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2021年6月28日 (月)

LEPROUS『COAL』(2013)

2013年5月20日にリリースされたLEPROUSの3rdアルバム。日本盤は同年10月2日発売。

EMPERORイーサーン(Vo, G)の義理の弟にあたるエイナル・スーベルグ(Vo, Syn)が在籍しているつながりから、2011年のイーサーン初来日公演でバックバンドを務めたLEPROUS。この時点ではLEPROUSは2枚のアルバムを発表していましたが、どちらも日本未発売。2013年のイーサーン再来日に合わせて、本作にてついに日本デビューを飾ることになります。

僕もこのタイミングに初めてLEPROUSの音に触れたのですが、「なるほど、イーサーンのソロ作品にも通ずる聴きごたえのあるアヴァンギャルドなプログミュージックだな」という印象を受けたことをよく覚えています。エクストリームミュージックの範疇にあるサウンドで、メタリックな質感はあるもののヘヴィメタルそのものではなく、かといってかつてのプログレッシヴロックとも質感が異なる。要所要所で独特な変態性(褒め言葉)が感じられ、それがついついクセになって、気づいたら何度もリピートしている。そんな中毒性を持った不思議な1枚なんです。

全8曲(日本盤ボーナストラック除く)で約56分、7〜9分台の長尺曲が大半を占める構成はかつてのプログレそのものなのですが、オープニングトラック「Foe」で見せる特異性、続く「Chronic」でのオルタナロックとエクストリームミュージックの融合、モダンメタルとプログレッシヴロックがバランスよくミックスされたタイトルトラック「Coal」から間髪入れずに続く浮遊感の強い「The Cloak」という曲構成など、とにかく“アルバム・オリエンテッド”なイメージが強い作風からは、目の前の音とじっくり腰を据えて向き合うべきだという主張が伝わってきます。

ギターに比重を置きすぎないアレンジであったり、「The Valley」で聴けるDjent的なリズム遊びや音の隙間を効果的に用いたアンサンブル、“これぞ北欧”と言いたくなるほど透明感の強いエイナルのボーカルワークなど、USやUKの同世代プログバンドとは一線を画する存在感は、すでにこの時点で完成されていたんだなと、久しぶりに聴き返して強く実感しました。タイプは異なるけど、現在の立ち位置含めOPETHTOOLあたりにもっとも近い存在なんじゃないでしょうか。

なお、本作のラストを飾る超大作「Contaminate Me」には盟友イーサーンがゲストボーカルで参加。楽曲自体もっともエクストリームミュージック色が強く、その中で彼らしいスクリームを楽しむことができます。さらにイーサーンは「Chronic」でストリングスのアレンジも手がけており、どのようにしてLEPROUSをフックアップしようかという当時の良好な関係が伺えます。

2021年8月27日には待望のニューアルバム『APHELION』のリリースも控えています。新境地を打ち出しながらも好評を博した前作『PITFALLS』(2019年)を超える傑作になるのか、今から発売が楽しみでなりません。

 


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