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2020年7月31日 (金)

BURY TOMORROW『CANNIBAL』(2020)

2020年7月初頭にリリースされたBURY TOMORROWの6thアルバム。日本盤は同年8月26日に発売予定。

イギリスはハンプシャー・サウサンプトン出身の5人組メタルコア・バンドの彼らは、2006年の結成以来着実に知名度を高めており、3rdアルバム『RUNES』(2014年)以降の作品はすべて全英TOP40入りを果たしています。また、前作『BLACK FLAME』(2018年)は全英21位、全米トップ・ヒートシーカーズ・チャート13位という好記録を樹立。同作をフォローアップする意味を持つ今作は、当初今年4月3日リリースを予定していましたが、新型コロナウイルス流行の余波を受け発売が3ヶ月延期されてしまいました。しかし、この困難を見事乗り越え、初の全英TOP10入り(最高10位)を果たすのでした。

前作から引き続き、ダン・ウェラー(SilThのギタリスト)がプロデュースを担当。ミックスを元PERIPHERYのアダム・ゲットグッドが手がけており、昨日取り上げたBLEED FROM WITHIN同様、この手のバンドとしては非常にバランス感に優れた、良い意味で聴きやすい1枚に仕上がっています。

世代的には2000'sメタルコア第2世代ということになるのでしょうか。あの時代のメタルコア、あるいはそれ以前のニューメタル的な「攻撃性とキャッチーさをバランスよくミックスした」サウンドは、ブームから10〜20年を経た今聴いても非常に古臭く感じない、確実に現代的にバージョンアップされたサウンド&楽曲にうまくまとめられています。基本的にミドルテンポ中心ながらも、「Imposter」や「Cold Sleep」といったアップチューンが要所要所に配置されていることから、この手のバンドにありがちな「似たテンポの楽曲が続いて飽きがくる」ということもありません。

特に今作は、前作で見せたスタイルをより洗練させた感が強く、プラスに捉えれば「一気にメジャー化」したように映ります。実際、1曲1曲のメロディアスさやフックの仕掛けがこれまで以上に手が込んでおり、その多彩さから途中で飽きて離脱するというようなことはありません。耳に残るメロディやフレーズも多いですし、リピートしていると口ずさめるようになる楽曲も少なくありません。

一方で、4作目『EARTHBOUND』(2016年)あたりにまであった突進力が弱まったのかなという、ネガティブな受け取り方もできる1枚でもあります。メロディの質は作品を重ねるごとに練られているものの、音像のクリアさ(キメの細かさ)も手伝って初期の暴力性は減退してしまっています。これはもう、このバンドに何を求めるかで評価が変わってくるでしょうけど……僕は現在の進化を前向きに捉えているので、ポジティブに受け取りたいと思います。

そもそも、こういった作品がイギリスの総合チャート上で大健闘しているという事実だけでも、個人的にはうれしくてたまりません。ロック/メタルのセールス/チャートが世界中で壊滅的な中、こういった中堅たちが躍進するこの現状を大切に守っていけたらと思います。

 


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