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2021年2月19日 (金)

MOGWAI『AS THE LOVE CONTINUES』(2021)

2021年2月19日にリリースされたMOGWAIの10thアルバム。

映画やドキュメンタリー番組のサウンドトラック、さらにはリミックス集など豊富にリリースしている印象があったのですが、オリジナルアルバムとしてはこの25年でまだ10枚なんですね。いや、2〜3年に1枚換算なら通常のペースか。むしろ、オリジナル盤以外にいろいろ出しすぎってことですね、このバンドの場合。

初の全英TOP10入り(最高6位)を記録した前作『EVERY COUNTRY'S SUN』(2017年)から3年ぶりの新作。今回も盟友デイヴ・フリッドマン(MERCURY REVTHE FLAMING LIPS、MGMTなど)をプロデューサーに迎えたほか、アッティカス・ロス(NINE INCH NAILS)とコリン・ステットソンがそれぞれ「Midnight Flit」と「Pat Stains」にコントリビューターとしてフィーチャーされています。

本作はコロナ禍の影響で、レコーディングもバンドのいるイギリスのスタジオとプロデューサーのいるアメリカとでリモートで行われたとのこと。成功を収めた前作のあとだけに、できれば一緒に作業したかったことでしょうが、それでも前作をフォローアップするに十分な力作に仕上がっていると断言できます。

基本的な路線は近作の延長線上にあり、ピースフルでムーディーな「To The Bin My Friend, Tonight We Vacate Earth」からユラユラと始まったかと思うと、エレクトロ色を強めた「Here We, Here We, Here We Go Forever」「Dry Fantasy」で早くもアクセントを付け、UKギターロック色濃厚な歌モノ「Ritchie Sacramento」で色彩豊かさを表す。もはや初期のエクストリームな側面は希薄ですが、それでも「Drive The Nail」や「Ceiling Granny」を筆頭にアルバムの随所からその片鱗も見つけることもでき、“現在進行形の集大成”といういかにも彼ららしい内容を楽しむことができます。

にしても、『AS THE LOVE CONTINUES』っていうアルバムタイトルは非常に今ならではと言いましょうか。『COME ON DIE YOUNG』(1999年)や『MR. BEAST』(2006年)、『HARDCORE WILL NEVER DIE, BUT YOU WILL』(2011年)といったタイトルを付けてきたバンドというよりは、『HAPPY SONGS FOR HAPPY PEOPLE』(2003年)や前作『EVERY COUNTRY'S SUN』に近いモードということなのでしょうか(とかいいながら、アルバムには「Fuck Off Money」なんてタイトルのヒリヒリする曲も含まれていますが)。

初期のスタイルを好むリスナーには、もはやショッピングモールのBGM程度にしか思えない作風かもしれませんが、このスタイルとしては相当な完成度の高さだと思うわけです。逆に、これがショッピングモールで流れていたら気が散って買い物どころじゃない(笑)。現代社会のサウンドトラックという意味では「そばで鳴っていてほしい音楽」ですけどね。うん、素晴らしい1枚です。

 


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