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2020年10月19日 (月)

THE STRUTS『STRANGE DAYS』(2020)

2020年10月16日にリリースされたTHE STRUTSの3rdアルバム。

前作『YOUNG & DANGEROUS』(2018年)からちょうど2年ぶりに到着した今作は、彼らにしては珍しく1つの場所にとどまって集中的にレコーディングを実施したという意欲作。今春、新型コロナウイルスの検査を受け安全が確認されてから、LAにあるプロデューサーのジョン・レヴィン宅に泊まり込み、10日間で10曲をレコーディング。ロックダウン中だからこそ集中して制作に臨めたというのもあったのでしょう、その内容はこれまで同様にバラエティに富んだものであるのですが、過去2作以上に軸足がしっかりし、芯の通った内容に仕上げられています。

また、本作には多彩なゲストアーティストも多数フィーチャー。アルバム冒頭を飾るタイトルトラック「Strange Days」にはロビー・ウィリアムス、「I Hate How Much I Want You」にはDEF LEPPARDからジョー・エリオット&フィル・コリン、「Wild Child」にはRAGE AGAINST THE MACHINEからトム・モレロ、そして「Another Hit Of Showmanship」にはTHE STROKESからアルバート・ハモンドJr.と、錚々たる面々がアルバムに華を添えています。

しかし、そういったゲスト参加は単なる味付けにすぎず、アルバム自体はTHE STRUTS節全開。過去2作の延長線上にありながらも、よりポップさに磨きがかかり、サウンドの質感もよりモダンさが強まっているように感じられます。

それに、これまではフロントマンのルーク・スピラー(Vo)のルックスや歌唱スタイルかフレディ・マーキュリーおよびQUEENと比較されることが多かった彼らですが、本作ではKISSの「Do You Love Me」をカバーするなど、どことなくジーン・シモンズ言うところの“Larger Than Life”的な香りも強まっています。とはいっても、このテイスト自体が元来QUEENにも備わっているものなので、変わってないっちゃあ変わってないとも言えるわけですが(笑)。

ただ、そのQUEEN的質感も本作の場合、より80年代の彼らに近づいているのかなという印象も受けました。例えば、バラードチックなスローナンバー「Strange Days」からスタートする構成や、ルーツ的でシンプルなロックンロールに挑戦していたり、パワーポップ風の楽曲があったり、R&Bやソウルからの影響が濃厚な楽曲が加わっていたりと、どこか『THE GAME』(1980年)にも通ずるものがあるというか。同作から40年という長い歳月を経て、正統的後継者がたどり着いた『THE GAME』の“その先”……というのは言い過ぎでしょうか。今作をリピートするたびに、そんな思いがよぎるのです。

とはいえ、そんな小難しいことを考えずに、無心で楽しめる1枚ですので、まずは分析を抜きにしてこの極上のポップネスを心の底から楽しんでいただきたい。そんな至高の1枚です。

 


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