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2021年9月 5日 (日)

MOTLEY CRUE『DR. FEELGOOD (40TH ANNIVERSARY REMASTERED)』(2021)

2021年9月3日にリリースされた、MOTLEY CRUEの5thアルバム『DR. FEELGOOD』(1989年)最新リマスター盤。現時点ではフィジカルなしの、デジタル限定作品のようです。

今年6月に4th『GIRLS, GIRLS, GIRLS』(1987年)、3rd『THEATRE OF PAIN』(1985年)の最新リマスター盤を立て続けにリリースしたMOTLEY CRUEですが、今回もそれらの最新リマスター企画の一環として発表されたもの。バンド結成40周年を迎えた記念企画のようで、今年6月にはRecord Store Dayの一環で80年代の初期5作のカセットテープボックスセットを限定リリースしているので、今後は1st『TOO FAST FOR LOVE』(1981年)や2nd『SHOUT AT THE DEVIL』(1983年)の最新リマスターバージョンも配信されるかもしれませんね(追記:『SHOUT AT THE DEVIL』の最新リマスターが10月1日から配信とのことです)。

さて、これまで幾度となく再発されてきた本作。最後の再発/リイシューはリリース30周年(2019年)のタイミングでしたが、こちらの音源自体は2009年のリリース20周年記念エディションのものと一緒だった記憶があります。で、今回の最新リマスターですが、もともと尖った派手さが印象的だったボブ・ロックによるサウンドに、コンプを全体的にかけたような、1枚ベールで包んだような質感に変わっています。

今の耳で聴くと破裂音のようなドラムサウンドが派手すぎて、特にヘッドフォンやイヤフォンで聴く際に刺激が強すぎるように感じていたのですが、それが今風のバランス感でまとめられたことにより、だいぶ落ち着いて楽しめるような印象に変わりました。言ってしまえば、のちにニッキー・シックス(B)が嫉妬したという、同じボブ・ロックのプロデュースによるMETALLICAの5作目にして最大のヒット作『METALLICA』(1991年)のドラムサウンドに近づいたような感じでしょうか。

ただ、それでも今作が『METALLICA』にはなり得ない最大の特徴が、ミック・マーズによるギターサウンド。彼の特徴的なギターサウンドがジェイムズ・ヘットフィールド&カーク・ハメットのそれとは異なり、だいぶ人工甘味料の強いエフェクトがかけられた歪みのおかげで、MOTLEY CRUEらしい胡散臭さやいかがわしさが保てている……ような気がしてなりません。ミック・マーズ、偉大すぎます。

それでもオリジナルバージョンや前回、前々回のリマスターと比較しても全体のコンプのかかりかたがキツいのか、より平面的になって聴きやすくなったんじゃないかなと。スピーカーを通して大音量で聴く分には、過去のバージョンのほうがエッジが立っていてカッコいいと思うけど、イヤフォンで聴くことが増えた現在はこの最新バージョンが合っている。そういう「聴く環境の変化に合わせたバージョン選び」もできそうな気がしてきました。実際、各種ストリーミングサービスには旧バージョンも残っているので、自身の環境や耳に合った盤を選んでみてはいかがでしょう。

 


▼MOTLEY CRUE『DR. FEELGOOD (40TH ANNIVERSARY REMASTERED)』
(amazon:MP3

 

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