GREYHAVEN『THIS BRIGHT AND BEAUTIFUL WORLD』(2022)
2022年4月15日にリリースされたGREYHAVENの3rdアルバム。日本盤未発売。
GREYHAVENは米・ケンタッキー州ルイビル出身の4人組バンド。プログレッシヴなポストハードコアサウンドを軸に2013年から活動を開始し、翌2014年には1stアルバム『CULT AMERICA』を自主制作で発表。このアルバムはサブスクリプションサービスでは未配信ですが、bandcampなどでは現在も購入可能です(リンク)。
2017年に現在のEqual Vision Recordsと契約し、翌2018年に2ndアルバム『EMPTY BLACK』を発表。本作はそれに続く、約4年ぶりの新作となります。プロデュースを手掛けたのは名手ウィル・パットニー(KNOCKED LOOSE、SeeYouSpaceCowboy、EVERY TIME I DIEなど)。
モダンなポストハードコアをベースにしつつも、手数の多いギターフレーズなどからはカオティックでアバンギャルドなテイストも感じられるし、プログロック的な複雑な展開を用いたアレンジも随所に用意されている。かつ、適度にメロディアスという「ひとつの方向に偏ることなく、多方面に向けたアピールポイントが複数用意されている」スタイルは、あざといと言ってしまえばそれまでですが、これはこれで嫌いになれない音だなと。うん、個人的には大好物です。
いわゆる“CONVERGE以降”のスタイルなんでしょうけど、そこにMASTODONとかフランスのGOJIRAとか、あの手のプログメタル側に接近することでメタル度が高まっている(それがセンチメンタルな要素を含むメロディアスさにつながるのかな)。ふいに彼らの曲が流れてきて惹きつけられたクチですが、たとえば「Fed To The Lights」や「Ornaments From The Well」みたいな曲を聴いてしまったら、上記のようなバンド群や多少なりともモダンなヘヴィサウンドが大好きな皆さんならどこかしら引っかかるポイントが見つかると思うんです。
かつ、彼らの強みはプログレッシヴなポストハードコアを信条としながらも、1曲1曲が非常にコンパクトにまとめられているということ。大半の楽曲が2〜3分台と比較的短尺なのですが、1曲の中に詰め込まれた要素は数曲分あるのではと思うほどの情報量。全10曲で34分というトータルランニングのわりに、聴き終えたときの充足感(あるいは気疲れ。笑)は想像以上のものがあるはずです。
欲求不満やうつ病など人生の暗部をテーマにしながらも、『この明るくて美しい世界』なんて皮肉に満ちたアルバムタイトルを付けるセンスも最高。これを機に前作『EMPTY BLACK』や自主盤の『CULT AMERICA』もチェックしてみたいと思います。
▼GREYHAVEN『THIS BRIGHT AND BEAUTIFUL WORLD』
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