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2020年11月 1日 (日)

CARCASS『DESPICABLE』(2020)

2020年10月30日にリリースされたCARCASSの最新EP。日本盤は『鬼メスの刃 EP』という、最高のタイミングに最高の邦題で発売中です(笑)。

まとまった音源集としては『SURGICAL REMISSION / SURPLUS STEEL』(2014年)以来6年ぶり、新曲音源としては昨年12月に発表された「Under The Scalpel Blade」以来10ヶ月ぶりのリリース。本来なら今年8月に『SURGICAL STEEL』(2013年)以来7年ぶりのニューアルバムが発売予定でしたが、コロナ禍によるロックダウンでCDやアナログのプレス工場が稼働できないことで2021年以降に発売延期に。しかし、若干状況が落ち着いてきたことを受け、アルバムまでのつなぎに4曲入りEPを発売することになったのでした。

レコーディング参加メンバーはジェフ・ウォーカー(Vo, B)、ビル・スティアー(G, Vo)、ダン・ウィルディング(Dr)という前作からのメンツに加え、2018年に新加入したトム・ドレイパー(G)という4人。前任のベン・アッシュは前作のレコーディングには参加してない、あくまでツアーメンバーという立ち位置でしたが、今回レコーディングに参加することなくバンドを去りました。

さてさて。詳細な制作背景や楽曲の細かな解説は、本作日本盤封入の掟ポルシェさんによるライナーノーツに詳しく書かれているので、ぜひとも日本盤を購入してこちらをお読みください(そもそも本作、日本ではストリーミングで聴くことができませんし、デジタルでは今のところBandcampぐらいでしか購入できないので。安価で入手できる日本盤がオススメです)。ここでは僕目線で、簡単な感想を残しておきたいと思います。

収録された4曲中、M-3「Under The Scalpel Blade」のみ既発曲であり、唯一次のアルバムにも収録される予定とのこと。つまり、初出となるほかの3曲はここでしか聴くことができないわけです。じゃあアルバムからのアウトていくなの?と思いきや、オープニングを飾る「The Living Dead At The Manchester Morgue」からして王道のCARCASS節(いわゆるデスメタル的スタイルへと移行してからの彼ら)に初期のグラインドコア的要素を散りばめた、「そうそう、こういうのを待ってた!」という感動・感激の仕上がり。約6分の中にいろんな要素が詰め込まれた、非常に情報量の多い1曲と言えるでしょう。

かと思えば、ビートルズの名曲パロディのような曲名の「The Long And Winding Bier Road」は、メロディックデスメタル的ツインリードのフレーズを交えつつもミドルテンポで突き進むスタイルと、これまでにあまりなかったコード進行が新鮮な1曲。「Under The Scalpel Blade」は昨年末から散々聴きまくってきた1曲が、ついにCDとして一般流通。これを聴いただけで、続くアルバムに対する期待が一気に高まったことをよく覚えています。

最後の「Slaughtered In Soho」は怪しい雰囲気と曲調が癖になる1曲で、これも従来のらしさと“次”が同時に楽しめる仕上がりです。こんな曲を本編に入れないなんて、次のアルバムはどんな完成度なんだ……と期待だけが高まるばかりです。

というわけで、4曲ってやっぱり物足りない(笑)。無駄に期待だけがどんどん高くなる一方で、さらにまとまった新曲を楽しめるまでにあと何ヶ月待たなきゃいけないんだ……と逆に悲しくなってきました。まあ、いろいろ仕方ないですわな。今はこの4曲を擦りするほどリピートして(デジタルの場合、すり減る代わりにデータ消失したら困るけど)、来たるX-DAYを待ちたいと思います。

 


▼CARCASS『DESPICABLE』
(amazon:国内盤CD / 海外盤CD

 

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