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2021年6月20日 (日)

ENUFF Z'NUFF『PEACH FUZZ』(1996)

1996年1月19日にリリースされたENUFF Z'NUFFの6thアルバム。

当初は完全新作と謳われていた本作、実は以前発売された『1985』(1994年)同様に、過去にレコーディングされながらもアルバム未収録だった楽曲を集めた、いわゆる寄せ集めコンピレーションアルバム。「Let It Go」や「Kitty」あたりは2ndアルバム『STRENGTH』(1991年)からのシングルC/W曲として発表済みなので、そういった事情もディープなファンは承知だったのでしょうね。

とはいえ、常にクオリティの高い楽曲を増産し続ける彼らのこと。本作には“残りもの”感は一切なく、言われなければ3rdアルバム『ANIMALS WITH HUMAN INTELLIGENCE』(1993年)の延長線上にある1枚として受け取るのではないでしょうか。事実、当時の僕もそう感じながら聴いていましたから。

レコーディングクレジットの参加メンバーから各曲の制作時期はなんとなく想像できますが、おそらく大半は『ANIMALS WITH HUMAN INTELLIGENCE』前後に録音したものなのかな。ジーノ・マルティノ(G)やジョニー・モナコ(G)の名前がないことから、80年代後半〜90年代初頭の楽曲が中心なんでしょうね。全体の音の質感やドラムの音色、楽曲の方向性的にも初期3作と重なるものがありますしね(中にはデモトラックっぽいクオリティの音源も含まれていますが)。そういった意味では、ハードロック色の強い時期のズナフがお気に入りというリスナーにはうってつけの1枚かもしれません。

本当に今聴き返しても、オリジナルアルバムとして純粋に通用するクオリティの1枚。アルバムとしてのまとまりは過去作ほど強くはないかもしれませんが、「Message Of Love」や「So Long」あたりは以降の作風にも通ずるものが感じられるので、90年代後半に『PARAPHERNALIA』(1999年)で本格的に復調するまでのつなぎとしても存分に機能する佳作かなと。個人的にはドニー・ヴィ(Vo, G)が歌ってくれさえすればオールOKです。

なお、本作は初出時、日本盤と海外盤とで収録内容/曲順およびアートワークがまったく異なるものでした(海外盤は日本盤より2曲少ない全10曲。実は隠しトラックとして「Kitty」が収録されているので、本当は11曲入り)。日本盤は90年代以降一度も最初されていませんが、海外では2008年の再発以降、日本盤と同じ収録内容/曲順に新たなアートワークが施されたものが流通しています。現在ストリーミングサービスで耳にすることができるバージョンもこちらなので、ご安心を。

 


▼ENUFF Z'NUFF『PEACH FUZZ』
(amazon:国内盤CD / 海外盤CD / 海外盤アナログ / MP3)

 

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