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2022年5月 3日 (火)

REEF『SHOOT ME YOUR ACE』(2022)

2022年4月29日にリリースされたREEFの6thアルバム。日本盤は同年4月27日先行発売。

再結成後初のオリジナルアルバムにあたる前作『REVELATION』(2018年)から約4年ぶりの新作。この期間にライブアルバム+映像作品『IN MOTION: LIVE FROM HAMMERSMITH』(2019年)や、ゲイリー・ストリンガー(Vo)がアンディ・テイラー(ex. DURAN DURANTHE POWER STATION)久々の新曲「Love Or Liberation」に参加したりなどのトピックがありましたが、バンドとしてはドミニク・グリーンスミス(Dr)が脱退・引退を表明し、ルーク・ブレン(Dr)が新たに加入するなど大きな転換期を迎えています。

久しぶりの新作でプロデューサーを務めたのは、先のゲイリーとのコラボがきっかけでREEFのサポートギタリストも担当しているアンディ・テイラーその人。アンディはプロデュースのみならず、曲作りやギタリストとしてレコーディングにも加わっており、本作では“第5のメンバー”として手腕を発揮しています(タイトルトラック「Shoot Me Your Ace」のMVでは、そのアンディがプレイする姿も確認できます)。

過去のスタイリッシュなテイストから大きく異なるアートワークのダサさに一歩退いてしまいましたが(苦笑)、実際に鳴らされている音/楽曲もこのアートワークに比例して(良い意味で)ダサいハードロックが展開されています。オープニングのタイトルトラックを聴いた瞬間、きっと誰もが「あれ、REEFってこんなバンドだっけ?」と疑問に思うことでしょう。これ、完全にアンディの色が濃く出ちゃってますよね。あちゃあ。

でも、それ以降は良くも悪くも従来のREEF節全開。古めかしい土着的ハードロックとソウルフル&メロウなミディアム/スローナンバーがバランスよく並べられたアルバムは、シンプルなギターリフでぐいぐい引っ張りながらゲイリーが暑苦しい歌声を響かせていくスタイル含め、前作以上に90年代の彼らに回帰したもの。若干レイドバック気味で大人しくまとめられた前作に物足りなさを覚えた方なら、この脳天直下型のウザさ(笑)に「そうそう、これこれ!」と膝を叩くことでしょう。

ギターに関してはジェシー・ウッド(G/ご存じロニー・ウッドの息子)とアンディ、どちらが主導権を握っていたのか正直疑問すら覚えますが(絶対にアンディが必要以上に首突っ込んでる気がするし)、アルバムを聴く限りではそこまで悪い方向に進んでいないと思いますし、「I See Your Face」みたいにツインリードが楽しめるのもこの編成ならではなので、ポジティブに受け取ることにしておきます。

唯一、ネガティブ要素に触れておくとすれば……ミックス含めたエンジニアリングにもうちょっと頑張ってほしかったかな(特にリズムトラック)。これが前作や名作『GLOW』(1997年)あたりの質感でまとめ上げられていたら、意外と2022年のUKロック裏名盤になったんじゃないかという気がしてなりません(別に裏じゃなくてもいいんだけど)。そういった残念さも含めて、実にアンディ・テイラーらしいなと思いました。

 


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