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2023年1月 8日 (日)

DAVID BOWIE『LOW』(1977)

1977年1月14日にリリースされたデヴィッド・ボウイの11thアルバム。

『YOUNG AMERICANS』(1975年)『STATION TO STATION』(1976年)と立て続けにアメリカでアルバム制作を続けたボウイは、この頃ドラッグまみれで心身ともに疲弊状態。ここから抜け出そうとベルリンへと身を移し、プロデューサーに盟友トニー・ヴィスコンティを迎えて新たな創作活動を開始します。

レコーディングにはROXY MUSICの初期メンバーであるブライアン・イーノ(Key)が全面的に参加。また、カルロス・アロマー(G)やジョージ・マーレイ(B)、デニス・デイヴィス(Dr)といった前作からの面々もベルリンまで飛び、さらには当時ボウイとの交流が復活し始めていたイギー・ポップもコーラスで加わっています。ここでの共演は、のちのイギーのアルバム『IDIOT』(1977年)や『LUST FOR LIFE』(1977年)まで続いていくことになります。

のちに“ベルリン三部作”と呼ばれる連作の第1弾となる今作は、前作『STATION TO STATION』でもその片鱗を見せ始めていたKRAFTWERKなど実験的なジャーマンロックからの影響が表出。アナログA面にあたる冒頭7曲のうち5曲(M-2「Breaking Glass」からM-6「Be My Wife」)が歌モノ楽曲で、アナログB面(M-8「Warszawa」以降)がインストゥルメンタルナンバー中心という異色の構成となっています。特に、「Warszawa」以降の4曲は前衛的なエレクトロニック/アンビエントミュージックを独自の解釈で表現しており、ブライアン・イーノから受けた影響がより濃く表れたスタイルと言えるでしょう。

一方、歌モノ楽曲で表現されるのは、『STATION TO STATION』で試みた独自のホワイトファンク/プラスティックソウルをよりヨーロピアンテイストで進化させたものばかり。イーノらしい電子音が随所に加わることで、その良い意味でのノイジーさが心地よく感じられ、『YOUNG AMERICANS』から、いやもっと言えば『DIAMOND DOGS』からの試行錯誤がようやく結実したと言っても過言ではありません。

母国イギリスではパンクロックが新たなムーブメントを生み出そうとする中、喧騒から離れベルリンで新たな形を完成させたボウイ。一見別々の道を歩んでいるように映りますが、ここで生み出した方向性がのちのニューウェイヴで交差することになるのですから、なんとも面白いものです。

 


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