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2023年1月15日 (日)

✝✝✝ (CROSSES)『PERMANENT.RADIANT』『ONE MORE TRY』(2022)

『PERMANENT.RADIANT』(2022)

2022年12月9日にリリースされた✝✝✝ (CROSSES)の最新EP。日本盤未発売。

2022年3月に発表されたデジタルシングル『INITIATION / PROTECTION』に続く新作は、事前の予告どおり“まとまった作品集”でしたが、期待された2ndアルバムではありませんでした。しかし、6曲のオリジナル曲を収めたボリューミーな内容となると、それこそ1stアルバム『✝✝✝』(2014年)以来約9年ぶりなので、ファンとしてはありがたい限りです。

2023年に予定されている待望の2ndアルバムへの序章として用意された本作は、『INITIATION / PROTECTION』で見せたゴシックテイストの80'sエレポップ/ダークロックをモダンな形に昇華させた内容。「Sensation」や「Vivien」はヘヴィなぎたーサウンドの代わりにシンフォニックなシンセサイザーを多用することで、DEFTONESとは似て非なる楽曲に仕上がっています。それこそ、「Cadavre Expuis」あたりは冒頭のギターフレーズなど含め、ヘヴィな味付けを加えればそのままDEFTONESの新曲としても通用する内容。そう考えると、いかにチノ・モレノ(Vo)のシンガー/ソングライターの個性が唯一無二のものであるかが、この曲からも十分に理解することができます。

独特のコード使いとそれに伴う不思議なメロディ運びは、どことなく後期JAPANあたりを彷彿とさせ、音作りの質感にはNINE INCH NAILSあたりとの共通点も見受けられる。そして、「Day One」や「Procession」のような楽曲からは80年代のニューロマンティックの香りも嗅ぎ取ることができ、その方向性がまったくブレていないことにも気付かされる。特に「Procession」にはトリップホップからの影響も見受けられ、思わずニヤリ。来たる2ndアルバムへの期待を煽るには十分すぎる内容ではないでしょうか。

 


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『ONE MORE TRY』(2022)

 

本作リリースから2週間後の12月23日には、EP未収録曲「One More Try」もデジタルリリース。この曲はジョージ・マイケルの1stアルバム『FAITH』(1987年)に収録された名バラードのカバー。原曲のイメージそのままに、讃美歌を思わせる神聖さを強調したアレンジはさすがの一言といえるのでは。チノのボーカルワークもジョージ・マイケルを踏襲したもので、彼ほどのソウルフルさはないものの十分に個性が発揮された良カバーと言えます。

また、音使いのいたるところにはプリンスからの影響も見受けられます。これまでDEFTONESやこのプロジェクトでカバーしてきたアーティストのセレクトを考えると、これまでプリンスを取り上げていないのが不思議なくらい。けど、チノの色を考えるとジョージ・マイケルくらいまでがギリギリなのかな?とも思ったり。なんにせよ、あえてEPには入れずクリスマスシーズンに単独リリースを意識していたんだろうなという意図が透けて見える本作、先の『PERMANENT.RADIANT』とあわせて語られるべき良質なトラックです。

 


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