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2020年7月22日 (水)

KIKO LOUREIRO『OPEN SOURCE』(2020)

ANGRA、現MEGADETHのギタリスト、キコ・ルーレイロによる5作目のソロアルバム。海外では2020年7月初旬から配信されていますが、日本では同年7月22日に、海外に先駆けフィジカル(CD)リリースとなります。

2015年にMEGADETHに加入してから初のソロ作となるこのアルバムでは、現ANGRAのリズム隊であるフェリッペ・アンドレオーリ(B)とブルーノ・ヴァウヴェルデ(Dr)がプレイ。フェリッペは前作『SOUNDS OF INNOCENCE』(2012年)に続いての参加となります。キコの卓越したリフワーク&ソロプレイが存分に楽しめる作品に仕上がっているのですが、それ以上にリズム隊の超絶アンサンブルが耳に残る作品でもあり、ギタリストのソロ作品ではあるものの、同時に各プレイヤーの個性や技量がしっかりと表現された、聴きどころの多い1枚と言えるでしょう。

全体的にはHR/HMのテイストが強い楽曲で占められますが、その随所随所にフュージョンやコンテンポラリー・ミュージック、キコの故郷であるブラジル音楽の影響が垣間見え、そのバランス感含め気持ちよく楽しめる内容かなと。個人的にギタリストのインストアルバムって、ただ弾きまくればいいってわけでもないですし、かといってそのギタリストの個性がどこまで表面化しているかも重要になってくるので、どれもが何度もリピートして楽しめるようなものばかりではないと思っているのですが、本作に関して言えばメロディがしっかりしていること、かつジェントなどを含むモダンなテキストが散りばめられていることもあり、歌がなくても十分に成り立つ“聴き応えのある”1枚と断言できます。

メタルファン、およびMEGADETHファン的に特筆すべきポイントは、3曲目の「Imminent Threat」にマーティ・フリードマン(G)がゲスト参加していることでしょうか。90年代のMEGADETHといえばこの人ありきでしたし、MEGADETHを一気にメジャー化させることに成功したのもこの人による功績がかなり大きかったはず。またキコに関して言えば、MEGADETHで過去の楽曲をプレイするときに必ず意識する人であり、悪く言えば「目の上のたんこぶ」的存在だったんじゃないかなと(笑)。そんなレジェンドとこのたび初共演を果たすことで、これまで方々に散っていた点と点がつながった。ファンとしても喜ばしい限りではないでしょうか。

なんていいながらも、そういったボーナスポイントが霞んでしまうほどに、本作はそのほかの楽曲も優れているので、マーティ参加はあくまでオマケくらいに捉えておきましょう。モダン・メタルが好きなリスナー、ジェントと聴いて反応するリスナーなら、本作は間違いなく引っかかるポイントが多く用意されている、オススメのインスト作品です。

なお、日本盤のみ「Overflow」「Imminent Threat」「Du Monde」のバッキングトラック(ソロパートのみを除いた、ギターのバッキング&リズム隊によるバック・トラック)がボーナストラックとして収録。これだけでも十分にインスト楽曲としてレベルの高さを感じ取ることができるし、かつギター弾きにはうれしい“マイナス・ワン”音源でもあるのかな。

 


▼KIKO LOUREIRO『OPEN SOURCE』
(amazon:国内盤CD / MP3

 

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