽しめる内容。うーん、評価に困る作品ですね(苦笑)。

そうやってプロモーションにも消極的だったためか、チャート的にも全米13位と振るわず、セールス的にも現在までに10万枚にも満たないんだとか。でもね、何度も書くけど悪くはないんですよ? ただ、ベストでもない。ジョンのソロアルバムくらいの軽い気持ちで接すれば、バンドのファンもきっとポジティブに楽しむことができるはずです。

『WHAT ABOUT NOW』同様、全タイトル中聴く頻度がもっとも低い作品ではありますが、『THE HOUSE IS NOT FOR SALE』を経て聴き返すと発見も多いですし、やっつけでもこれくらいのクオリティの作品が作ることができるBON JOVIってやっぱりすげえな、と思わされる1枚です。

 


▼BON JOVI『BURNING BRIDGES』
(amazon:国内盤CD / 海外盤CD / MP3

 

« BON JOVI『WHAT ABOUT NOW』(2013) | トップページ | BON JOVI『GREATEST HITS』(2010) »

Bon Jovi」カテゴリの記事

2015年の作品」カテゴリの記事

カテゴリー