WEEZER『SZNZ: SUMMER』(2022)
2022年6月21日にデジタルリリースされたWEEZERの最新EP。海外盤CDは同年7月15日、日本盤CDは同年8月3日に発売予定。
今年3月下旬に配信された『SZNZ: SPRING』(2022年)に続くWEEZERの新作は、“季節(=Seasons=SZNZ)”を題材にした4枚連作の第2弾。夏至にあわせて発表された本作は、文字通り夏にインスパイアされた7曲で構成された、非常に彼ららしい内容に仕上がっています。
前作が『OK HUMAN』(2021年)チームと再タッグを組んで制作されたこともあり、作風的にも同作を彷彿とさせるピースフルな内容でしたが、今作では新たにダニエル・オメリオ(MAROON 5、アダム・ランバート、ラナ・デル・レイなど)をプロデューサーに迎えて制作。適度にデジタルテイストやオーガニックなサウンドを取り入れつつも、全体を通して彼らならではのパワーポップ/ハードロックが展開されており、聴く人が聴けば「“あの”WEEZERが帰ってきた!」と歓喜するのではないでしょうか。
オープニングの「Lawn Chair」(ビーチでよく見かける折り畳みチェアーのこと)こそ前作『SZNZ: SPRING』の流れを汲むイントロダクション的な立ち位置ですが、続く「Records」以降は力強いドラムサウンドとギターリフ、深みと厚みが伝わるバンドサウンドにグッドメロディという王道のWEEZER節をたっぷり味わえます。アレンジ的には『PACIFIC DAYDREAM』(2017年)あたりで試みたチャレンジもしっかり活かされており、近年量産されたアルバムでの経験がすべて無駄ではなかったことに気付かされます。
かと思えば、「Cuomoville」あたりでは若干プログレッシヴな展開も用意されており、このへんには『EVERYTHING WILL BE ALRIGHT IN THE END』(2014年)での挑戦が見事に反映されている(この物悲しげなメロディ運び、本当に素晴らしい!)。さらに、「Thank You And Good Night」のヘヴィなギターリフには最新アルバム『VAN WEEZER』(2021年)での経験が反映されているようにも感じられ、ここ数作での新規軸が実はすべて地続きだったと納得させられるわけです。
『WEEZER (WHITE ALBUM)』(2016年)あたりはモロに夏やビーチをイメージさせる作品でしたが、今作はそれをさらに上回る“夏!海!WEEZER!”な1枚ではないでしょうか。全7曲で約24分という尺も非常に丁度いいし、気付けば何度もリピートしているほどお気に入りの1枚に。このテイストでもう3曲追加してフルアルバムにしてほしかったと思わなくもないですが、今後秋冬をテーマにどんな風変わりなEPを届けてくれるのか、そちらの内容も気になるところです。
▼WEEZER『SZNZ: SUMMER』
(amazon:国内盤CD / 海外盤CD / MP3)
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