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2022年4月11日 (月)

AEROSMITH『1971: THE ROAD STARTS HEAR』(2022)

2022年4月8日にされたAEROSMITHのレア音源集アルバム。日本盤は同年4月20日発売予定。

本作はバンドがアルバム『AEROSMITH』(1973年)でメジャーデビューするよりも前の、1971年に録音された貴重なリハーサル音源をコンパイルしたもの。昨年2021年11月には「Records Store Day 2021」の一環として、アナログ盤&カセットテープのみで数量限定販売されたものの、短期間で市場から姿を消した、ファンアイテムとしても非常に希少価値の高い1作として知られる作品でした。

先の限定発売から5ヶ月を経て、ついにCD&デジタルで一般流通が開始された本作。全8トラックで約38分という昔ながらのボリュームで非常に聴きやすい1枚です。内容的にも2分に満たないスタジオセッションを含む「Intro」から、のちにデビュー作『AEROSMITH』に収録されることになる「Somebody」「Walkin' The Dog」「Movin' Out」「Dream On」「Mama Kin」に加え、6thアルバム『NIGHT IN THE RUTS』(1979年)でリメイクされることになるジャズ・ギラムのカバー「Reefer Head Woman」、ライブアルバム『CLASSICS LIVE』(1986年)で初公開された「Major Barbra」のオリジナルバージョンと、非常に貴重な音源の数々を楽しむことができます。

音質的には決してベストとは言い難い、カセットテープ録音を元にした音源。そこに関してはマイナスポイントかもしれませんが、可能な限りレストアが施されていることで、今の耳でもそれなりに楽しむことができるはずです。むしろスピーカーを通して聴いていると、このラフなサウンドが生々しいバンドサウンドと相まって、逆に迫力が増すのではないでしょうか(と、僕は解釈して楽しんでおります)。

『AEROSMITH』収録曲の数々はスタジオ音源とは異なるアレンジや歌詞も見つけることができ、その未完成具合もファンとしては興味深いポイント。特に「Dream On」に関しては大きな違いを見つけることができることでしょう。スティーヴン・タイラー(Vo)がピアノを弾いて歌っている(であろう)アレンジと、ジョー・ペリー(G)のギターがそこまで主張が強くない点、そしてエンディングに3rdアルバム『TOYS IN THE ATTIC』(1975年)収録曲の「You See Me Crying」のピアノフレーズがフィーチャーされていたりと、初期ならではの試行錯誤が透けて見えてきます。こういうメジャーキーに転調するエンディングも悪くないし、DEREK AND THE DOMINOS「Layla」と被るところもクスッと笑えます。

さらに、「Mama Kin」のAメロがギターフレーズ、メロディライン含めまったく異なる点も興味深い。この気の抜けたアレンジ、最初こそ違和感ありまくりでしたが、何度か聴いているとサザンロックっぽくてこれはこれでアリかもと思えてきました。こういう違いを楽しめるの、良いですね。

スタジオ作品としては『MUSIC FROM ANOTHER DIMENSION!』(2012年)以降、もはやニューアルバムには期待できそうにないAEROSMITH。今後はこうした秘蔵音源がどんどん掘り起こされて、新たにカタログの権利を取得したUniversal Musicを通して定期的にリリースされていくのかしら。それをバンドが望んでいるのであれば、こちらとしてはそれを受け入れるのみ。既存曲で構成されたベストアルバムを続発するくらいなら、レア音源集や未発表ライブアルバムにも期待したいところです。

 


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