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2020年11月11日 (水)

AC/DC『LIVE』(1992)

1992年10月下旬にリリースされたAC/DCのライブアルバム。日本盤は同年11月上旬に発売されています。

本作は全14曲入りCD1枚ものと、計23曲入りのCD2枚組コレクターズ・エディションの2仕様が流通していますが、ここでは2枚組バージョンについて触れていきます。

本作は1990年秋に発表されたオリジナルアルバム『THE RAZORS EDGE』を携えたワールドツアーから、同年8月のドニントン・パークでの『MONSTERS OF ROCK』でのヘッドライン公演を筆頭にイギリス、カナダ、ロシアでのライブ音源をまとめたもの。実際のライブのセットリストに添いながらも日替わりで披露された楽曲も含まれた、いわゆるライブベストアルバムとなっております。

当時の編成はブライアン・ジョンソン(Vo)、アンガス・ヤング(G)、マルコム・ヤング(G)、クリフ・ウィリアムズ(B)、そしてクリス・スレイド(Dr)というオリジナルアルバムでは『THE RAZORS EDGE』のみの編成。クリスのドラミングによる影響もあってか、アッパーな曲ではよりBPMが上がっており、「Whole Lotta Rosie」や「Let There Be Rock」ではどこかパンクロック的な香りすら感じらえる、この時期ならではの演奏を楽しむことができます。フィル・ラッド(Dr)在籍時には考えられないようなビート感ですが、僕はこの性急なAC/DCも嫌いじゃありません。

また、ボン・スコット(Vo)在籍時のライブアルバム『IF YOU WANT BLOOD YOU'VE GOT IT』(1978年)と比べると、収録されている楽曲のハードロック度やヘヴィさが増し増しになっており、ボン・スコット在籍時のブルージーな楽曲やシンプルなロックンロールですら重さが備わっている。ボーカリストが変わったことでバンド自体が徐々に変質していったのを、収録楽曲からも伺えるはずです。

それと、前作からの10数年でAC/DCという存在がどんどん巨大化していき、気づけば8万人のスタジアムで演奏するようなビッグネームになっていたという事実もこのアルバムには刻まれております。まあそのへんは映像版(ドニントン・パークでのライブ映像作品)でより明確に確認することができることでしょう。もちろん、音源でもそのビッグなサウンドと聴衆たちの大歓声(随所に挿入される“アンガス”コールなど)からなんとなく理解できることでしょう。

収録曲に関しては文句のつけようのない、オールタイムベスト的内容です。『THE RAZORS EDGE』からの楽曲が多いのは当たり前の話ですが、同作自体久々の大ヒット作品だったので、そりゃそうなりますよね。オープニング「Thunderstruck」でのワクワク感からラストの「For Those About To Rock (We Salute You)」でのアグレッシヴさまで、気の抜きどころのない130分をぶっ続けでご堪能あれ。

 


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