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2021年11月30日 (火)

STING『THE BRIDGE』(2021)

2021年11月19日にリリースされたスティング通算15作目のスタジオアルバム。

今年3月に過去に制作した他アーティストとのデュエット曲/コラボ曲を集めたコンピ盤『DUETS』(2021年)をリリースしたばかりのスティングですが、新録スタジオ作品としてはTHE POLICE時代を含む過去曲のリワークアルバム『MY SONGS』(2019年)以来2年半ぶり、オリジナル作品としては『57TH & 9TH』以来5年ぶり。過去数作に携わったマーティン・キーゼンバウムとスティング自身のプロデュースにより制作されました。

海外通常盤は全10曲で36分と、トータル37分の前作にも匹敵するコンパクトさ。デラックス盤およびデジタル/ストリーミング向けはボーナストラック3曲を追加した45分という程よい長さ(日本盤はさらにデラックス盤13曲に「I Guess The Lord Must Be In New York City」を追加した14曲入り)。「世界的規模のパンデミックにより人命が奪われ、人と人が離れ離れになり、混乱とロックダウンと未曾有の社会的/政治的混乱に見舞われた1年間に書かれた曲を収録」とのことで、アルバムタイトルの『THE BRIDGE』はこういった経緯から、離れ離れになった人々の間に橋を架けることから導かれたものなんだとか。

レコーディングにはドミニク・ミラー(G)、ブランフォード・マルサリス(Sax)といった古くからの盟友やジョシュ・フリース(Dr)、マヌ・カチェ(Dr)、マーティン・キーゼンバウム(Key)、フレッド・ルノーディン(Synth)といった錚々たる面々が参加。レコーディングの多くがリモートで進められたそうです。

楽曲の多くは3分前後とコンパクトなものが多く、オープニングを飾るシリアスなロックチューン「Rushing Water」を筆頭に、口笛をフィーチャーした親しみやすいポップロック「If It's Love」、穏やかなミディアムチューン「The Book Of Numbers」、エレクトロ色の強いミディアムバラード「Loving You」などバラエティに富んだ仕上がりに。このあたりスティングらしい通常運転と受け取れますが、楽曲のシンプルさにはより磨きがかかり、無駄を極力排除したアレンジ含めモダンなテイストが強まっています。

また、変拍子を用いつつもキャッチーさを失っていない「Harmony Road」、過去の「Field Of Gold」や「Shapes Of My Heart」にも通ずる抒情的なアコースティックバラード「For Her Love」、カントリーや民謡などからの影響も強い「The Hills On The Border」、さらにそこにジャジーさを加えた「Captain Bateman」や「The Bells Of St. Thomas」と、終盤に向けてディープさを強めていき、本編ラストをシンプルなアコースティックナンバー「The Bridge」で締めくくります。

デラックス盤はその後、「The Bridge」の延長線上にあるテイストの「Waters Of Tyne」、ダンサブル&グルーヴィーなバンドアレンジとスキャットのみで進行する「Captain Bateman's Basement」、若干モダンアレンジのオーティス・レディングのカバー「(Sittin' On) The Dock Of The Bay」が続きますが、アルバムの構成としては10曲でちょうどいいような気がします。

この10月で70歳になったばかりのスティングですが、その創作欲や作曲家としての才能はまだ枯れることを知らず、今作でも遺憾なく発揮されています。トータルでロック色の強かった前作『57TH & 9TH』とは若干カラーが異なるものの、延長線的アルバムとして受け取ることもできるし、よりモダンさに磨きがかかっていると同時に40年以上にわたるキャリアを総括するような内容でもある。スティングのファンなら文句なしで楽しむことができ、これから彼の作品に触れてみようと思っているリスナーにも入門編に最適な1枚です。

 


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