DEAFHEAVEN JAPAN TOUR 2024@渋谷CLUB QUATTRO(2024年7月9日)
フェスや対バンで何度か観てきたDEAFHEAVENが、このタイミングに急遽単独来日っていきなりすぎやしないか? 直近のリリースは2021年の5thアルバム『INFINITE GRANITE』だし、去年『SUNBATHER』(2013年)の10周年エディションを発表したとはいえ、どうもこれらの作品を携えたツアーというわけでもなさそうだし。まあ、コロナの影響もあって2020年の10周年タイミングをライブで祝えなかったから、(かつ、異形の進化を遂げた『INFINITE GRANITE』を生で体験できていないから)ファンとしては非常にありがたかったわけですが。
190番台と比較的若い整理番号だったものの、仕事との兼ね合いで整理入場が終わったあとに会場入り。ソールドアウトということで、開演直前にはパンパンに入ってました。自分は下手側の前方柱脇あたりを陣取ったものの、「あ、これだけスピーカーやアンプの側なのに耳栓忘れた」と少し後悔。
で、いざライブが始まると……あれ、思っていた以上に音圧が控えめ? 出音がそこまでデカくなく、かつ音の粒がしっかり聴き取れる絶妙なバランス感。シューゲイザー/ブラックメタルをバックボーンに持つ彼らですが、最新作ではシューゲイザーからドリームポップ/オルタナティヴロック寄りにシフトしていたこともあり、これらの楽曲をより良い形で聴かせるためのセレクトだったのかな。でも、初期〜中期のプログレッシヴなブラックゲイズサウンドもこれくらいのボリューム/バランスで聴かせられるとまた新たな気づきもあったし、何より不快にならないギリギリの線の心地よさがあったのも事実。もっと暴力的なものを求めていた方々には不評だったようですが、僕はあの気持ちよさを好意的に受け取りたいと思います。
とはいえ、ステージ上のメンバーはそれ以前となんら変わらず。特にフロントのジョージ・クラーク(Vo)は派手なアクションの連発で、カッコよさとコミカルさを行ったり来たり。微笑ましいったらありゃしない。このアクションをしながら、随所にグロウル&スクリームを交えながら「In Blur」とか「Great Mass Of Color」みたいな最新モードのサウンドを表現するもんだから、自然と笑いが込み上げてくる。
とにかく1曲が長尺なバンドですから(オープニングの「Brought To The Water」で9分前後、「Sunbather」なんて10分超えですし)、10数曲がっつり演奏するというわけでもなく、ライブ本編は6曲で終了。しかし、この時点でゆうに1時間は超えていたので、長尺曲でもまったく飽きさせることなくオーディエンスを惹きつけることに成功しているわけですね。そりゃあのアクションを観ながら時に耽美で繊細な音、時に豪快な轟音を次々に突きつけられてたら、時間が経つのもあっという間ですよ。
本編ラストは(音源では)12分超えの「Canary Yellow」でドラマチックに締めくくり、アンコールはシングル限定の「Black Brick」(音源では約8分)、そして名曲「Dream House」(約10分)で壮大なクライマックスへ。時間にして80分強という適度な長さのワンマン公演、これならオープニングにゲストアクトがいたほうがよかったんじゃないかと思ったものの、外の猛暑と同じくらい蒸し風呂状態のフロアを目の前にしたらこれでちょうどよかったのかも。
1stアルバム『ROAD TO JUDAH』(2011年)を除く各アルバムから1〜2曲程度ピックアップした、キャリアを総括するようなセトリは、まさに遅れてきた「10周年アニバーサリーライブ」そのもの。もちろん、ほかにもあの曲が聴きたかった、これも観たかったというのは山ほどありますが、これはこれで完成されたセットリストだと思います。
彼らは年内に新作の準備に取り掛かるようですが、『INFINITE GRANITE』で得た経験や今回のツアー(日本以外も基本的に変わっていないよう)が新曲にどのように影響を及ぼすのか。今から楽しみでなりません。
セットリスト
01. Brought To The Water
02. Sunbather
03. Gift For The Earth
04. In Blur
05. Great Mass Of Color
06. Canary Yellow
アンコール
07. Black Brick
08. Dream House
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