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2021年7月14日 (水)

AEROSMITH『PANDRA'S BOX』(1991)

1991年11月19日にリリースされたAEROSMITHのCD3枚組ボックスセット。日本盤はかなり遅れて1994年4月21日発売(『GET A GRIP』ツアーにあわせて発売されたようです)。

Geffen Records移籍後の『PERMANENT VACATION』(1987年)『PUMP』(1989年)がバカ売れする中、古巣のColumbia / Sony Recordsが企画した本作には、1973年のデビューアルバム『AEROSMITH』から『ROCK IN A HARD PLACE』(1982年)までに発表した既発音源に加え、同期間のレコーディングセッションから生まれた未発表音源、ライブ音源、さらにはデビュー前の貴重なテイクなどを収めたファン垂涎の内容。この時期までにSony時代のベストアルバムにはシングル曲中心の『GREATEST HITS』(1980年)、ライブで人気の楽曲などを集めた『GEMS』(1988年)が公式リリースされていましたが、このボックスセット誕生はその2枚を超えるボリューミーな内容(全53曲/231分)ということもあり、かなり重宝した記憶があります(初版は縦長の分厚いボックスだったので収納に困りましたが……)。

基本的には時系列に沿った収録内容ですが、一部構成上の都合により前後するものもあります。DISC 1のオープニングを飾るのはAEROSMITH結成前夜、スティーヴン・タイラー(Vo)が在籍していたCHAIN REACTIONというバンドの「When I Needed You」という楽曲。1966年録音ということなので、AEROSMITHのデビューから7年前ということになります。いわゆる60's的なサウンドですが、エアロの1stアルバム『AEROSMITH』にも通ずるテイストは見つけられるはずです。

その後、『AEROSMITH』収録曲やアウトテイク、別バージョンなどがずらりと並ぶわけですが、DISC 1は基本的に同作と2作目『GET YOUR WINGS』(1974年)からの楽曲中心。DISC 2にはブレイク作となる3rdアルバム『TOYS IN THE ATTIC』(1975年)から5作目『DRAW THE LINE』(1997年)まで、DISC 3は『DRAW THE LINE』の続きから『ROCK IN A HARD PLACE』までの楽曲で基本構成されています。要するに、DISC 1は黎明期、DISC 2はブレイク期、DISC 3は衰退期と大雑把に分けられるわけですね。

DISC 1も味わい深いですが、やはりピークとなるDISC 2で体感できる熱量は相当なものがあります。例えば、伝説の『TEXXAS JAM 1978』からの未発表ライブテイク「I Wanna Know Why」や「Big Ten-Inch Records」、そして「Adam's Apple」の1977年ライブ音源からは名ライブアルバム『LIVE! BOOTLEG』(1978年)にも匹敵する生々しさ、どぎつさが感じられるはずです。

あと、個人的に興味深かったのがDISC 3冒頭に収録された「Kings And Queen」のライブテイク。これは『CLASSICS LIVE』(1986年)からの既発音源なのですが、キー(再生速度)が異なるんですよね。『CLASSICS LIVE』のほうが原曲よりキーが高く、本作のテイクのほうは原曲キーとなっている。それもあってか、原曲キーの本作収録テイクのほうが『CLASSICS LIVE』のテイクより収録時間が50秒くらい長いんです。こういうの、アナログ時代あるあるエピソードですよね(笑)。

DISC 3は後半に進むにつれて時系列がめちゃめちゃなんですが、Geffen移籍後に発表された企画盤にて初公開された未発表曲「Major Barbra」「Chip Away The Stone」を経て、1975年録音のビートルズ「Helter Skelter」カバー、そして名曲「Back In The Saddle」で締め括るという構成は全然アリだと思います(本当はそのあとに、隠しトラックとして1977年のアウトテイク「Circle Jerk」収録。デジタル版では曲名が表記されてしまっているので興醒めですが)。

Geffen移籍後はこういったボックスセットは制作されておらず、『O, YEAR! ULTIMATE AEROSMITH HITS』(2002年)で初めてレーベルの壁を超えたオールタイム・グレイテスト・ヒッツが完成。以降はこまめにコンピ盤を発表していますが、そろそろ全キャリアを総括する10枚組ボックスセットなんて代物が登場しそうな気がします(笑)。

 


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