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2021年7月25日 (日)

ANDY BELL『THE VIEW FROM HALFWAY DOWN』(2020)

2020年10月9日にリリースされたアンディ・ベルの1stソロアルバム。日本盤は同年10月7日に先行発売。

アンディ・ベルはご存知のとおりRIDEのフロントマン(Vo, G)のひとりで、RIDE解散中にはHURRICANE #1のギタリストを経てOASISのベーシスト、さらにはリアル・ギャラガー主導によるBEADY EYEのギタリストとして活躍してきたアーティストです。RIDE以外でボーカリストとして活躍することはなかったので、特にOASIS加入以降はアンディのソロアルバムを心待ちにしていたというオールドファンは少なくなかったはずです(筆者もそのひとり)。

このソロアルバムはもともと、2016年1月のデヴィッド・ボウイの死に触発されて制作がスタートしたんだとか。OASIS〜BEADY EYE時代の盟友ゲム・アーチャー(ex. HEAVY STREO)のスタジオでいくつかの楽曲を作り上げたものの、RIDEが再結成後初となるアルバム『WEATHER DIARIES』(2017年)制作に乗り出したこともあり、ソロアルバムは一度暗礁に乗り上げます。以降もRIDEは順調に活動を続け、2019年夏には再始動後2作目となる『THIS IS NOT A SAFE PLACE』をリリース。しかし、2020年に入ると新型コロナウイルス感染拡大によるロックダウンで、すべてがストップしてしまいます。

この空白の時間を通じて、アンディはソロアルバム制作を再開。ちょうど同年8月に50歳の誕生日を迎えることもあり、これまでの音楽人生を総括するような内容のアルバムを完成させます。

内容はRIDE的な要素も若干感じられるものの、かといってシューゲイザーかといわれるとまったくそんなことはなく。むしろRIDEの3作目『CARNIVAL OF LIGHT』(1994年)で見せたソングライターとしての成熟ぶりにさらに拍車がかかったかのような、非常に聴き応えのある楽曲群を楽しむことができます。

60年代のビートルズやTHE BYRDSを経て、80〜90年代のTHE STONE ROSESやSPACEMEN 3、THE LA'Sを通過したサイケデリック感とフォーキーさ、近年のアンビエント/エレクトロユニットGLOKを通じて得たテイスト、そしてRIDE以降の音楽活動で培った作曲家/表現者としての技量が遺憾なく発揮された楽曲の数々は、全体的に穏やかながらも安心して楽しめるものばかり。RIDEでやれそうでやれないであろう作風も少なくなく、人生の折り返し地点を追加したアンディのリアルが伝わる良作と言えるのではないでしょうか。

RIDEファンはもちろんのこと、特に『CARNIVAL OF LIGHT』や再始動後の2作を気に入っているリスナーなら、すんなり受け入れられるはず。もちろんRIDEにあるような派手さは皆無ですが、バンドの4分の1ならではのエッセンスは見事に健在。今後定期的にソロ作に着手するのかどうかはわかりませんが、できることなら節目節目でこのように内向的でサイケデリックな作品を届けてもらえるとうれしいかな。

 


▼ANDY BELL『THE VIEW FROM HALFWAY DOWN』
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