GILBY CLARKE『THE GOSPEL TRUTH』(2021)
2021年4月23日にリリースされたギルビー・クラークの5thアルバム。日本盤未発売。
CANDYやKILL FOR THRILLSのフロントマンを経て、1992年にGUNS N' ROSESの2ndギタリストとしてツアーなどに参加したことで知られるギルビー。純粋な新作ソロアルバムは、2001年の『SWAG』以来20年ぶりとなります。そういえばここ10数年はLA界隈の“あの人は今”的ミュージシャンたちと、往年のメタルヒットソングカバーでしか名前を見かけませんでしたものね(苦笑)。
ここ数年、本作のために時間を費やしてきたというギルビー。レコーディングにはケニー・アロノフ(Dr/ジョン・メレンキャンプなど)、マット・スター(Dr/MR. BIG、エース・フレーリーなど)、マーク・ダットン(マディー・スターダスト/B)などが参加したほか、「Tightwad」にはMOTLEY CRUEのニッキー・シックス(B)&JANE'S ADDICTIONのステファン・パーキンス(Dr)の名前を見つけることもできます。
すべてギルビーの書き下ろし曲で構成された本作は、ハードロックというよりはもっとレイドバックしたアーシーなロックンロールといった印象が強い内容。そのへんは前作『SWAG』にも通ずるものがありますが、本作ではより肩の力が抜けた歌とプレイを楽しむことができ、ガンズ以降の流れから“売れる”ことを重視した初期ソロ作とも一線を画する、いろんなしがらみから解き放たれたギルビー本来の姿を堪能することができるのではないでしょうか。
ブラスをフィーチャーしたタイトルトラックや、厚みのあるコーラスとスウィングするピアノが心地よい「Violation」、ニッキー&ステファンのリズム隊が極上のグルーヴを生み出す「Tightwad」、CANDY時代を思わせる甘いポップロック「Dangerous Sin」など、どの楽曲も粒揃い。かつ、どれも4分を超えない適度なアレンジが施されており、全10曲で33分という昔ながらのトータルランニングも好印象につながっている。ボーカルのヘタウマぶりは相変わらずですが(笑)、その極太サウンドで構築されたロックンロールナンバーの数々は、時にイジー・ストラドリンのソロ作と重なる瞬間もあります。
ただ、イジーが(ストーンズでいうところの)キース・リチャーズ的だとすれば、ギルビーはよりロニー・ウッド的とも言えるのかなと。ロニーでピンとこなかったら……そうだ、ジョーン・ジェットがもっとも近いんじゃないでしょうか。そういう、オーソドックスでご機嫌なアメリカン・ルーツロックを思う存分に楽しめるので、この手のサウンドが好きなリスナーには少しでも響くものがあるはずです。
▼GILBY CLARKE『THE GOSPEL TRUTH』
(amazon:MP3)
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