ANNISOKAY『AURORA』(2021)
2021年1月29日にリリースされたANNISOKAYの5thアルバム。現時点で日本盤未発売。
前作『ARMS』(2018年)から2年5ヶ月ぶりのアルバムとなりますが、おの期間の間にバンドは大きな転換期を迎えています。まず、前作発表直後にリードギターのフィリップ・クレッチマーが脱退し、バンドは4人編成に。2019年にはデビュー時からアンクリーン・ボーカルを担当してきたデイヴ・グランウォルドも脱退。新たにルディ・シュヴァルツァーをメンバーに迎え、今作の制作に臨みました。
ジェントを思わせる複雑なリズムで繰り出される低音ギターリフと、適度にエモーショナルな歌メロ、味付けにエレクトロニコアを織り交ぜた現代的なサウンドは、本作でも健在。ただ、エモさの中にもエッジの立ったバンドアンサンブルが際立った前作と比較すると、今作は若干ヌルさが強いような。楽曲のトーンもメロディのキーの高さも全体的に抑え気味なせいもあり、だいぶ落ち着いた印象を受けます。
良く言えばメジャー感が増したことで聴きやすくなった、悪くいえばよくいるメタルコアバンドと並列になり差別化が難しくなった。このバンドらしい個性というのがよくわからなくなっているのです。
オープニングを飾る「Like A Parasite」や、シャッフルビートを用いた「Face The Facts」などカッコいいと思える楽曲も少なくはないですし、「Overload」や「Bonfire Of The Millenials」のようにエモエモな楽曲もしっかり存在するし、新入りのルディによるスクリームもイカしていると思います。ただ、似たような楽曲があまりに多すぎて、全13曲/48分が長すぎると感じてしまうくらい、最後まで聴くのがちょっとキツく感じられてしまうのもまた事実。
前作発表後にBRING ME THE HORIZONのカバー(というか、まんまのコピー)曲「Nihilist Blues」を配信リリースしている彼らですが、どことなくそういったバンドたちのフォロワーに甘んじている気がしてなりません。前作がかなり感触だっただけに、そこからANNISOKAYらしさをどう伸ばしていくかと楽しみにしていたのですが……メンバーチェンジからのバンド立て直しに、もうちょっとだけ時間がかかりそうですね。
アルバムとしては厳しさもあるけど、曲単位ではお気に入りも複数あるので、そういった良きポイントを今後どう伸ばしていくのか、気長に待ちたいと覆います。
▼ANNISOKAY『AURORA』
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