ACCEPT『RESTLESS AND WILD』(1982)
1982年10月にリリースされたACCEPTの4thアルバム。本国ドイツやヨーロッパ諸国での発売から遅れて1983年には、アメリカや日本でも発売されています。
前作『BREAKER』(1981年)で“突き抜ける”一歩手前まで到達したACCEPTが、本作によりついに“突破”。ワールドワイドな人気を獲得する足がかりとなる成功を収めることになります。実際、本作はイギリスで初のTOP100入り(最高98位)、スウェーデンで最高7位という数字を残し、本国より先に小ブレイクを果たすわけです。
まあ、その理由もアルバムを聴けばよくわかりますよね。オープニングの「Fast As A Shark」のカッコよさといったら、何ものにも変えがたいものがありますし。冒頭、いきなり牧歌的なドイツ民謡が始まり「あれ、レコード(もしくはCD)間違えた?」と思わせておいて、レコードを止めるスクラッチ音とウド・ダークシュナイダー(Vo)の金属的なシャウト、スピード感のあるメタルサウンドへとなだれ込む。最高のオープニングじゃないですか。曲自体も最高のシンガロングパート(サビ)があり、ギターソロもツインリード含め非常にわかりやすいフレーズ満載。これにハマれなかったら、あなたにはへヴィメタルは向いていません!と断言できるくらい、王道中の王道。リリースから38年(!)経った今聴いても、その魅力はまったく色褪せていません。
続くタイトルトラック「Restless And Wild」の重量感と男臭さといい、「Neon Nights」の男泣き感、「Flash Rockin' Man」のロックンロールテイスト、エンディングでのロシア民謡を彷彿とさせるシンガロングが魅力の「Princess Of The Dawn」における最後のブツ切り(ここは賛否分かれますが、「Fast As A Shark」でのオープニングを考えれば、まあ納得の構成かな。でも、できればスタジオ版フルバージョンも聴いてみたい!)。すべてが名曲とは言い難いものの、全体を通して聴いたときに平均点以上の仕上がりと感じられる内容ではないでしょうか。
そういう意味では、ワールドワイドなメジャーバンドへと駆け上がる前に見せる、最後のB級感満載の1枚と受け取ることもできるかな。もちろんこれは良い意味でのB級感ですが。彼らはここから、続く『BALLS TO THE WALL』(1983年)で初の本国TOP100入り(最高59位)を果たしただけでなく、全米74位(ゴールドディスク獲得)という成功を収めることになります。
僕が本作に初めて触れたのは、アナログからCDに移行した1990年。すでにバンドが解散してからでした。『METAL HEART』(1985年)以降はリアルタイムで聴いていたものの、なかなか手が伸びずにいた本作、もっと早くに聴いておけばよかったと何度思ったことか(田舎のレンタル店にレコードもCDも置いてなかったから仕方ないんだけど)。今はこうやってストリーミングで手軽に楽しめるなんて、本当にいい時代になりましたね(遠い目)。
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