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2020年12月15日 (火)

SCOUR『BLACK』(2020)

2020年11月27日にリリースされたSCOURの3rd EP。日本盤未発売。

前作『RED』(2017年)から3年ぶりに発表された新作。1作目はシンプルにバンド名をタイトルに冠した『SCOUR』(2017年)でしたが、いつしか同作は『GREY』と呼ばれるようになり、今作を含めて3色の三部作として成立することになりました。

フィル・アンセルモ(Vo/SUPERJOINT、PHILIP H. ANSELMO & THE ILLIGALS、EN MINOR、ex. PANTERA)、デレク・エングマン(G/ex. CATTLE DECAPITATION)、チェイス・フレイザー(G/ANIMOSITY)、ジョン・ジャーヴィス(B/AGORAPHOBIC NOSEBLEED、ex. PIG DESTROYER)、アダム・ジャーヴィス(Dr/LOCK UP、PIG DESTROYER)と、前作『RED』と同じメンツで制作された今作は、過去2作とは異なりNuclear Blast Records経由でのリリース。それもあってか、今作からはいくつかMVも制作されています。

基本的な方向性や作風、EPの構成は過去2作と共通しており、素人の耳ではその違いを見つけるのはなかなか難しいかもしれません(苦笑)。ですが、今作はわざとなのか、過去2作よりもサウンドプロダクション(ミックス)が若干こもり気味で、そのモコっとした感触が初期ブラックメタルを彷彿とさせるものがあります。これは意図的なんでしょうかね。好き嫌い分かれそうですが、これくらいがちょうどいいってリスナーも少なくないんでしょうね。

また、今作には複数のゲストミュージシャンの名前を見つけることができ、「Doom」ではHATE ETERNALのエリック・ルータン(G)がソロを披露していたり、俳優のジェイソン・モモアもボーカルで参加。「Flames」ではCANNIBAL CORPSEのパット・オブライエン(G)のプレイも楽しむことができます。特に「Doom」で耳にすることができるメロウなギターソロは、このブルータルな曲調の中ではほんのちょっとだけ現実逃避できる激甘な瞬間で、個人的にも好印象。過去の楽曲との差別化を見事な形で図ることができたのではないでしょうか。

フィルのブラックメタル・ライクなボーカルも板につき始めており、これまでのエクストリームメタル・バンド/プロジェクトのそれとは異なる迫力が感じられます。ここまでコアなことに挑戦しながらも、一方ではEN MINORのようなゴシック調のバンドでじっくり歌を聴かせてくれる。これはこれで“アリ”な未来なのかな……今年も「12月8日」を迎えて、なおさら強く感じています。

 


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