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2021年8月 5日 (木)

BIFFY CLYRO『OPPOSITES』(2013)

2013年1月28日にリリースされたBIFFY CLYROの6thアルバム。日本盤は同年1月22日に先行発売。

バンド最大のヒット作となった5thアルバム『ONLY REVOLUTIONS』(2009年)から約3年2ヶ月ぶりに発表された今作は、初のCD2枚組/全20曲(デラックス盤は22曲)というボリューミーな内容。にもかかわらず全英1位を獲得し、「Black Chandelier」(全英14位)、「Biblical」(同70位)、「Opposite」(同49位)、「Victory Over The Sun」(同152位)というヒットシングルを続発させました。シングルはチャート的には小粒ですが、それでもロックが低迷しつつあった2010年代半ばにしては大健闘ではないでしょうか。

プロデュースは過去2作を手がけたガース・リチャードソン(RAGE AGAINST THE MACHINEMELVINSSKUNK ANANSIEなど)のほか、バンドもコ・プロデュースで名を連ねています。ミックスはこれまでのアンディ・ウォレスからライアン・ウィリアムス(ATREYU、THE BLACK DAHLIA MURDER、THE VANDALSなど)に交代。1曲(「The Fog」)のみマイク・“スパイク”・ステント(マドンナOASISKEANEなど)が手がけています。

各ディスクはそれぞれ『THE SAND AT THE CORE OF OUR BONES』(DISC 1)、『THE LAND AT THE END OF OUR TOES』(DISC 2)と韻を踏んだサブタイトルが付けられており、1枚1枚を独立したアルバムとして楽しむことも可能です。ちなみに本作、2枚のディスクに収録された20曲から厳選した14曲で構成されたCD1枚ものの編集版も用意されているので、購入する際はご注意を。

『THE SAND AT THE CORE OF OUR BONES』はゆらゆらとしたオープニングから一気にギアが入る「Different People」で幕開け。以降は「Black Chandelier」などいかにも彼ららしいポップ&キャッチーなミディアムナンバーで独特の世界観を構築していきます。前作で確立させたBIFFY CLYROらしい個性が見事な形で拡張されており、フォローアップ作としては文句なしと言えるのではないでしょうか。

一方で、DISC 2『THE LAND AT THE END OF OUR TOES』はヘヴィなリフを持つ「Stingin' Belle」から幕開け。オープニングで慄くものの、歌が入ればいつもどおりの彼ららしいポップさ全開なので、ご心配なく。また、このディスクのみならず全編を通して散りばめられたストリングスアレンジは、前作から引き続きデヴィッド・キャンベル(ベックの実父)が担当。特に今回は「Stingin' Belle」でバグパイク、「Spanish Radio」でブラスなどもフィーチャーされており、音的な広がりは前作以上ではないかと思っています。

2枚のディスクの違いを言葉にするのは難しいですが、1枚目よりも2枚目のほうが少しだけ先鋭的な気がするのですが、それも誤差範囲と言ってしまえばそれまでかな。2枚の異なるディスクというよりは、それぞれにストーリーを持たせた対となる兄弟的な2枚といったほうが正しいのかもしれません。

なお、本作のデラックス盤(デジタル版含む)には各ディスクにボーナストラックとして、それぞれのサブタイトルと同名のインストゥルメンタル曲を追加。どちらも1〜2分程度の小楽曲なので、エピローグ的なものと捉えてもらえれば。このインストが入るバージョンも余韻を作ってくれていいんですよね。

 


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