LOVEBITES『JUDGEMENT DAY』(2023)
2023年2月22日にリリースされたLOVEBITESの4thアルバム。
オリジナルフルアルバムとしては、初のオリコン週間ランキングTOP10(9位)を果たした前作『ELECTRIC PENTAGRAM』(2020年)から3年ぶり。2021年8月に創設メンバーのmiho(B)が脱退し、バンドは一時活動休止するも、翌2022年3月末には再始動を宣言。翌4月から新メンバーを一般公募した結果、“弾いてみた”動画で注目を集めてきた弱冠20歳のfami(B)が正式加入することとなりました。
新ベーシスト決定前からこのアルバムの制作はスタートしており、残念ながらfamiはレコーディングのみの参加となりますが、本作にはそれでも彼女らしい個性が随所に散りばめられた、“新生LOVEBITES”の第一歩に相応しい内容。もちろん、前作からの流れもしっかり踏襲されており、バンドとしてひたすら前進することを選んだメンバーの強い信念が伝わる、強力&強烈な1枚に仕上がっています。
アルバム発売に先駆け、リードトラックとして最初に公開された「Judgement Day」を聴けばアルバムが充実した内容になるであろうことは、想像に難しくなかったはず。冒頭&エンディングにfamiのメロウなベースフレーズをフィーチャーした構成を筆頭に、どこかRAINBOW「Gates Of Babylon」を彷彿とさせるエキゾチックなメロディライン、一寸の隙も感じさせない鉄壁のアンサンブルと過去最高潮と言えるほどに冴え渡るasami(Vo)のボーカルなど、とにかくすべてのピースが隙間なくかっちりハマった感が伝わる、問答無用の1曲なのですから、アルバムに対して過度な期待をしてしまうのは仕方ないことです。
その後もLOVEBITESらしいクラシカルテイストのパワーメタル「The Spirit Lives On」、暴力的なスラッシュナンバー「Dissonance」と、我々の期待を大いに煽る良曲を連発。それに続くアルバムも、その期待を大きく上回る仕上がりで、きっと多くのリスナーが歓喜したことでしょう。
仕事柄、かなり早い段階で本作に触れていたのですが、全10曲すべてがファスト/アップチューンで構成されており、ミディアムナンバーやスローバラードは皆無。各曲5分前後と、大作志向だった前作を経て再びバランス感に優れた曲作りへと回帰したこともあってか、約54分というトータルランニングながらも聴き疲れすることもなく、気づくとリピートしていることに気づく。だって、メロディやアレンジ、演奏、歌のすべてに無駄がまったく見当たらないし、とにかくメロディの運びや作り込みが尋常じゃないもんだから、そりゃ楽しくなって何度も再生しちゃうわけですよ。
バンドの再生/復活を祝すようなオープニングトラック「We Are The Resurrection」を筆頭に、ドラマチックなメロディラインの「Wicked Witch」、famiによる冒頭のゴリゴリベースリフとシンガロングパートがひたすらカッコいい「Stand And Deliver (Shoot 'em Down)」、本作では若干テンポが落ち着いているからこそダイレクトに響く名曲「My Orion」、そして楽器隊のちょっとしたソロパートが用意された“LOVEBITES版「Eagle Fly Free」(HELLOWEEN)”のような「Soldier Stand Solitarily」など、捨て曲ゼロ。こんなに突っ走りまくって、ライブでの演奏が心配になるほどですが、そんなことはあとで考えればいい!ってくらいに前のめりな作風に、ただただ感服いたしました。
前編成のままだったら、『ELECTRIC PENTAGRAM』のあとにどんなアルバムを作ったのか……このアルバムを聴いてしまった今となっては想像も難しい、それくらい新生LOVEBITESが作り上げた第二のデビューアルバムのインパクトと完成度が高すぎるんです。彼女たちにしては3年というスパンは過去最長でしたし、本当に待たされた感も強いですが、その我慢の季節を乗り越えたからこそ納得度、満足度も異様に高い。新たな傑作と呼ぶべき名盤の誕生です。
▼LOVEBITES『JUDGEMENT DAY』
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