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2021年1月15日 (金)

RAMONES『RAMONES』(1976)

1976年4月発売の、RAMONESの1stアルバム。日本盤は『ラモーンズの激情』という邦題で知られています。

Wikipediaによると、「ニューヨーク・パンクのシーンにおいてはパティ・スミスに続きレコード契約を得たアーティスト」と記されています。このRAMONESのアンダーグラウンドシーンでの台頭が、ロンドンパンクのSEX PISTOLS誕生の引き金となったなんて言われていますが、本作を聴くとそれも納得の内容/仕上がりだと断言できるでしょう。

すべての楽曲が1〜2分台というコンパクトなショートチューンで、シンプルな3コードをベースにしたアップテンポのロックンロールが中心。全14曲で約29分という潔い内容は、のちのパンクロック作品に大きな影響を与えることになります。パンクロックといっても、のちのハードコア的な攻撃性やハードさ、タフさはあまり感じられず、むしろGREEN DAY以降のポップパンクの下地と言えるようなキャッチーさが備わった楽曲がずらりと並びます。

オープニングを飾る「Blitzkrieg Bop」のシンガロング、親しみやすいメロディはバブルガムポップのそれに通ずるものがあるし、「I Wanna Be Your Boyfriend」の流麗な歌メロ、「Chain Saw」で耳にする“ウーワー”コーラスなんて60年代のポップソングのそれですしね。曲冒頭での「1、2、3、4!」ってカウントや、ハードロックのそれとも異なるパワフルなギターリフやパワーコードにこそパンクロックの無軌道な勢いを強く感じますが、実は楽曲自体は非常によく作り込まれた王道ポップチューンという事実。これこそが、RAMONESが(音楽的にも)長きいわたり愛され続ける要因かもしれません。

USパンクの第1世代と言えるイギー・ポップ率いるTHE STOOGESというよりは、同じく50〜60年代のポップスを下地にしたグラマラスなNEW YORK DOLLSにより近い存在。それがRAMONESのスタートだったのではないでしょうか。このシンプルでキャッチーなロックンロールスタイルを最後まで崩さなかったからこそ、彼らは信頼され、愛され続けた。それがよくわかる原点の1枚だと思います。

RAMONESの真の凄みを味わいたければ、スタジオアルバムではなくてライブアルバムから入るのがベストですが、楽曲の良さをじっくり堪能したければ、まずはこのデビュー作から聴くのが一番。基本的にはどのアルバムも一緒っちゃあ一緒ですが(アルバムを重ねるごとに進化するポイントも生まれますが)、だからこそまずはこの1stアルバムから聴くのが正しいのかな。そんな気がします。

結局RAMONESは90年代前半に数回観たっきりでしたが、それでもあの凄さを毎回クラブチッタクラスのハコで味わえたのは、今となってはいい思い出です。

 


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