TOMMY LEE『KNOCK ME DOWN』『TOPS』(2020)
今年頭に執筆したMETHODS OF MAYHEMのレビューに「この春には10年ぶりとなる3rdアルバムをリリース予定なんだとか」と書きましたが、どうやらこのアルバムはトミー・リーのソロ名義による3rdアルバムとして10月に発表されることになったようです。
『ANDRO』と題したこのアルバムは、現在10月16日にリリース予定。日本盤発売に関しては未定となっています。この新作リリースに先駆けて、6月5日には2曲のリードトラックが配信されました。今回はこの2曲について触れてみたいと思います。
トミー・リーがソロ名義でアルバムを最後に発表したのは、2005年の『TOMMYLAND: THE RIDE』でした。こちらはソロ名義初のアルバム『NEVER A DULL MOMENT』(2002年)で展開されたMETHODS OF MAYHEMの延長とは異なり、アコースティック・ベースの穏やかな歌モノ作品。ソロではメロウな方向、METHODS OF MAYHEMではヒップホップ寄りの作風と線引きをしたのかと思いきや、どうやらそのへんあまり気にしていないようです(笑)。
当初はMETHODS OF MAYHEM名義で制作されたのか、あるいは最初からトミー・リー名義で制作が進められていたのか、今回公開された2曲の新曲「Knock Me Down feat. Killvein」「Tops feat. Push Push」は確実にMETHODS OF MAYHEMの延長線上にある作風。要はヒップホップを下地にした、ちょっと時代遅れ(笑)なラップメタルが展開されているわけです。
「Knock Me Down feat. Killvein」はまさにMETHODS OF MAYHEMやソロの『NEVER A DULL MOMENT』の延長線上にある1曲。これを2020年に公開するあたりに、トミー・リーの(良くも悪くも)我が道を往く感が伝わってきます。もう1曲の「Tops feat. Push Push」は、南アフリカ出身の女性ラッパーPUSH PUSHを大々的にフィーチャーした1曲。むしろこっちのほうがヒップホップと呼ぶに近い作風で、そのへんはフィーチャリング・アーティストによってアレンジを使い分けているのかなと。こちらに関しては今後徐々に公開されるであろう新曲群を聴いて、改めて判断したいと思います。
ちなみに、これら2曲のMVを監督したのが、METHODS OF MAYHEMにもゲスト参加したLIMP BIZKITのフレッド・ダースト(Vo)。2本とも作風は一緒ですが、メインとなるのがトミー自身ではなくフィーチャリング・アーティストのほうだということを踏まえて視聴すると、いろいろ見えてくるものがあるのではないでしょうか。
待望のアルバム『ANDRO』には全13曲収録予定で、すべての楽曲にさまざまなフィーチャリング・アーティストが参加。その内訳の大半がヒップホップ側の方々ですが、中にはBUCKCHERRYのジョシュ・トッド(Vo)、トミーやジェイソン・ニューステッド(B/ex. METALLICA)らが参加したROCK STAR SUPERNOVAのフロントマン、ルーカス・ロッシー(Vo)といったロック側のアーティストも含まれています。ということは、かなりジャンル的に雑多な作品に仕上がるのかしら。若干の不安を残しつつ(笑)、続報を待ちたいと思います。
▼TOMMY LEE『ANDRO』
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