2005/11/02
AEROSMITH「ROCKIN' THE JOINT」
AEROSMITHの公式ライヴアルバムって実は3枚しか出てないんじゃないかな。個人的には「CLASSICS LIVE」って余り公式盤って認めたくないんだよね。実際1枚目の方はレコード会社が勝手に出したものだし(2枚目はメンバーが関わったそうだけど、あの音の悪さはどうしようもなく、公式盤とは認めたくないって気持ちが強くてさ)。となると‥‥'78年の「LIVE BOOTLEG」、'98年「A LITTLE SOUTH OF SANITY」に続く通算3作目の公式ライヴアルバムとなるのが今回の「ROCKIN' THE JOINT」だという認識で今後いきたいと思います(誰に対する表明だよ)。
去年「YOU GOTTA MOVE」という、同年春のライヴを収めたライヴDVD(正確にはライヴドキュメンタリー+おまけライヴCD)が出た後だけに、「またライヴ盤関係?」という声も多いだろうけど、今回収録されているライヴは前々作「JUST PUSH PLAY」に伴うツアー時の音源。2001年末にラスベガスの小規模小屋で行われたスペシャルライヴの模様をCD1枚に収めたもの。「へっ、1枚ものなの!?」とリリース情報が発表された時、ファンなら誰もが疑問に思ったはず。当然ながら、エアロのライヴって2時間、下手したらそれ以上あるはずで、この日のライヴだって相当数の楽曲が演奏されたはず。しかし、アルバムに収録されているのは12曲。しかも1曲目はスティーヴン・タイラーのMCなので、実質11曲。今時11曲しか入ってないライヴアルバムなんて買う奴いるの!?ってくらいに懐疑的だったんだわ。日本盤には更に2曲のボーナストラックが収録されてるから、トータル13曲に繰り上がったけど、それでも‥‥6〜7曲は足りないよね?
けど、このライヴ盤にはそれを補う「おまけ」が付いていて‥‥同日の模様を収めたライヴDVDが付いてるのですよ!(US盤はDUALDISC、日本盤は別添DVDとしてそれぞれ収録。但し日本盤のみ初回限定なのでご注意)おお、そっちがメインになるのか!!‥‥思ったのものの、実はこっちも「たった」4曲しか入ってないという、ホント「おまけ」以外の何ものでもないわけで(日本盤には更に2曲追加収録されて計6曲になってるけどさ)。一応CDに収録されなかった曲も入ってるから、ちょっと得した気分にはなるけど‥‥正直、こんなの聴いたって悶々とするだけだよファンは!
実際に聴けば演奏のクオリティは高いし(特にジョー・ペリーとブラッド・ウィットフィールドのギターはハンパなく凄い!)、収録された曲も'70年代の曲が殆どで、ライヴアルバムには初収録となる "No More No More" とか "Seasons of Wither"、"Big Ten Inch Record"、更には8分以上にも渡る名カバー "Rattlesnake Shake" なんかも収録されてるので、それなりに聴き応えはあるのね。勿論ファン以外にもアピールする "Walk This Way" や "Draw The Line"、更には最大のヒット曲 "I Don't Want To Miss A Thing" のライヴ音源も入ってるので、これからエアロかじろうって人にもそれなりにアピールする、かも。
'80年代〜'90年代前半の‥‥所謂「PERMANENT VACATION」、「PUMP」、「GET A GRIP」からの大ヒットシングル曲を完全排除し(ていうか正直聴き飽きたし。でも日本盤ボートラには唯一 "Livin' On The Edge" 収録)'70年代の、およそ代表曲とは呼べないようなマニアックな曲を多めに入れたのは評価に値するんだけど、やはり物足りない。当時の新作「JUST PUSH PLAY」の曲もたった2曲しか入ってないし(実際には "Jaded" や "Just Push Play" 等、もっとプレイしてるはず)‥‥正直何故この時期に、こんなにも中途半端な「コレクターズ・アイテム」を発表するのか、理解に苦しみます。
が‥‥これって、結局はUSツアー用にリリースしたかったんだろうね。ご存じの通り、エアロは昨年7月の日本公演を最後に、長期間の活動休止に突入、何時まで休むとかそういったアナウンスが一切されてなかったんだよね。ところがこの春にジョー・ペリーが久し振りのソロアルバムをリリースした際に「もうすぐエアロとして動く」とコメントし、この秋から小規模ながらUSツアーをすると発表、その後新作のレコーディングに入ることが明らかになったわけで‥‥ただツアーするんじゃなくて、その「いいわけ」を作りたかったのかなぁ、と。バンドとしてではなく、レコード会社としてね(多分「出そう」って言い出したのはレコード会社の方でしょう)。そんな気がするよ。
今度のツアー、ファンからの人気投票で「アルバム丸ごと、曲順通りにライヴで聴きたい作品」を集ったことから、古めのアルバムがライヴで完全再現される可能性がある‥‥だからこういう選曲('70年代の曲多め)なのかなぁ、と。単なる憶測ですけど。
けどまぁ‥‥悪くないですよ。悪いわけがない、今のエアロが。第二次絶頂期、まだ続いてますからね。ホント、凄いバンドだよ。呆れるくらいに。

▼AEROSMITH「ROCKIN' THE JOINT」(amazon:日本限定盤/日本通常盤/US盤DUALDISC)
投稿: 2005 11 02 08:24 午後 [2005年の新譜レビュー, AEROSMITH, ロケンロールと無理心中] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
2005/03/22
熱く語りたいお年頃。
■エアロスミスのジョー・ペリー、新作ソロはDual Discでも発売!(CDJournal.com)
そういえば、もう来月頭じゃないですか、ジョー・ペリーのソロアルバムが出るの! すっかり忘れてたわけですが(こらこら‥‥)、これはかなり期待してるんですよね。
いろんな所で語られてるように、ジョーがソロアルバムを発表すること自体22年振りのことだし、更にジョーのソロって全部エアロ脱退中のリリースなんですよね。つまり再結成‥‥所謂オリジナルの5人に戻ってから、第二の全盛期突入後は誰一人としてソロアルバムは出してないわけで、今回の活動休止を機にまずジョーが動いた、と。
ご承知の通り、前作「HONKIN' ON BOBO」というブルーズ・カバー作はジョー主導で制作されたアルバムで、完成後の作品を聴いた他のメンバーが「録音し直そう」と申し出たにも関わらず、ジョーがこのままで行こうとゴリ押しした、それが原因でメンバー間がギクシャクして昨夏の日本公演終了後にしばしの活動休止となった‥‥なんて囁かれる程、あの作品ってのは「ギタリストによるアルバム」だったわけですよ。ギタリスト特有の空気感であり、特有のリズム感であり、そういったものが凝縮された非常に濃ゆいアルバムだったわけです(ストーンズでいえば、キース主導だった「DIRTY WORK」が同じような空気感を持っていたように思います)。シンプルな楽曲が大半の中(ま、ルーツ的な楽曲のカバー集ですしね)、だからこその集中力と緊張感が漲る作風は、それまでの歌モノ中心な作風(=スティーヴン主導?)とはある意味で対極にあると言えるかもしれません。そういう点からも、このアルバムが初期の「ROCKS」や「GET YOUR WINGS」と比較される所以なのかもしれません。
巷ではブルーズ・ベースの作品になると言われていますが、
■エアロスミスのジョー・ペリー、22年振りのソロ作 【続報付】(CDJournal.com)
この曲目を見る限りでは(特にDOORSやウディ・ガスリーのカバー)あまりその辺には拘ってないんじゃないか、むしろもっと自由度の高い、ある意味で今のエアロに近い作風になるんじゃないか‥‥そう勝手に解釈してます。
アメリカでのリリースは3月末から5月に延期されてしまいましたが、日本盤は当初の予定通り4/6に先行リリースされるそうです。まぁ本体程のヒットは記録するわけないでしょうけど、ファンには堪らない1枚になるはず。俺はすっげー期待してますよ。
ちなみにジョーはこのアルバムの為のソロ・ツアーはやらないそうです。それどころか、この夏には再びエアロの5人が再集結して、ライヴやら新作の準備を予定してるそうですよ‥‥やっぱり最初っから計画されてたことみたいですね。

▼JOE PERRY「JOE PERRY」(amazon)
投稿: 2005 03 22 11:34 午後 [AEROSMITH] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
2004/11/08
とみぃ洋楽100番勝負(82)
●第82回:「Amazing」 AEROSMITH ('93)
多分このアルバムからエアロに入ったという、現在20代の洋楽ファン、多いんじゃないかな? 今でこそ映画「アルマゲドン」の主題歌("I Don't Want To Miss A Thing")やコカ・コーラのCMソング("Jaded" 等)といった「誰もが一度は耳にしたことがある洋楽ソング」の仲間入りを果たしている彼等だけど、そういう意味での「一般層への知名度アップ」は多分この「GET A GRIP」という初の全米ナンバー1アルバムと、このアルバムを引っ提げて敢行された'94年4〜5月の来日ツアーのお陰だったんじゃないかな、と。何せ武道館&横浜アリーナで計10回近くの公演を全てソールドアウトにしたわけですからね‥‥
そして。俺にとっても「GET A GRIP」というアルバムは初心を思い出させてくれた、思い出深い1枚なんですね。丁度学校も卒業した頃にリリースされて、フリーター生活も始まって。でも順調にいくはずだったバンドが空中分解して、ひとりぼっちになってしまって。あーこんなはずじゃなかったのに、人生どこで間違えたんだろう‥‥って初めて自分の選択を(一瞬だけど)後悔した時期でさ。バイトが終わると、とりあえずスタジオに行って個人練習で発声練習と簡単な弾き語りで歌をうたって。夜に家に戻って、ひとりコンビニ弁当食べながらテレビ観て音楽聴いて‥‥泣きはしなかったけど、あぁ何か違うなぁ‥‥って。
珍しく対訳を読みながらこのアルバムを聴いててさ。最後の曲であるこの名バラード "Amazing" の歌詞を読んで、ハッとして。正に今の俺だったのよ、この歌詞は‥‥
「It's amazing
with the bling of an eye you finally see the light
It's amazing
when the moment arrives that you know
you'll be alright
It's amazing
and I'm sayin' a prayer
for the desperate hearts tonight」
あー俺、まだ何にも始まってなかったよな。始まった気になってたけど、何も始めてなかったよな、って。そう思ったら泣けてきてさ。涙が止まらなくてねぇ‥‥自分の足下を見つめ直して、気持ちも新たに前を向いた瞬間に立ち会ってくれたのが、俺のロック童貞を奪ったオヤジ共だったと。
この曲には他にもすっげー好きな歌詞があってね。
「Life's a journey not a destination」
あーホントそうだよなぁって、凄く納得させられて。父親のいない自分にとっては、正に「親父からの格言」みたいなもんでさ。この曲の歌詞の一言一句を噛み締めて、次の日からまた音楽活動に積極的になったんだよね。路上に出たり、ギター1本でも歌わせてくれるイベントに出させてもらったりしながら、新しいバンドを組もうと試行錯誤を繰り返し‥‥

▼AEROSMITH「GET A GRIP」(amazon:限定盤/通常盤)
投稿: 2004 11 08 12:00 午前 [100番勝負, AEROSMITH] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
2004/09/18
とみぃ洋楽100番勝負(30)
●第30回:「Walk This Way」 RUN D.M.C. ('86)
2度目のエアロ‥‥ってことになるのかしら。ま、この場合は単純に「エアロだったから」以上の要素が多いと思うんですが。
ファルコの時に「初ラップ体験」を書きましたが、となるとここでは「初ヒップホップ体験」ってことになるんでしょうね。アルバム「RAISING HELL」もレンタルで借りてきて、そのカッコ良さが完全には理解できなかったものの、「要するに『ノリ』でしょ?」と判ったようなことを言ってた中3の夏。まだ「B-BOY」なんて言葉が日本で一般的になる前のお話ですよ。
そうそう、RUN D.M.C.と出会ったからアディダスのスニーカーとかジャージを無理して買ったりしたなぁ(このアルバムにも "My Adidas" なる曲までありますからね)‥‥そう、俺のヒップホップ初体験は完全に「形から」だったんですよね(それは翌年のBEASTIE BOYSとの出会いにまで続く)。
あ、エアロにも触れておかなきゃ。この前の年にエアロは「DONE WITH MIRRORS」というアルバムで復活するわけですが(当然買いました)、ガキの俺からしてもそんなに良いとは思えなかったのね。半分好きだけど、半分イマイチ、みたいな。けど、このRUN D.M.C.との共演は違ったわけ。当たり前だよ、小学生の頃から散々聴いてきた "Walk This Way" を更にカッコ良くやってるわけだから。アレンジ云々よりも、ジョー・ペリーのギターが相変わらずカッコ良かったのと、スティーヴン・タイラーの声が「DONE WITH MIRRORS」の時以上にロックしてること。これが衝撃だったんだよね。ここで完全に俺内エアロ熱が再発したもの。ま、エアロ完全復活までには、もう1年かかるんだけどね‥‥
この年の12月には渋公だったかNHKホールだったか忘れたけど、初来日公演にも行きましたよ。エアロの方じゃなくて、RUN D.M.C.のね。だってさ、てっきりゲストでスティーヴンとジョーが来ると思ってたから。そんなわけないのにね。だからさ、アンコールだったか本編最後だったかでやった "Walk This Way" に思いっきり肩すかしを食らったんだよね‥‥まだガキだったからさ。そこが『本質』じゃなかったのにね。その後、彼等を観る機会はなかったんだけど(彼等が出演した時のフジロックにも行ってないしな。その後の悲劇を思えば、やはり無理してでも行くべきだったなぁ)、やっぱりいろいろ判ってきた今だからこそ、改めて観たかったよなぁ‥‥

▼RUN D.M.C.「RAISING HELL」(amazon)
投稿: 2004 09 18 12:00 午前 [100番勝負, AEROSMITH] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
2004/08/22
とみぃ洋楽100番勝負(3)
●第3回「Back In The Saddle」 AEROSMITH('76/'78)
多分、初めて聴いたエアロ・ナンバーがこれ。しかもスタジオ盤 「ROCKS」の方じゃなくて、ライヴ盤「LIVE! BOOTLEG」の方ね(両方共、アルバム1曲目がこの曲)。
小学生時代、洋楽を聴くことが凄くカッコ良く思えてちょっとだけ背伸びしたかった俺は、5つ離れた兄貴のいる友人の家に入り浸って、そいつん家のリビングにあるステレオ(コンポじゃなくて、立派なステレオシステムな)で毎日毎日、あれやこれやと洋楽のアルバム/シングルを聴きまくってたのね。勿論、そいつの兄貴所有のものなんだけど。その兄貴もガキ相手に快くアナログ盤を貸してくれたのよ、傷とか汚れとか全然気にせずにさ。
で、俺に「ギターとか弾いてみれば?」と勧めてくれたのも、その兄貴で。当時既にピアノとかエレクトーンを習ってたんで楽譜とか普通に読めたし、ギター弾くことに興味を持ってたのが唯一俺だけでね。そんで「とりあえずこれ聴いてみ。ギターがすっげーカッコいいから」といって手渡されたのが、前述の「LIVE! BOOTLEG」。
多分ロックを聴いて衝撃を受けるとか小便チビるとか、そういった陳腐な表現じゃ収まりきらない程のショックを生まれて初めて受けたのが、このアルバムをプレイヤーにのせて針を落とした後だと思う。その後もいろんなバンドや音との出逢いに衝撃を受けたけど、後にも先にもこれを超えるような衝撃はないと思う。それくらい自分の中で何かが壊れた瞬間。童貞失った時でもそんな衝撃とか受けなかったしなー。あれか、しいて例えるなら「女性器を初めて直に見た時」の衝撃に近い‥‥のか?(苦笑)
まーとにかく。俺の中にあったそれまで(といってもたかだか11〜2年程度だけど)の価値観を見事にぶち壊してくれたのがエアロであり、「LIVE! BOOTLEG」であり、この "Back In The Saddle" という曲であった、と。イントロの妖しさ満開なギターリフと、その後に訪れる驚異的なシャウト。そしてブッといリズム。これが全て。初めてエアロの写真を見た時なんて嬉しかったなぁ。「あー、音からイメージできる、まんまの恰好だ!」って。
結局33才にもなって未だにロックというものに「華やかさ」とか「エンターテイメント性」とか「妖しさ」とかそういったモノを求めてしまうのは、きっとMONKEESとかそういったポピュラリティーある音楽からスタートして、このエアロで全てを悟ってしまったからなのかな‥‥じゃなきゃあれから20年以上経った現在も、こうやって「LIVE! BOOTLEG」を聴いてないよな‥‥
小5の頃だったかな‥‥'82〜3年か。エアロはジョー・ペリーもブラッド・ウィットフィールドも脱退して瀕死状態だった頃だね。そして中学に入ると同時にオリジナルメンバーで復帰。その後の躍進については皆さん知る通り。
多分、洋楽云々じゃなくて、俺の「ロック感」の根元を形成してるのは、このライヴ盤であり、そのスタート地点がこの曲なんですよ。だから今でも生でこの曲を聴くと否が応でも鳥肌が立つ。そんな忘れられない「ロック童貞」を奪った1曲。

▼AEROSMITH「LIVE! BOOTLEG」(amazon)
投稿: 2004 08 22 10:14 午後 [100番勝負, AEROSMITH] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
