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2023年3月14日 (火)

JUDAS PRIEST『STAINED CLASS』(1978)

1978年2月10日にリリースされたJUDAS PRIESTの4thアルバム。

『SIN AFTER SING』(1977年)から10ヶ月のスパンで届けられた、Columbia Records移籍第2弾アルバム。前作はDEEP PURPLEのロジャー・グローバー(B)のプロデュースでしたが、今作はバンドとデニス・マッケイ(トミー・ボーリン、CURVED AIR、BRAND Xなど)が全体をまとめあげ、最後にレーベル側から「シングル向きの曲を用意しろ」と迫られ、新たにSPOOKY TOOTHの「Better By You, Better Than Me」をジェイムズ・ガスリーのプロデュース下でレコーディングしています。

作風的には『SIN AFTER SING』の流れを汲むものの、全体を通してメタリックさが増しており、ハードロックバンドとしての純度が非常に高い1枚に仕上がっています。前作制作時はドラマー不在だったことで、サイモン・フィリップスがサポート参加しましたが、今作からはレス・ビンクスが正式メンバーとして参加。オープニングを飾る「Exciter」のイントロで聴かせる派手なドラミングや、曲を通して気持ち良く響くスピード感の強いリズムは、このバンドのレベルを一気に引き上げたと言っても過言ではありません。そういった意味では、本作(および「Exciter」)はバンドからのハードロック宣言だったのかもしれませんし、そこから12年後に『PAINKILLER』(1990年)でこのオープニングのオマージュのようなメタルチューン「Painkiller」を生み出したのも意図的なものだったんだろうなと気付かされます。

前作の延長線上にある「White Heat, Red Hot」や「Stained Class」「Savage」、カバーながらも本作の色に見事に染め上げられている「Better By You, Better Than Me」、2ndアルバム『SAD WINGS OF DESTINY』(1976年)の頃を思わせつつもよりメタリックに進化した「Saints In Hell」、その後のスタイルとの共通点も豊富に見つけられるラストナンバー「Heroes End」など、続く『KILLING MACHINE』(1978年)『BRITISH STEEL』(1980年)のプロトタイプのような作風は、サウンドから伝わる時代感を意識させしなければ十分に楽しめる内容だと思います。

また、本作には先の「Exciter」にも匹敵する名曲「Beyond The Realms Of Death」も収録。7分近くにおよぶこの大作は、のちにパワーバラードと呼ばれるスタイルの先駆けでもあり、イントロで表現された繊細さと泣きの要素、緩急/強弱が効果的なロブ・ハルフォード(Vo)のボーカルなど無駄が一切存在しな完璧な1曲といえます。現在でも頻繁にライブで披露されていますが、さすがにダウンチューニングだったりキーを下げていたりなど原曲の魅力には及ばないものの、それでも感動的な空気は伝わるはずです。

「Exciter」と「Beyond The Realms Of Death」のインパクトが強いことで、ほかの楽曲の印象が弱いという感想もありますが、『SIN AFTER SING』で得た経験が新メンバー獲得によってさらに良い方向へと作用し始めた、“きっかけ”の1枚として評価してほしい良作です。

 


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