Afterglow『ONE OF US』(2021)
2021年3月24日にリリースされたAfterglowの1stアルバム。
2017年9月発売の「That Is How I Roll!」から2020年10月発売の「Sasanqua」まで計7枚のシングルを発表してきたAfterglow。本作は約3年半の集大成といえる内容で、各シングル表題曲7曲のほか、リードトラック「ONE OF US」をはじめとする未CD化楽曲4曲を加えた全11曲で構成されています。
エモーショナルなギターロックやメロディックパンクなどの影響下にあるバンドサウンドに、美竹蘭(Vo, G)のどこか切なさを感じさせるストレートな歌声が被さることで、楽曲全体の雰囲気がより哀愁味の強いものへと昇華されるのがこのバンドの魅力。そんなサウンドに乗せて、幼馴染で結成されたバンドらしくメンバー5人の何気ない日常や野望、さらにはバンドを支えるオーディエンスとの絆が歌詞で綴られており、ストレートな歌と演奏と相まって聴き手の胸に真っ直ぐ突き刺さるのではないでしょうか。少なくとも、僕にはそう感じられました。
いわゆるバラードナンバーは本作には皆無で、オープニングを飾る「ON YOUR MARK」からラストナンバー「Y.O.L.O!!!!!」までひたすら疾走感の強い楽曲で固められているのも本作の特徴(というか、Afterglowというバンドの特徴かもしれません)。10代ならではの爆発寸前の熱量がどの曲からもひしひしと伝わり、結果としては「この11曲でよかった」と思える選曲/構成だと思いました。これも1stアルバムだからこそと言えるでしょう。そういった意味では、このスタイルからどう楽曲の幅を広げながら、バンドとして進化していくのかも気になるところです。
また、美竹蘭のシンガーとしての成長、個性の確立の過程もこのアルバムから伝わってきます。「That Is How I Roll!」の時点ではまだまだ若さゆえのぶっきらぼうさも見え隠れしましたが、「Sasanqua」あたりでは早くも貫禄や余裕すら伝わる。そんな強固な個性を、他メンバーがボーカルやコーラスでサポートすることで、楽曲に程よいアクセントを与えている。この緩急の付け方も楽曲を重ねるごとにテクニックが向上していることが伺えます。
実はこのバンド、まだライブを一度も観たことがないのですが、このスタジオ音源での完成された演奏をライブではどう再現するのか、あるいはどう“崩す”のかも気になるところ。本アルバムの限定仕様には「ONE OF US」のMVや『As ever』と題した“Sound Only Live”を収めたBlu-rayも付属しているので、こちらでライブでのAfterglowをイメージしながら、近い将来彼女たちのパフォーマンスを体験できる日を楽しみに待ちたいと思います。
というわけで、4月1日らしい作品をセレクト&レビューしてみましたが、結構ガチで気に入っているアルバムです。
▼Afterglow『ONE OF US』
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