SAMMY HAGAR & THE CIRCLE『LOCKDOWN 2020』(2021)
2021年1月8日にリリースされた、サミー・ヘイガー率いるTHE CIRCLEの最新アルバム(スタジオ作品としては2作目)。日本盤未発売。
本作には昨年3月のロックダウン以降、「Lockdown Sessions」と題してYouTube上にて公開されたリモート・レコーディング楽曲を収録。バンドのオリジナル新曲「Funky Feng Shui」を筆頭に、ヘイガー在籍時のVAN HALENナンバーやAC/DC、BUFFALO SPRINGFIELD、THE WHO、ボブ・マーリー、リトル・リチャードなどの楽曲をカバー。昨年9月までに公開された全10曲に、新たにリモート・レコーディングされたデヴィッド・ボウイ「Heroes」を加えた全11曲が収録されています。
もともとの趣旨が「ロックダウン期間中、アーティストもリスナーも楽しめるように」という気楽なものだったこともあり、1曲1曲はフルスケールでカバーされておらず、2分前後のショートバージョンでアレンジされたものが中心。リモートで合わせていくことを考えたら、これくらいの尺が丁度いいのはわかりますし、そもそものちのアルバム化なんて想定もしていなかったでしょうからね。そこに関しては仕方ないので、文句をつけるべきではないかな。
選曲に関してですが、意外にもVAN HALENナンバーが3曲も含まれており、「Right Now」といった代表曲に加え、地味な「Don't Tell Me (What Love Can Do)」、サミー在籍時後期には演奏される機会もなかった名作『5150』(1986年)のオープニング曲「Good Enough」など意外なセレクト。前2曲はアレンジも非常に凝っていますが、キーこそ下がっているもののストレートにカバーされた「Good Enough」は、冒頭の「Hello, baby〜!」の第一声にアガるのではないでしょうか。
そのほかのカバーセレクトに関しては、AC/DCやTHE WHOなど定番曲の中にボブ・マーリー「Three Little Birds」やBUFFALO SPRINGFIELD「For What It's Worth」が含まれることで良い味を出しているなと。あと、「Keep A-Knockin'」に関してはボンゾ(ジョン・ボーナム)の息子であるジェイソン・ボーナム(Dr)にこの冒頭フレーズを叩かせたかっただけなんじゃないか?という気もしますが(笑)。
上記のほかにも、随所にほかのロック・クラシックからの引用も含まれていたりと、遊び心満載の1枚。30分にも満たない尺は腹八分目といったところで、お遊びならこれくらいのボリュームで十分かな。ただ、いざCDで購入しようかと考えると、ちょっと割高感が否めませんが。
コロナ禍がなかったら生まれなかった作品はたくさん存在しますが、本作も間違いなくその1枚。無駄な批判よりも、まずは素直に楽しむ心を忘れずにいたいです。
▼SAMMY HAGAR & THE CIRCLE『LOCKDOWN 2020』
(amazon:海外盤CD / MP3)
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