AEROSMITH『CLASSICS LIVE II』(1987)
1987年6月にリリースされたAEROSMITH通算3作目のライブアルバム。
本作は『CLASSICS LIVE』(1986年)に続くシリーズ第2弾。前作はジョー・ペリー(G)&ブラッド・ウィットフォード(G)脱退後の音源も含まれていましたが、今作はオリジナルメンバーでの再始動後に行われたツアーから1984年12月31日(トム・ハミルトンの誕生日)のボストン公演を軸に、『DONE WITH MIRRORS』(1985年)を携えたツアーから「Let The Music Do The Talking」(1986年3月録音)、さらに1978年の伝説的イベント『California Jam II』 から「Draw The Line」を追加した“これぞAEROSMITH!”な内容。とはいえ、今回も全8曲と物足りないボリューム感が残念なところです。当時はまだ「完全収録」とか「ライブ再現」という概念よりも「作品としてパッケージすること」へのこだわりが強かったのと、あくまでLP1枚ものとして安価で提供することが大事だったんでしょうね。
選曲的にはどれも定番曲ばかりで、特に驚きはないかな。幸いというか前作と1曲も被っていないのだけは救い。「Let The Music Do The Talking」のライブテイクのカッコよさを堪能できたり、初期の「Movin' Out」を楽しめること、伝説の『California Jam II』 からの音源に触れることができるところは“売り”なんでしょうね。あと、トムの誕生日ということで「Walk This Way」の前にはスティーヴン・タイラー(Vo)が「Happy Birthday To You」を歌っているのも、オマケ要素としては大きいかも。
ところがですね。本作もサウンド(というかミックス)状態が非常に悪くてですね。なんですか、このモコモコとこもったドラムのミックスは! 前作から引き続きポール・オニールがプロデュースに携わっており、かつ今回はバンドもプロデューサーとしてクレジットされているのに、相変わらずの劣悪状態。前作を踏襲したものなんでしょうけど、ここだけは改善してほしかったなあ。
現在はシリーズ2作を1枚にまとめたCDも販売されていますが、この音なので統一感はありますよね(笑)。でも……今や「Let The Music Do The Talking」もライブDVD付属のCD音源で聴くことができますし、もっと言えば『CLASSICS LIVE』シリーズよりも音の良いブートがたくさんありますしね(苦笑)。これがいまだにカタログとして生き残っているのが不思議で仕方ありません。
この先、リミックス&リマスターされるなんてこともないでしょうし、「エアロの音源ならなんでも聴きたい!」というマニア向けの1枚ですね。これ聴くくらいなら『LIVE! BOOTLEG』(1978年)と『A LITTLE SOUTH OF SANITY』(1998年)だけで十分ですよ!
▼AEROSMITH『CLASSICS LIVE II』
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