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2020年9月 1日 (火)

DOKKEN『THE LOST SONGS: 1978-1981』(2020)

2020年8月28日リリースの、DOKKEN通算12作目のスタジオアルバム(ということでいいのかな?)。日本盤は海外に2日先行で発売されました。

本作はオリジナルアルバムというよりも、初期のデモテープや未発表音源、アナログのみでリリースされた初期音源、さらには当時の未発表曲を現メンバーでレコーディングした新録音源を含む、コンピレーションアルバム的な内容となっています。なので、録音時期もまちまちで、アルバムタイトルにある「1978-1981」の4年間に録音されたものが中心ということになるのでしょうか。また、レコーディング参加メンバーも非常に多くのメンツが参加したことになり、皆さんご存知のクラシック・ラインナップ……ドン・ドッケン(Vo)、ジョージ・リンチ(G)、ジェフ・ピルソン(B)、ミック・ブラウン(Dr)による音源も少なからず含まれています。

全11曲(日本盤はボーナストラック含む全12曲)中、5曲(「We're Going Wrong」「Felony」「Back In The Streets」「Liar」「Prisoner」)は過去にバンド非公式でリリースされたEP『BACK IN THE STREETS』(1989年)に収録されていたものと同一で、本作収録に際して音圧が若干増したかなという印象。どれも荒削りで、その後の1stアルバム『BREAKING THE CHAINS』(1981/1983年)への布石は……若干感じるかな、といった程度です。ちなみにこちら、当時のソングライティング・クレジットにはジョージ・リンチの名前が入っていますが、実際にはジョージ加入前に録音されたもの。ギタープレイもジョージっぽくはないかな。

ほかの曲もデモの延長という完成度/音質で、青臭さといなたさが強くにじみ出たB級感満載のものばかり。そんな中、「Rainbow」のようにジョージの“らしい”ギターソロが楽しめる曲があったり、メジャーデビュー以降のDOKKENを彷彿とさせる「Hit And Run」のような“みっけもの”も含まれている。全てに対してOKを出せるような代物ではありませんが、DOKKENをひととおり通過しているリスナーなら楽しみ方を見いだせる1枚かもしれません。

で、本作からのリードトラックとして先行公開された「Step Into The Light」と「No Answer」。この2曲だけ音質も録音もしっかりしているんですよね。かつ、ドンのボーカルがほかの楽曲と“違う”(笑)。要は高音がまったく出ていない、低〜中音域メインの節回しなわけです。この2曲のみ、新たにレコーディングしたか、ここ数年の間にレコーディングしておいたものなのでしょう。「No Answer」はちょっとダークさの目立つ作風で、90年代半ばのDOKKENぽくもあるかな。一方で「Step Into The Light」は爽やかでストレート、あまりひっかかりのない1曲……もうちょっとほかに選べなかったんでしょうか。正直、これだったら日本盤ボーナストラックの「Going Under」のほうが楽曲としての出来が良いんじゃないかしら。

かなり厳しめの感想を書きましたが、今このタイミングに本作をリリースする意味がわからないんです。すっげえ悪い見方をすると、単純にお金目当てだったとか……考えたくないですけどね、そんなこと。

同じタイミングに、ジョージもLYNCH MOBのデビュー作『WICKED SENSATION』(1990年)のリメイクアルバムを制作・発表しているけど、そっちのほうがまだ現在進行形のバンドの形が感じられて、好意的に受け取れたんだけどなあ。まあ、一時代本気で愛したバンドなだけに、なんとも寂しい限りです。

 


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