カテゴリー「Almighty, the」の10件の記事

2023年1月27日 (金)

THE ALMIGHTY『BLOOD, FIRE & LOVE』(1989)、『BLOOD, FIRE & LIVE』(1990)

『BLOOD, FIRE & LOVE』は1989年10月20日にリリースされたTHE ALMIGHTYの1stアルバム。日本盤は翌1990年3月25日発売。

THE ALMIGHTYはリッキー・ウォリック(Vo, G)、タントラム(G)、フロイド・ロンドン(B)、スタンプ・モンロー(Dr)という布陣で1988年に結成された、グラスゴー出身のハードロックバンド。パンクロックを通過した荒々しいサウンドは“GUNS N' ROSES以降”のそれと捉えることもできますが、彼らの場合はさらにその祖先であるMOTÖRHEADから派生したワイルド&スリージーなハードロックといった印象も強く、デビューからしばらくしてから「MOTÖRHEADよりMOTÖRHEADらしい」なんて評価も飛び交ったほどでした。

メジャーのPolydor Records(現在のUniversal)から発表された本作は、同時期にメジャーデビューしたTHUNDERTHE QUIREBOYSLITTLE ANGELSなどとともに“ブリティッシュハードロックの次世代を担う新人”が放つ良作として高評価を獲得。チャート的にもイギリスで最高62位という数字を残したほか、「Power」(全英82位)、「Wild And Wonderful」(同50位)というシングルヒットも記録。本作を携えAC/DCTHE CULT、そしてMOTÖRHEADらとツアーを回ることで、さらに知名度を高めていきました。

多くのリスナーにとってのTHE ALMIGHTYのイメージは全英5位という最高記録を打ち立てた3rdアルバム『POWERTRIPPIN'』(1993年)や最高傑作の4th『CRANK』(1994年)での“グランジ以降のオルタナ感を飲み込んだ、パンキッシュなグルーヴメタル”かもしれません。そういった意味では、本作や続く2ndアルバム『SOUL DESTRUCTION』(1991年)で展開される音楽性は少々オールドスクールに映ることでしょう。特にこの1stアルバムで聴くことができる楽曲群は、1989年という次世代への過渡期を思わせる前時代的なハードロックが中心。オープニングを飾る「Resurrection Mutha」での仰々しいアレンジは、まさに80年代そのものといったところで、多少恥ずかしさを覚えるかもしれません。

しかし、続く「Destroyed」や彼らの代表曲「Wild And Wonderful」、そして「Power」といった男臭いハードロックチューンの数々からは、リッキーが近年活動の母体としているBLACK STAR RIDERSの片鱗を見つけることもでき、彼にとってのルーツはここにあるのだと気づかされます。

中〜後期とは異なる魅力を放つ本作は、BLACK STAR RIDERSから入ったリスナーにこそ受け取ってもらいたい作品のひとつです。

 


▼THE ALMIGHTY『BLOOD, FIRE & LOVE』
(amazon:国内盤CD / 海外盤CD / 海外盤アナログ

 

 

このデビューアルバムを携えたツアーの様子は、1990年10月8日にリリースされたライブアルバム『BLOOD, FIRE & LIVE』で確認することができます。日本盤は1992年7月10日発売。

1990年7月にエジンバラとノッティンガムで録音された本作は、1stアルバム『BLOOD, FIRE & LOVE』からの楽曲7曲にBACKMAN-TURNER OVERDRIVEのカバー「You Ain't Seen Nothin' Yet」を加えた、全8曲/約36分とライブ作品としてはややコンパクトな内容。ですが、「スタジオ作品よりもライブが魅力」だと言われ続けてきた彼らの魅力が、『BLOOD, FIRE & LOVE』よりもわかりやすい形で伝わる良盤ではないでしょうか。

ライブ映えする「Full Force Lovin' Machine」からスタートする構成といい、オーディエンスとの交流を含む8分近くにおよぶライブのハイライト「Wild And Wonderful」、終盤に持ってくることでドラマチックさが倍増する「Resurrection Mutha」などは、スタジオ盤だけではわからないバンドの個性をより感じることができるはずです。

日本盤は本国から2年近く遅れて発売されたのですが、「Wild Angel」「Detroit」「Crucify」と次作『SOUL DESTRUCTION』からの楽曲を含む3曲を追加収録。これは1992年12月に予定されていた彼らの初来日公演を前に、ライブバンドとしての彼らの真髄を知ってもらおうと企画されたものでしたが、『SOUL DESTRUCTION』からの楽曲を含むことでアルバム本来の軸がちょっとブレてしまったような気がしないでもありません。こういうの、一長一短ありますね。

なお、2013年11月18日にはスタジオアルバム『BLOOD, FIRE & LOVE』とライブアルバム『BLOOD, FIRE & LIVE』、および同2作発売周辺に録音されたシングルC/W曲やライブ音源をまとめたボーナスディスクで構成された3枚組作品『BLOOD, FIRE & LOVE & LIVE』がリリース。こちらはサブスク配信も最近スタートしたので、気になる方はこちらからチェックすることをオススメします。

 


▼THE ALMIGHTY『BLOOD, FIRE & LOVE & LIVE』
(amazon:海外盤3CD / MP3

 

2023年1月26日 (木)

BLACK STAR RIDERS『WRONG SIDE OF PARADISE』(2023)

2023年1月20日にリリースされたBLACK STAR RIDERSの5thアルバム。日本盤未発売。

前作『ANOTHER STATE OF GRACE』(2019年)から3年4ヶ月ぶりの新作。2021年にスコット・ゴーハム(G/THIN LIZZY)とチャド・スゼリガー(Dr/ex. BREAKING BENJAMIN、ex. BLACK LABEL SOCIETY)が相次いで脱退し、新たにLAを拠点に活動するザック・セント・ジョン(Dr)が加入するも、新たなギタリストを加えることなくBLACK STAR RIDERSは4人編成で活動を継続することを決意します。

その後、デビュー時から在籍してきたNuclear Blast Recordsを離れ、新たに名門Earache Recordsと契約。プロデューサーには2ndアルバム『THE KILLER INSTINCT』(2015年)からバンドに関わり続けているジェイ・ラストン(ANTHRAXSONS OF APOLLOARMORED SAINTなど)を迎え、リードギターをクリスチャン・マルトゥッチ(G/STONE SOURコリィ・テイラー)とリッキー・ウォリック(Vo, G)とで分け合いながら制作を進めました。

基本路線はこれまでと一緒で、リッキーらしいTHE ALMIGHTYの男臭い哀愁感漂うハードロックに、スコットこそいなくなってしまったものの、それでもバンドのアイデンティティとしてキープし続けているTHIN LIZZYからの影響を散りばめた、王道感の強いUK/アイリッシュロックが展開されています。彼らにモダンな要素を求めるなんてことはありえないし、そんな彼らの姿も見たくない。そういった意味では、ファン納得の1枚ではないでしょうか。

オープニングを飾るタイトルトラック「Wrong Side Of Paradise」がどことなく『JUST ADD LIFE』(1996年)あたりのTHE ALMIGHTYと印象が重なるのは、最近リッキーがTHE ALMIGHTYの再結成について「絶対にないなんて言わない」とSNSで発言したことでの補正もあるのかな。なんとなくですが、スコットがいなくなったことで、今まで以上にTHE ALMIGHTYっぽさが強まっているのは気のせいでしょうか。

かと思えば、「Hustle」や「Better Than Saturday Night」ではモロにTHIN LIZZY節を展開。コード使いがまんまTHIN LIZZYな後者にはDEF LEPPARDのジョー・エリオットもハモりでゲスト参加しており、それっぽさを強調させることに成功しています。カッコいいったらありゃしない。

序盤に派手めな楽曲を揃える一方で、中盤に入ると地味でマニアックな楽曲が続きます。そんな中、THE OSMONDSのカバー「Crazy Horses」のタフなアレンジに光るものが見つけられ、今までどおりなのにネクストレベルに片足ツッコミ始めた感も伝わる。そんな予感めいたものを提示しつつ、「Don't Let The World (Get In The Way)」や「Green And Troubled Land」などで再び加速し、序盤こそダークだけど実はソウルフルっていう良曲「This Life Will Be The Death Of Me」で締めくくる終盤の流れも良し。デジタル限定のスペシャル・エディションにはさらに「Cut 'N' Run」「Suspcious Times」が追加されており、どちらも捨て曲と呼ぶには少々勿体ない仕上がり。ただ、「This Life Will Be The Death Of Me」でエンディングを迎えるのがアルバムとしては正しいので、あくまでオマケ程度に受け取っておくのが吉。

本作完成後にはクリスチャン・マルトゥッチがコリィ・テイラーとの活動に専念するためにバンドを脱退。WAYWARD SONSのサム・ウッドが新メンバーとして正式加入。基本的には4人編成で活動を続けるものの、今年2月からスタートするバンドの10周年記念英国ツアーにはスコットに加え、創設メンバーのひとりジミー・デグラッソ(Dr)もゲスト参加するそうです。それはそれで観たいぞ。

 


▼BLACK STAR RIDERS『WRONG SIDE OF PARADISE』
(amazon:海外盤CD / 海外盤アナログ / MP3

 

2021年4月28日 (水)

THE ALMIGHTY『JUST ADD LIFE』(1996)

1996年3月にリリースされたTHE ALMIGHTYの5thアルバム。日本盤は同年3月13日、のちに単品発売されることになるライブアルバム『CRANK AND DECEIT: LIVE IN JAPAN』(1996年)を同梱した2枚組仕様で発売されました。

前作『CRANK』(1994年)ではクリス・シェルドン(PIXIESFOO FIGHTERSTHERAPY?など)をプロデューサーに迎え、3rdアルバム『POWERTRIPPIN'』(1993年)でのスタイルをよりスマートに特化させることに成功したTHE ALMIGHTY。再びクリスをプロデューサーに迎えた今作では、そのスタイルをさらに深化させ、普遍性の強いパンク/ハードロックアルバムを完成させます。

メタリックでモダンなスタイルが印象的だった前作と異なるのは、その質感でしょうか。『CRANK』が実に同時代的であったのに対し、今作ではその本質的な部分をより掘り下げることで音の質感や表現方法が若干レイドバックし。70年代末のオリジナルパンクや80年代初頭のポストパンクの手法も上手に取り入れたことで、鋭角的なメタルサウンドが丸みを帯び、全体に普遍性の強い空気感が強まっている。オープニングを飾る「Ongoing And Total」ひとつとっても、方向性自体は前作の延長線上にあるもののアプローチが異なることで、メタリックさよりもパンク的な側面が強まっているわけです。

そのアプローチのもっともたる好例が、シングルカットもされた「Do You Understand」や「All Sussed Out」でしょうか。前者には当時すでにアメリカでブレイクしていたメロディックパンクとの共通点が見受けられ、後者ではブラスセクションを大々的にフィーチャーすることでTHE CLASHと重なる部分も見つけやすくなった。リリース当時は「脱メタル」だの「寝返った」だのいろいろ言われましたが、時代性含めて自然な変化/深化だったのかなと、リリースから25年経った今ならそう受け取ることができるでしょう。

もちろん、前作までのスタイルも「How Real Is Real For You」や「360」のような楽曲に見出すことができる。けど、今作においてはそういったスタイルの楽曲が新規軸の引き立て役に回っていて、むしろ跳ねたビートのポップパンク「Dead Happy」やオルガンをフィーチャーしたソウルフルなロック「8 Day Depression」、ファンクロック的なアプローチの「Feed The Need」、ハードコアパンク的なショートチューン「Afraid Of Flying」のような楽曲に魅力を見出すことができるのですから、不思議なものです。

こういった変化は当時、もちろん全面的に受け入れられたわけではありません。チャート的には前々作の全英5位、前作の15位よりも劣る最高34位を記録。「All Sussed Out」(同28位)、「Do You Understand」(同38位)のシングルヒットこそあったものの、バンドはアルバム発表直後にメジャーのChrysalisからのサポートをまともに受けられず、レーベル離脱。同年5月に本作をインディーズから再リリースするものの、結局そのまま解散してしまいます。当時、解散の知らせを聞いたときは本当に驚いたし、ヘコんだことをよく覚えています。だって、このアルバムを携えたライブを観ることすら叶わなかったわけですから。本作での変化を好意的に受け止めていた僕としては、非常に大きな損失だったのです。

なお、本作をはじめとするTHE ALMIGHTYのスタジオアルバム全7作(再結成後の2枚含む)は、ここ日本ではデジタルリリースおよびストリーミング配信なし。ですが、『POWERTRIPPIN'』のデラックス盤や『CRANK』以降のスタジオアルバム4枚+ライブ盤『CRANK AND DECEIT: LIVE IN JAPAN』+アルバム未収録曲&テイクを収めたCD2枚からなる7枚組ボックスセット『WELCOME TO DEFIANCE: COMPLETE RECORDINGS 1994-2001』が2021年にリリースさればかりなので、これを機に日本でも解放していただきたいものです(『CRANK AND DECEIT: LIVE IN JAPAN』のみ、なぜか最近解禁されましたが)。

 


▼THE ALMIGHTY『JUST ADD LIFE』
(amazon:国内盤CD / 海外盤CD

 

2021年2月23日 (火)

THE ALMIGHTY『SOUL DESTRUCTION』(1991)

1991年3月30日にリリースされたTHE ALMIGHTYの2ndアルバム。日本盤は同年5月25日発売。

スコットランド・グラスゴー出身の4人組バンドが1stアルバム『BLOOD, FIRE AND LOVE』(1989年)、ライブアルバム『BLOOD, FIRE AND LIVE』(1990年)に続いて制作した2作目は、プロデューサーに当時THUNDERのデビューアルバム『BACKSTREET SYMPHONY』(1990年)を手がけたばかりのアンディ・テイラーex. DURAN DURAN、ex. THE POWER STATION)を迎えて制作。本作をもってオリジナル・ギタリストのタントラム(G)が脱退し、ピート・フリージン(ex. ALICE COOPER BANDなど)が加入することで本格的な最盛期を迎えます。

「Free 'n' Easy」(全英35位)、「Devil's Toy」(同36位)、「Little Lost Sometimes」(同42位)とスマッシュヒットシングルが続出した本作は、トップ50入りを逃した『BLOOD, FIRE AND LOVE』と打って変わって全英22位という好記録を残しています。1991年春というと、時期的にグランジ・ムーブメント勃発前。特にイギリスでは1990年前後に粒ぞろいの新人バンドが続々とメジャーデビューしていますが、このTHE ALMIGHTYはその中でもMOTÖRHEADの後継者的存在として評価されたことも、この高成績につながったのかもしれません。

音質的には同じくアンディ・テイラーのプロデュース作『BACKSTREET SYMPHONY』(THUNDER)に近いゴージャスさを感じさせるものですが、そこで鳴らされる楽曲群はパンクロックを通過した荒々しいハードロック。もし“GUNS N' ROSES以降”という表現が存在するとしたら、彼らもその流れを汲むひとつと言えるでしょう。アルバムのオープニングを飾る「Crucify」こそMOTÖRHEAD直系のハードブギーですし、続くシングル曲「Free 'n' Easy」もキャッチーさを伴うストレートなハードロックですが、「Joy Band One Time」や「Love Religion」「What More Do You Want」「Hell To Pay」などダーティさを伴うスリージーロックンロールはまさに“GUNS N' ROSES以降”そのもの。そこに「Little Lost Sometimes」をはじめとするスローナンバーが加わることで、アルバム全体に色彩豊かさを与えています。

全体的にモノトーンな印象の強かった前作から、楽曲のバラエティ面で一気に開花した本作。これもアンディ・テイラーの手腕によるものが大きいのでしょうか。しかし、バンドとしてはこれを良しとしなかったのか、続く3rdアルバム『POWERTRIPPIN'』(1993年)ではさらにヘヴィ&タフな作風へとシフト。そこにモダンヘヴィネス色も追加され、バンドとしてより一段高い場所へと上り詰めることになります。

本作の日本盤(すでに廃盤)にはボーナストラックとしてSEX PISTOLS「Bodies」、そして「Hell To Pay」のアコースティック・バージョンを追加収録。この2曲に当時のシングルC/W曲をまとめたボーナスディスクがついたデラックス・エディションも、2015年に海外でリリースされています。前者は中古盤ショップで、後者はネットショップなどで見つけられると思うのでご参考まで。

なお、本作は日本の各種ストリーミングサービスでは未配信。というか、THE ALMIGHTYのオリジナルアルバムはすべて未配信なので、どうにかしていただきたいなと思う次第です。

 


▼THE ALMIGHTY『SOUL DESTRUCTION』
(amazon:国内盤CD / 海外盤CD / 海外盤アナログ

 

2021年2月22日 (月)

RICKY WARWICK『WHEN LIFE WAS HARD & FAST』(2021)

2021年2月19日にリリースされたリッキー・ウォリックBLACK STAR RIDERSTHIN LIZZY、ex. THE ALMIGHTY)の5thアルバム。

オリジナル・ソロアルバムとしては『WHEN PATSY CLINE WAS CRAZY & GUY MITCHELL SANG THE BLUES』(2014年)から約7年ぶり、カバーアルバム『STAIRSELL TROUBADOUR』(2015年)からも約6年ぶりの新作音源。その間にBLACK STAR RIDERSとして3枚のアルバムを制作しているので、まあ順当なスパンと言えるでしょう。

過去数作はリッキーがひとりで録音したプライベート感の強い作風でしたが、今作では元BUCKCHERRYのキース・ネルソン(G)がプロデュース&楽曲制作で参加。レコーディングにもギタリストとして参加したほか、同じく元BUCKCHERRYのザヴィエル・ムリエル(Dr)や、BLACK STAR RIDERSのロバート・クレイン(B)がバンド形態としてレコーディングに加わっています。また、ゲストプレイヤーとしてジョー・エリオット(Vo/DEF LEPPARD)、ルーク・モーリー(G/THUNDER)、アンディ・テイラー(G/ex. DURAN DURAN、ex. THE POWER STATION)、ディジー・リード(Key/GUNS N' ROSES)といった錚々たる面々が名を連ねており、リッキーの人脈の太さを改めて感じることができます。

が、そういったゲストの名前なしでも、本作はTHE ALMIGHTYからTHIN LIZZY、BLACK STAR RIDERSまでリッキーの活動を追ってきたリスナーに存分にアピールするクラシカルなハードロック作品に仕上がっており、特に近年のリッキー参加作品に心ときめかせてきた者なら誰もが一発で気にいる作品だと断言できます。基本的にはBLACK STAR RIDERSの延長線上にある、THIN LIZZYテイストの王道ブリティッシュハードロックが展開されておりますが、そこにキース・ネルソンのカラーが加わることで、初期THE ALMIGHTYを思わせる破天荒なパンクロックテイストの強い楽曲も存在。これらが良いバランスでミックスされることで、リッキーの約30年にわたる音楽活動の総決算とも言える内容になったのではないでしょうか。

リッキー自身は本作を「トム・ペティのようなシンプルなメロディに、JOHNNY THUDERS & THE HEARTBREAKERSの快楽主義的怒りを掛け合わせたもの」と描写していますが、その例えが本当にぴったりな1枚。モダンメタル期のTHE ALMIGHTYっぽさは皆無ですが、初期&末期の彼らやのちのTHIN LIZZY〜BLACK STAR RIDERSへの流れもしっかり踏まえられており、個人的にもかなりツボな仕上がり。中盤の「Gunslinger」「Never Corner A Rat」あたりはBUCKCHERRY的な側面もしっかり伝わるし、リッキー&キース両者の個性が良い形で反映された、見事なタッグ作ではないでしょうか。

UKらしい湿り気の強い王道ハードロックあり、軽快なパンクロックあり、内省的なアコースティックナンバーありと、聴き応え満点の1枚。かなりの高ポイントです。

なお、日本盤や海外盤デラックス・エディションのみ2015年発売のカバーアルバム『STAIRSELL TROUBADOUR』がボーナスディスクとして付属。こちらは「You Spin Me Round (Like A Record)」(DEAD OR ALIVE)、「Ooops!... I Did It Again」(ブリトニー・スピアーズ)、「Summertime Blues」(エディ・コクラン)、「I Don't Want To Grow Up」(RAMONES)、「I Fought The Law」(THE CLASH)、「Wrathchild」(IRON MAIDEN)などのカバーに加え、THE ALMIGHTY「Jesus Loves You... But I Don't」のセルフカバーという全10曲を収録。カントリータッチにアレンジされた「You Spin Me Round (Like A Record)」や原曲のイメージどおりの「Summertime Blues」、アコースティックアレンジで完全にブルースと化した「Wrathchild」など、1枚通して十分に楽しめる仕上がりです。

ただ、先の『WHEN LIFE WAS HARD & FAST』本編とは切り離して聴くべき1枚かなと。録音時期も相当ズレていますし、制作過程も参加メンバーもまったくことなるので、本当にオマケ程度で切り分けて考えてもらえればと思います。2枚合わせて考えてしまうと、こっちが足を引っ張る結果になりかねないので……。

 


▼RICKY WARWICK『WHEN LIFE WAS HARD & FAST』
(amazon:国内盤2CD / 海外盤CD / 海外盤アナログ / MP3

 

2019年9月 9日 (月)

BLACK STAR RIDERS『ANOTHER STATE OF GRACE』(2019)

2019年9月6日に世界同時リリースとなった、BLACK STAR RIDERSの4thアルバム。

全英6位と大健闘した前作『HEAVY FIRE』(2017年)から2年半ぶりに発表された本作ですが、ここまでの間にバンド内に大きな変化が訪れました。それは、アルバム発表後のジミー・デグラッソ(Dr)脱退と、ツアー終了後のデイモン・ジョンソン(G)の脱退というアクシデント。前者はチャド・スゼリガー(ex. BREAKING BENJAMIN、ex. BLACK LABEL SOCIETY)を迎えて乗り越えましたが、後者であるデイモン脱退はバンドに大きな影響を及ぼしたはずです(とはいえ、デイモンの離脱は友好的なものであり、以降もTHIN LIZZYやリッキー・ウォリックとのプロジェクトには参加するとのこと)。

結果、その後新たに決定した南米ツアーをTHUNDERのルーク・モーリーがサポート参加することでことなきを得、2019年に入ってから新ギタリストとしてSTONE SOURのクリスチャン・マルトゥッチが加入。リッキー・ウォリック(Vo, G)、スコット・ゴーハム(G)、ロビー・クレイン(B)にチャド&クリスチャンという新編成で制作されたのが、このニューアルバムなわけです。

プロデュースを手がけたのは、2ndアルバム『THE KILLER INSTINCT』(2015年)や前作『HEAVY FIRE』のミキシングを担当したジェイ・ラストン(ANTHRAXSONS OF APOLLOARMORED SAINTなど)。BLACK STAR RIDERSのことを熟知している人間が手がけたこともあってか、非常にナチュラルでリラックスした内容に仕上がっています。

オープニングトラック「Tonight The Moonlight Let Me Down」からして、完全無欠のTHIN LIZZY節。特にこの曲はサビでタイトルを歌い上げることで、サビ入りが同じ〈Tonight〜〉ってことで「Jailbreak」がフラッシュバックするんですよね。曲調的にも非常に近いものがありますし、これはナイスオマージュじゃないでしょうか。

続く「Another State Of Grace」のマイナー調3連ビートも“いかにも”だし、「Ain't The End Of The World」も「そうそう、これこれ!」と言いたくなるくらいの“らしさ”に満ち溢れているし。

かと思えば、ハモンドオルガンをフィーチャーしたファンキーなノリの「Soldier In The Ghetto」や、アコースティック色を強めた「Why Do You Love Your Guns?」「What Will It Take?」などバラエティに富んだ楽曲も含まれている。これまで同様、「単なるTHIN LIZZYのコピー」ではなく「THIN LIZZYをリスペクトし、オマージュしながらもオリジナリティを極めていく」姿勢は変わっていませんし、むしろそれぞれの要素が強まっているのかなという印象を受けました。うん、良き良き。

クリスチャンからソングライティング面でのインプットがあったようですし、新編成による大きな変化は本作以降に訪れるのかなという気がしないでもないですが、これはこれで非常に良くできた新世代クラシックロックアルバム。安心して楽しめる1枚です。

 


▼BLACK STAR RIDERS『ANOTHER STATE OF GRACE』
(amazon:日本盤CD / 海外盤CD / MP3

 

続きを読む "BLACK STAR RIDERS『ANOTHER STATE OF GRACE』(2019)" »

2018年9月14日 (金)

THE ALMIGHTY『POWERTRIPPIN'』(1993)

グラスゴー出身の4人組バンドTHE ALMIGHTYが1993年春にリリースした、通算3作目のオリジナルアルバム。前作『SOUL DESTRUCTION』(1991年)リリース後に脱退したタントラム(G)に代わり、元ALICE COOPER BANDのピート・フリージン(G)が加入して初のアルバムになります。プロデューサーはマーク・ドッドソン(JUDAS PRIESTANTHRAXSUICIDAL TENDENCIESなど)が務め、「Addiction」(全英38位)、「Over The Edge」(同38位)、「Out Of Season」(同41位)などのシングルヒットもあり、アルバム自体も全英5位というキャリア最高位を記録しました。

前2作をして“MOTÖRHEADよりもMOTÖRHEADらしい”などと言わしめた(いや、そんなことないですけど)バンドが、このアルバムで大きな変化を迎えます。それは、いわゆる“爆走ロックンロール”的なスタイルが影に潜み、代わりに当時主流だったグランジやヘヴィロック的側面を強めていくのです。

オープニングを飾る「Addiction」なんてALICE IN CHAINSあたりがやっていたとしても不思議ではないテイスト/サウンドだし、続く「Possession」もPANTERA的と言われれば確かにそれっぽい。MOTÖRHEADのモの字もありゃしない。

けど、軸にある哀愁味あふれるメロディとボーカリゼーションは変わっておらず、モダンなサウンドになっているものの「Over The Edge」のようにガッツはあるけどどこか悲しげなメロのヘヴィチューン、「Jesus Loves You… But I Don't」というもの悲しげなヘヴィバラード、「Out Of Season」というグルーヴィーかつブルージーなミディアムナンバーなど、前作までのファンも納得できる(させる)だけの佳曲も揃っております。

そして、少ないながらも「Powertrippin'」という爆走ロックンロールも残されているし、その後のライブでオープニングを飾る機会の多かったアップチューン「Takin' Hold」もある。決してただスピードを緩めただけではなく、そのバリエーションを横に広げただけなのだ、と。

後半に進むにつれてディープなミディアムヘヴィチューンが並びますが、「Instinct」あたりはちょっと退屈かな……続く「Meathook」はリフとグルーヴ感で乗り切ってますけど、ラストの「Eye To Eye」もちょっと弱い。全12曲ではなく10曲程度に絞っておけば、かなりの名盤になったはずなんですが……そこだけが残念でなりません。ま、これがあったからこそ、続く超傑作『CRANK』(1994年)が生まれたわけですけどね。

ちなみに本作、日本盤限定で『LIVE FROM DONINGTON '92』と題した7曲入りEPが付いた2枚組仕様も発売されました。こちらではすでに発売前の「Addiction」をやっていたりして、非常に興味深い内容です。中古店を探せば今でもよく見つかるので、ぜひトライしてみてはどうでしょう。



▼THE ALMIGHTY『POWERTRIPPIN'』
(amazon:日本盤CD / 日本盤2CD / 海外盤CD

2017年4月18日 (火)

THE ALMIGHTY『CRANK AND DECEIT: LIVE IN JAPAN』(1996)

THE ALMIGHTYが1996年に日本限定で発表したライブアルバム。

当初本作は同年3月にリリースされた5thアルバム『JUST ADD LIFE』の日本盤ボーナスディスクとして発表されましたが、同作リリースからしばらくしてレーベルとの契約解除などがありバンドは解散を発表。それと前後して東芝EMI(当時)から発表された2枚のオリジナルアルバム『CRANK』(1994年)と『JUST ADD LIFE』の日本盤は廃盤となり、改めてビクターから、ボーナストラックを新たに追加して再発されるのです。その際、『JUST ADD LIFE』とこのライブアルバム『CRANK AND DECEIT: LIVE IN JAPAN』は切り離され、別売りとなったのでした。この『CRANK AND DECEIT: LIVE IN JAPAN』というタイトルも、この単独リリースの際に改めて付けられたものです。

さて、本作はタイトルからもおわかりのように、ここ日本で収録されたもの。『CRANK』を携えて1995年7月に敢行した来日公演から、大阪での単独ライブが収録されています。私自身は当時、日比谷野音で行われたDIZZY MIZZ LIZZYとのライブを観ているのですが、“90年代のMOTORHEAD”と例えられた彼らが3rdアルバム『POWERTRIPPIN'』(1993年)でグランジ/ヘヴィロックへと傾倒し、そこからさらにパンク度を増量させ最高の形態となった『CRANK』を携えてのライブということで……もう最高以外の表現がないくらい、本当に素晴らしいライブだったと記憶しています。

このライブアルバムには、その来日時の様子を生々しいサウンドで追体験できる貴重な音源が詰まっています。『CRANK』からの楽曲が中心なのは当然として、その前作『POWERTRIPPIN'』からの楽曲も『CRANK』を経たことでより“タメ”を生かしたダイナミックな演奏で聴くことができるし、1st『BLOOD, FIRE AND LOVE』(1989年)、2nd『SOUL DESTRUCTION』(1991年)からの楽曲もスタジオ音源よりもラフでパンキッシュ、それでいて濃厚なサウンドで表現されています。ぶっちゃけ悪いわけがないんですよ。

しかも、本作には当時発売前だった『JUST ADD LIFE』から、いち早く新曲「360」も披露されています。この曲を初めて生で聴いたときは、次のアルバムも『CRANK』の流れにある1枚だと思ってたんだけどなぁ……いや、『JUST ADD LIFE』は『JUST ADD LIFE』で大好きなのでまったく問題ないですが。

THE ALMIGHTYはこの解散後、2000年に再結成して2枚のアルバムを発表しますが、2002年に再解散。2006年に最初の解散時の布陣で再々結成し、新作を制作することなくライブ活動だけ行い、2009年には3度目の活動停止。フロントマンのリッキー・ウォリックはその後、THIN LIZZY参加を経てBLACK STAR RIDERSのボーカリストとして活躍中です。


Almighty_crankanddeceit
▼THE ALMIGHTY『CRANK AND DECEIT: LIVE IN JAPAN』
(amazon:国内盤CD


2017年3月 9日 (木)

BLACK STAR RIDERS『HEAVY FIRE』(2017)

THE ALMIGHTYのリッキー・ウォリック(Vo, G)、元THIN LIZZYのスコット・ゴーハム(G)を中心に結成された、“THIN LIZZYの正統的後継バンド”BLACK STAR RIDERS。彼らが2015年の2ndアルバム『THE KILLER INSTINCT』に続いて発表したのが、本作『HEAVY FIRE』です。2月初頭に発表された今作は、すでにイギリスで初登場6位という好成績を残しています。

もともとは“フィル・ライノットのいないTHIN LIZZY”がライブ活動の延長で、オリジナル曲を発表する上でTHIN LIZZYの名前を使わないため、そして「THIN LIZZYの物語を次のステップに進めるため」に新た結成されたのがBLACK STAR RIDERSというバンド。現在はリッキー、スコットのほか、BROTHER CANEなどで活躍したデイモン・ジョンソン(G)、ヴィンス・ニールのソロプロジェクトやRATTに在籍したロビー・クレイン(B)、Y&TやMEGADETHなど数々のバンドで活動し、最近はRATTにも参加しているジミー・デグラッソ(Dr)という5人で活動しています。

確かに本作にはTHIN LIZZYの“香り”がそこらじゅうから感じられます。それはリッキーの「どことなくフィル・ライノットに似た」男臭い歌声だったり、独特な節回しを含むメロディだったり、随所にフィーチャーされるツインリードギターだったり……それらがミックスされることでTHIN LIZZYっぽい“香り”になるのですが、あくまで“っぽい”止まり。そこにアイリッシュトラッド的な要素ではなく、アメリカンロック的な大らかなノリやブルース、フォークなどのテイストが加わることで独自の世界観が作り上げられています。

今作は前作同様、アメリカ・ナッシュビルでレコーディングを敢行。プロデューサーには前作から引き続きニック・ラスカリニクス(ALICE IN CHAINSDEFTONESFOO FIGHTERSなど)を迎えて制作されており、そのへんも本作の方向性に大きな影響を与えているのかもしれません(それ以前にバンド内のアメリカ人比率が高いことも大きいと思いますが)。THIN LIZZYが本来持ち合わせていた音楽的“アイリッシュ訛り”が払拭され、よりワールドワイドで戦える音に昇華されています(もちろんこれは、THIN LIZZY元来のサウンドがワールドワイドで戦えないという意味ではありません。「クセが弱まったぶん、より幅広い人たちに聴いてもらえる体制が整った」ということです)。

王道THIN LIZZY調の「Testify Or Say Goodbye」みたいな曲を残しつつも、全体ではTHIN LIZZYテイストは調味料程度で、リッキーやスコットなどのメンバーが本来持つ個性がより強く出始めています。それを良しとするか、それともなしとするかで本作の評価は大きく分かれるかもしれません。個人的には全体のバランス感が絶妙で、過去2作以上にお気に入りな1枚です。

 


▼BLACK STAR RIDERS『HEAVY FIRE』
(amazon:国内盤CD / 海外盤CD(ボーナストラック入り) / 海外盤CD

 

続きを読む "BLACK STAR RIDERS『HEAVY FIRE』(2017)" »

1999年12月 1日 (水)

THE ALMIGHTY『CRANK』(1994)

このアルバムがリリースされた94年というのは、実は微妙な時期だったりする。既に5、6年前という計算になるが‥‥アメリカでは91年にグランジ・ムーブメント勃発後、それまでメインストリームにいたバンドが「OUT OF TIME(時代遅れ)」として隅に追いやられ、替わって新たにオルタナ系と呼ばれたバンドがトップを取り、成功を収めた。イギリスではこの年にOASISがデビューし、いきなり大ブレイクを果たす。それと前後してBLURがブリット・ポップという言葉を決定づける『PARKLIFE』を発表し、後続バンドへの道を開いた。その一方で、それまでチャートを振わせるまでに成長していたTHUNDERやLITTLE ANGELSといったバンド達はレーベルからのドロップアウトや解散に追い込まれた。成功する新たなグループがいる一方で、シーンから消え去る・過去の遺物として外に追いやられるアーティストがいる。それはショービジネスの世界にいる限り、延々と繰り返される現実だ。

こうやって新たな勢力が押し寄せて危機感を感じる旧勢力。彼らはどうやって「今」を生き残ろうとしたのか‥‥3つの選択が考えられる。ひとつは「我が道を行く」タイプ。AC/DCみたいに「何があろうが知ったこっちゃない」と得意のストロングスタイルで突き進むタイプ。次に「新たなシーンを築くリーダー」タイプ。古くはデヴィッド・ボウイなんかがそうだし、グランジ末期にデビューしたベックもこれにあたる。そして一番厄介なのが「時流に合わせてスタイルを変えるフォロワー」タイプ。別のものが流行ればそれに合わせて音やイメージを戦略的に変える。例えば‥‥多すぎて書ききれないが(笑)‥‥DOKKENなんかもそうだしMOTLEY CRUEもしかり。特にMOTLEYなんてそれまでシーンのリーダー的存在だったのが、PANTERA等のブレイク後、明らかにフォロワーへと移行している。

レコード会社がそういう変化を求めても、我々オーディエンスは極端な変化を求めない、受け入れない。するとアーティストとリスナーとの間に壁が生じる。そしてアーティストは苦悩する。「どれが自分にとって一番よい選択なのか?」判っているはずだ、自分が一番やりたい音楽をやればいい事を。しかしそれでは契約を切られてしまう。明日からまたインディーズに逆戻りだ。しかし自分に嘘をついてレコード会社の言いなりになれば、今度はファンが見放す。レコードは売れない。それでもレコード会社は「新しい音」を求める‥‥悪循環。

しかしシーンの流れに乗ることによって、それまで以上の成功を収め支持されたバンドが当時イギリスにいた。長くなったが、それが今回の主役THE ALMIGHTYであり、その決定打となったのがこの『CRANK』というアルバムなのだ。

初期の彼らは「MOTORHEADよりもMOTORHEADらしい」という評判で、男臭いワイルドなロックを聞かせる、如何にもイギリスらしいバンドだった。そんな彼らに転機が訪れる。'92年、ギタリストのタントラムが脱退、替わりに加入したのが当時アリス・クーパーのサポート等で活躍したカナダ人のピート・フリージンだった。新たな血を得た彼らが次の一手として我々に差し出したのが、'93年春リリースの『POWERTRIPPIN’』だ。ここで劇的な変化をする。それまでのMOTORHEAD路線はそのままに、新たにグランジやヘヴィロックの要素を取り入れ、よりモダンなサウンドへと進化したのだ。これが誰の提案だったのかは知らないが、このリスクを伴う変化は多くの音楽ファンに好意的に受け入れられた。そりゃ離れたファンもいるだろう。しかし概ね歓迎されたようで、結果このアルバムは全英チャート初登場5位という、当時としては異例のチャートアクションで迎えられた。

 そして事務所やレコード会社の移籍を経て翌年9月に発表されたのが、4枚目のアルバムである『CRANK』なのだ。このアルバムで彼らは進化ではなく深化を選んだ。散漫な印象があった前作での音楽性を、「へヴィ」「スピード」に焦点を絞って制作した結果、非常にトータルバランスの良い傑作に仕上がった。バラードなど1曲もなく、スピード、へヴィ、グルーヴィーなサウンドが約50分間最後まで続く。聴いてて掌に汗をかくアルバム‥‥こう言えばいいだろうか? こんなアルバム、当時はどこを探してもなかった。当然このアルバムも大成功を収めた。

「パンクとヘヴィロックの融合」「ブリティッシュロックの突然変異」等いろいろ言われるが、そんな事よりも俺は「'94年という時代に、イギリスで、しかもメジャーレーベルから発表した」点をまず評価したい。サウンド的にもメジャー配給の(プロダクションにお金をかけた)せいもあるのだろう、抜けのいいドラムサウンドに腰の据わったベース、カミソリの刃の如く鋭いギターリフ。そして何よりポップな歌メロ、サビでのオーディエンスを意識したシンガロング。当時俺達が何を欲していたのか、何を必要としていたのか、彼らには判っていた。そして自らもが納得できる作品を作りだし、レコード会社もセールス面で納得させた。完璧すぎるくらいに完璧なアルバム。これ以上何を言えばいい? 文句は聴いてから言えってぇの!

ファンに支持されただけでなく、ミュージシャンからも支持されたこのアルバム。このアルバムやTHE WiLDHEARTSが、今のパンキッシュでへヴィなバンド達のお手本となっているのは明らかだと思う。そしてここ日本にも彼らを支持する人はいる。LUNA SEAのJがこのアルバムを気に入って当時頻繁に聴いていた事は、ファンの間でよく知られている。時流に乗ろうが時代に左右されようが、最後は「よい作品」を作ればみんなが認める‥‥こんな「至極簡単な事」をTHE ALMIGHTYは僕らに教えてくれた。それだけに解散は痛かった。そして今、彼らは復活を果たした。もうじき新作も発表する。変化し続けるのか、それとも更に極めるのか‥‥次はどんな一手で攻めるのか。楽しみでならない。



▼THE ALMIGHTY『CRANK』
(amazon:国内盤CD

その他のカテゴリー

1963年の作品 1964年の作品 1966年の作品 1967年の作品 1968年の作品 1969年の作品 1970年の作品 1971年の作品 1972年の作品 1973年の作品 1974年の作品 1975年の作品 1976年の作品 1977年の作品 1978年の作品 1979年の作品 1980年の作品 1981年の作品 1982年の作品 1983年の作品 1984年の作品 1985年の作品 1986年の作品 1987年の作品 1988年の作品 1989年の作品 1990年のライブ 1990年の作品 1991年の作品 1992年の作品 1993年の作品 1994年の作品 1995年の作品 1996年の作品 1997年の作品 1998年のライブ 1998年の作品 1999年のライブ 1999年の作品 2000年のライブ 2000年の作品 2001年のライブ 2001年の作品 2002年のライブ 2002年の作品 2003年のライブ 2003年の作品 2004年のライブ 2004年の作品 2005年のライブ 2005年の作品 2006年のライブ 2006年の作品 2007年のライブ 2007年の作品 2008年のライブ 2008年の作品 2009年のライブ 2009年の作品 2010年のライブ 2010年の作品 2011年の作品 2012年のライブ 2012年の作品 2013年のライブ 2013年の作品 2014年の作品 2015年のライブ 2015年の作品 2016年の作品 2017年のライブ 2017年の作品 2018年のライブ 2018年の作品 2019年のライブ 2019年の作品 2020年のライブ 2020年の作品 2021年のライブ 2021年の作品 2022年のライブ 2022年の作品 2023年のライブ 2023年の作品 2024年のライブ 2024年の作品 =LOVE A Day to Remember A New Revenge A Perfect Circle a-ha A.A. Williams AA= AAAMYYY ABBA Abbath AC/DC Acacia Strain, the Accept Ace Frehley Adam Lambert Adrian Younge Aerosmith AFI After the Burial Afterglow Ahab aiko Air (France) AIR (Japan) AKB48 ALAZEA Alcatrazz Alcest Aldious Alexisonfire Alice Cooper Alice in Chains Alicia Keys Allman Brothers Band, the Almighty, the Alter Bridge Altitudes & Attitude Amaranthe American Head Charge American Hi-Fi Amorphis Anaal Nathrakh Anaïs Anchoress, the Anderson .Paak Andrew W.K. Andy Bell Andy Black Andy McCoy Andy Taylor Angel Du$t Angel Witch Angels & Airwaves Angra Animals as Leaders Annihilator Annisokay Anohni ANTHEM Anthrax Anti-Flag Aphex Twin Appice Aqours Arcade Arcadia Arch Echo Arch Enemy Architects Arctic Monkeys Aretha Franklin Arlo Parks Armed, the Armored Saint ARROWS, the Art of Fighting Ash Asia Asian Dub Foundation ASIAN KUNG-FU GENERATION Asking Alexandria asmi At the Drive-In At the Gates Atari Teenage Riot ATATA Atomic Bitchwax, the Atreyu Audioslave August Burns Red Aurora Avalanches, the Avatarium Avenged Sevenfold Avril Lavigne Ayron Jones Azusa B'z Baby Chaos BABYMETAL Babyshambles Backstreet Girls Backyard Babies Bad Company Bad English Bad Moon Rising Bad Omens Badlands BAND-MAID Bang Tango Bangles, the Baroness BAROQUE Basement Jaxx Battle Beast Battles BAZRA BBHF BBM bdrmm Be the Wolf Beach House Beartooth Beastie Boys Beatles, the Beck Behemoth Belle & Sebastian Ben Folds Ben Harper Berlin Bernard Butler Berryz工房 Between the Buried and Me Beyoncé Biff Byford Biffy Clyro Big Brother and the Holding Company Big Scenic Nowhere bigLOVE Billie Eilish Billie Joe Armstrong Billy Corgan Billy F Gibbons Billy Idol Billy Talent BiSH Björk Black Crowes, the Black Earth Black Eyed Peas, the Black Label Society Black Lung Black Midi Black Sabbath Black Star Riders Black Swan Black Veil Brides BLANKEY JET CITY Bleachers Bleed from Within Blessing a Curse Bleu Blind Channel Blind Guardian Blind Melon Blink-182 Bloc Party Blondshell Blood Incantation Blood Orange Bloodywood Blue Murder Blues Pills Bluetones, the Blur Boards of Canada Bodom after Midnight Body Count Bodyslam Bon Iver Bon Jovi BON-BON BLANCO Bones UK Bonobo bonobos BOOM BOOM SATELLITES BOOM, THE Boris Born of Osiris Boston Boston Manor BOWWOW Boxer Rebellion, the Boy George BOYNEXTDOOR BOØWY BPMD BRAHMAN brainchild's Brian Eno Brian May Brides of Destruction Brides of Lucifer Bring Me the Horizon Brink, the British Lion Brkn Love Bronx, the Bruce Dickinson Bruce Springsteen Brujeria Bruno Mars Brutal Truth Bryan Adams BTS BUCK-TICK Buckcherry Budderside Buddy Guy Budgie Buffalo Daughter BUGY CRAXONE Bullet for My Valentine Bulletboys Bullets and Octane BUMP OF CHICKEN Buono! Burn the Priest Burning Witches Bury Tomorrow Bush Butch Walker Butcher Babies Cacoy Caesars Caliban callme Can't Swim Candlemass Candy Cane Hill Cannbal Corpse Capra Carcass CAROL Caroline Polachek Cars, the Catatonia Cathedral Cats in Boots Cavalera Conspiracy Cave in Celeste Chamber Charlatans, the Charlie Benante Charlie Sexton Cheap Trick chelmico Chelsea Wolfe Chemical Brothers, the Chic Children of Bodom Chip Z'nuff Chk Chk Chk (!!!) Chris Cornell Chris Poland Christina Aguilera Chrome Division Chthonic Chuck Berry Chvrches Cibo Matto Cigarettes After Sex Cinderella Circa Waves Clam Abuse Clash, the Classless Act Cleanbreak Click Five, the Clutch CO-FUSION Cocco Code Orange Coheed and Cambria Colbie Caillat Coldplay coldrain Comeback Kid Compilation Album COMPLEX Confusion Master Converge Corey Taylor Cornelius Cornershop Corrosion of Conformity Counterparts Courteeners, the Courtney Barnett Courtney Love Coverdale・Page Covet Cozy Powell CQ Cradle of Filth Crashdïet Crazy Lixx Cream Creature Creature Creed Creeper Cribs, the Crosses (✝✝✝) Crossfaith Crown the Empire Crown, the Cry of Love Cryptopsy Crystal Lake Cult, the Culture Club Cure, the Cutting Crew CYaRon! Cybernauts Cyhra Cymbals Cynic D'Angelo D'ERLANGER D-A-D D.A.N. Dachambo Daft Punk Damageplan Damn Yankees Damned Things, the Damned, the Damon Albarn Dance Gavin Dance Danger Danger Danko Jones Danny Elfman Danzig Dark Tranquillity Darkness, the Dashboard Confessional DATE COURSE PENTAGON ROYAL GARDEN DATS Datsuns, the Daughtry Dave Gahan Dave Lombardo David Bowie David Coverdale David Ellefson David Lee Roth David Sylvian Dead by April Dead by Sunrise Dead Cross Dead Daisies, the DEAD END Dead Kennedys Deafheaven Death Angel Death of Lovers Debbie Gibson DECAYS Deckard Dee Snider Deep Purple Def Leppard DEF.DIVA Deftones delofamilia Delorean Demolition 23. Departure, the Depeche Mode Deraps Derek Sherinian Desmond Child Destruction detroit7 Devil Wears Prada, the Devin Townsend Project Diamond Head DIAMOND☆YUKAI Diffuser Dillinger Escape Plan, the Dimmu Borgir Dinosaur Jr. Dio DIR EN GREY Dirty Honey Dirty Pretty Things Dirty Shirley Distillers, the Disturbed Dizzy Mizz Lizzy DMBQ Dogs D'Amour, the Dogs Die in Hot Cars Dokken Don Broco Don Dokken Donavon Frankenreiter Donnie Vie Doors, the Dorothy Down Down 'n' Outz downset. downy Dr. Feelgood Dragon Ash DragonForce Dream Theater Dream Widow Dreamboy Dreams Come True Dregen Drug Church DRY & HEAVY Dry Cleaning Dub War Duff McKagan Duran Duran Durbin DUST'N'BONEZ, THE Dweezil Zappa DYGL Dynazty Earthshaker eastern youth Echo & the Bunnymen Eclipse Eddie Vedder EGO-WRAPPIN' ELECTRAGLIDE Electric Century Electric Light Orchestra Electric Pyramid Electric Six ELLEGARDEN Elliott Smith Elton John Elvis Presley Eminem Emma Ruth Rundle Emperor Empire State Bastard Employed to Serve En Minor End Machine, the ENDRECHERI Enforcer Enter Shikari Entombed Enuff Z' Nuff Eric Clapton Eric Martin Erra Erykah Badu Eskimo Callboy Europe Eurythmics Evanescence Eve Every Time I Die Evil Stig Evile Ex: Re Exodus Explosions in the Sky Extreme Eyehategod E・Z・O Faceless, the Fair Warning Fairground Attraction Faith No More Falco Fall of Troy, the Fall Out Boy Faster Pussycat Fatboy Slim Fate Fates Warning Father John Misty Faye Webster Fear Factory Fear, and Loathing in Las Vegas Feeder Feeling, the Fever 333, the Fight Filter Finch Firehouse Firestarter Firewind Firstborne Fit for a King Five Finger Death Punch FKA Twigs Flaming Lips, the Flashcubes Flatbacker Fleetwood Mac Flotsam and Jetsam Flying Colors Flyleaf FM Foi Fontaines D.C. Foo Fighters Foreigner Fountains of Wayne fra-foa Francis Dunnery Frank Black Frank Turner Frankie Goes to Hollywood Franz Ferdinand Freddie Mercury Free Frost* Fudge Tunnel Fugees, the FUJI ROCK FESTIVAL Funeral for a Friend Futureshock Fuzzbubble G. Love Gabriels GALNERYUS Gamma Ray Garbage Garth Brooks Gary Moore GASTUNK Gatecreeper Gathering, the Gaupa Gene Simmons Genesis George Harrison George Lynch George Michael Georgia Satellites, the Get Up Kids, the GHEEE Ghost Ghost Inside, the Ghost Iris Ghostemane Ghostkid Gilby Clarke Gin Blossoms Ginger Wildheart Gits, the Giuda Glass Tiger Glassjaw GLAY Glenn Hughes GLIM SPANKY Go Ahead and Die GO!GO!7188 God is an Astronaut Godsmack Godspeed GOING STEADY GOING UNDER GROUND Gojira Goldie Lookin Chain Gorillaz Gotthard Graham Bonnet Grapevine Graupel GREAT ADVENTURE Great White Green Day Greg Puciato Greta Van Fleet Grey Daze Greyhaven Grimes GTR Guilty Kiss Gun Guns n' Roses H.E.A.T H.E.R.O. H.P. オールスターズ Hacktivist Halestorm Halford Halsey Hammer King Hanoi Rocks Hanson Harakiri for the Sky Hardcore Superstar Hardline Harem Scarem HARISS Harry Styles Hatebreed Haunted, the HAWAIIAN6 Hayley Williams HEAD PHONES PRESIDENT Health Heart Heartbreakers, the HEATWAVE Heaven & Hell Heaven Shall Burn Hell Freezes Over Hellacopters, the HELLO WORKS, THE Hellogoodbye Helloween Hellyeah Helmet HER NAME IN BLOOD Hermann H. & The Pacemakers Heroes and Monsters HEY-SMITH Hi-STANDARD hide HIGH and MIGHTY COLOR HIGH-LOWS, THE Higher Power HIM Hives, the Ho99o9 Hole Hollywood Rose Hollywood Vampires Honeycrack HoneyWorks Honne Hoobastank House of Lords Hu, the Huaska Hudson Mohawke Hurricane Hurricane #1 HUSKING BEE Hypocrisy I Mother Earth I Prevail I See Stars Ian Hunter Ibaraki Ice Nine Kills Iggy Pop Ihsahn Imminence Impellitteri Imperial State Electric In Flames In the Soup In This Moment Incubus Indianhead Infectious Grooves Inhaler INI INORAN Inter Arma International Noise Conspiracy, the Inxs Iron Maiden Issues It Bites Ithaca Izzy Stradlin J Jack Johnson Jack White Jaded Hearts Club, the Jake Bugg James Bay James Brown James Dean Bradfield James LaBrie Jamie XX Jamila Woods Jane's Addiction Janet Jackson Janis Joplin Japan Jeevas, the Jeff Beck Jeff Beck Group Jeff Buckley Jeff Healey Band, the Jeff Wootton Jellyfish Jerry Cantrell Jerusalem Slim Jessie Buckley Jesus & Mary Chain, the Jesus Jones Jet Jetboy Jim Steinman Jimi Hendrix Jimmy Eat World Jimmy Page Jimmy Page / Robert Plant Jinjer Joan Jett & the Blackhearts Joe Lean & the Jing Jang Jong Joe Lynn Turner Joe Perry Joe Satriani Joe Strummer & the Mescaleros Joel Hoekstra's 13 John Corabi John Diva & The Rockets of Love John Frusciante John Lennon John Mayer John Mellencamp John Sykes Johnny Thunders Johnny Winter Jomi Massage Jon Bon Jovi Jon Spencer Blues Explosion, the Jonathan Davis Josh Todd Josh Todd & the Conflict Joss Stone JOUJOUKA Journey Joy Division Judas Priest JUN SKY WALKER(S) Juno Reactor Jurassic 5 Justice Justin Timberlake JYOCHO Kaato Kadavar Kamasi Washington Kanye West Kaonashi Kasabian Katatonia Katmandu Keane Keith Richards Kelela Kelly Osbourne KEMURI Ken Yokoyama Kendrick Lamar Kenny Loggins KENZI & THE TRIPS Kerry King Khemmis Kid Laroi, the Kiko Loureiro Killer be Killed Killers, the Killing Joke Killswitch Engage King 810 King Crimson King Gizzard & the Lizard Wizard King Woman King's X Kingdom Come KinKi Kids Kirk Hammett KISS Kissin' Dynamite Kittie Kix KK's Priest Klan Aileen KLF, the Knack, the Knocked Loose KOOK Kooks, the Korn Korpiklaani Kottonmouth Kings Kraftwerk Kreator Kula Shaker Kurt Cobain Kurt Vile Kvelertak KXM Kylie Minogue Kyuss L'Arc-en-Ciel L.A.Guns La'cryma Christi LA-PPISCH Lacuna Coil Lady Gaga Lamb of God Landmvrks Last Days of April Laufey Led Zeppelin Lemon Twigs, the Lemonheads, the Lenny Kravitz Leprous Liam Gallagher Libertines, the Liella! Light the Torch Like a Storm Lil Uzi Vert Lily Allen Limp Bizkit Lindemann Lingua Ignota Linkin Park Lion Liquid Tension Experiment LiSA Lita Ford Little Angels Little Caesar Little Glee Monster Liturgy Living Colour Local Band, the Lock Up Lonerider Lordi Lords of Black LOST IN TIME Lotus Eater Lou Reed LOUD PARK LoudLion Loudness Love and Death LOVE PSYCHEDELICO LOVEBITES Loverboy LOW IQ 01 Luby Sparks Lucer Lucifer Lullacry LUNA SEA Lurking Fear, the Lynch Mob Lynyrd Skynyrd lyrical school M/A/R/R/S Machine Gun Kelly Machine Head Mad Capsule Markets, the Mad Season Madball Madonna Magic Numbers, the Maison book girl Mamiffer Mammoth Mammoth Mammoth WVH MAN WITH A MISSION Man, the Mando Diao Manic Eden Manic Street Preachers Manowar Mansun Mantar Marillion Marilyn Manson Mark Morton Mark Slaughter Marmozets Maroon 5 Mars Electric Mars Volta, the Marty Friedman Marvelous 3 Massive Attack Mastodon Matchbox Twenty Matt Bellamy Matt Cameron Matthew Sweet Mayhem McAuley Schenker Group MD.45 Mdou Moctar Meat Loaf Meathook Seed Megadeth MELTONE Melvins Mercury Rev Meshuggah Metal Church Metallica METALVERSE Methods of Mayhem Mew Michael Jackson Michael Monroe Michael Schenker Michael Schenker Fest Michael Schenker Group Michael Sweet Mick Jagger Mick Mars Mick Ronson Midnight Bankrobbers Midnite City Mighty Mighty Bosstones, the Migos mihimaru GT Mike Shinoda Ministry Mission, the Mitski MIYAVI MO'SOME TONEBENDER Moby MODS, THE Mogwai Mondo Generator Mondo Grosso Monkees, the MONO NO AWARE MONOEYES Monster Magnet Mooney Suzuki, the Mordred Morrie Mother Love Bone Motley Crue Motorhead Mott the Hoople Mountain Mouse on Mars Mr. Big Mr. Bungle Mr. Mister Mr.Children Mrs. Piss MUCC Mudhoney Mudvayne Muse Music, the Mutation My Bloody Valentine My Chemical Romance My Darkest Days My Dying Bride My Little Lover Myles Kennedy Myrkur Måneskin Møl Nailbomb NAMBA69 Nancy Wilson Napalm Death Nashville Pussy Nelly Nelson NEMOPHILA Nervosa Neurotic Outsiders Neve New Order New Years Day New York Dolls NewJeans NEWS Newsted NGT48 Nicke Borg Homeland Nickelback Night Ranger Nightwish Nile Nine Black Alps Nine Inch Nails Nirvana NiziU Noel Gallagher's High Flying Birds NoisyCell NOT WONK Nothing Nothing But Thieves nothing, nowhere. Nova Twins NOVEMBERS, THE Nuclear Valdez O.P.KING Oasis Obituary Oblivion Dust Obscura Ocean Colour Scene Ocean, the OCEANLANE Octavision Of Mice & Men Offspring, the OGRE YOU ASSHOLE Oingo Boingo Olivia Rodrigo ONE OK ROCK Oneohtrix Point Never Opeth ORANGE RANGE Oranssi Pazuzu Orbital Ordinary Boys, the Orgy Orianthi ORIGINAL LOVE Our Hollow, Our Home Out of This World Outkast Outrage Overkill Ozzy Osbourne Palace Palaye Royale Paledusk PALEDUSK Pallbearer Panic! at the Disco Pantera Papa Roach Paradise Lost Paradox Paramore Parkway Drive PassCode Patti Smith Paul Draper Paul Gilbert Paul McCartney Paul Rodgers Paul Stanley Paul Weller PE'Z Peach sugar snow PEALOUT Pearl Jam PENPALS Perfume Periphery PERSONZ Pet Shop Boys Peter Gabriel Phantom Excaliver Phantom Planet Phil Campbell and the Bastard Sons Phish Pig Destroyer pillows, the Pink Cream 69 Pink Floyd Pixies Placebo Plastic Tree Playmates, the Poison Polaris (Australia) Polaris (Japan) Police, the polly Polyphonic Spree, the POLYSICS Pop Evil Poppy Porcupine Tree Portishead Power Station, the Power Trip Powerman 5000 Praying Mantis Predators, the Pretty Boy Floyd Pretty Maids Pretty Reckless, the Pride & Glory Primal Scream Primus Prince Privates, the Probot Prodigy, the Prong Protest the Hero Public Enemy PUFFY Pulp PUNPEE pupa Pvris Qemists, the Queen Queen + Adam Lambert Queens of the Stone Age Queensryche Quicksand Quiet Riot Quireboys, the R.E.M. Raconteurs, the Radiohead RADWIMPS Rage against the Machine Raging Speedhorn Rainbow RAISE A SUILEN Rammstein Ramones RAMRIDER Rancid Randy Rhoads Rapture, the RAREDRUG Rasmus, the Ratt Raven RCサクセション Reckless Love Red Dragon Cartel Red Hot Chili Peppers Red Warriors Reef Refused Revolution Saints Rex Brown RHYMESTER Richie Kotzen Richie Sambora Ricky Warwick Ride Rina Sawayama Riot Riot V RIP SLYME Rise of the Northstar Rival Sons Riverdogs RIZE Rob Zombie Robert Palmer Robert Plant Rock City Angels ROCK IN JAPAN FESTIVAL Rock Star Supernova ROCKBOTTOM Rocket from the Crypt Rod Stewart Roger Daltrey Rolling Stones Rolo Tomassi ROMANS RON RON CLOU Ronnie Atkins Ronnie Wood Rooster ROOSTERS, THE Roselia ROSSO Rough Cutt ROVO Roxy Blue Roxy Music Royal Blood Royal Republic RSO Run D.M.C. Rush Russian Circles Ryan Adams Sabaton Sacred Reich Sads Saigon Kick Saint Snow Saint Vitus Salems Lott Sam Smith Samantha's Favourite Sami Yaffa Sammy Hagar Santa Cruz Santana Saosin Savages Savatage Saxon SBK Scissor Sisters Scorpions Scott Weiland Scour Screaming Soul Hill Sean Lennon Sebastian Bach Secret Machines SeeYouSpaceCowboy SEKAI NO OWARI Selfish Cunt Senses Fail Septic Tank Sepultura Serj Tankian Sevendust SEX MACHINEGUNS Sex Pistols Shadow King Shadows Fall Shark Island Sharon Van Etten Sharptooth Sheryl Crow Shinedown Shinning Shobaleader One showmore Siamese Sick of it all Sigh Sigue Sigue Sputnik Sigur Rós Silver Ginger 5 Silverstein Silvertide Simple Minds Simply Red SION Sixty-Eight Sixx:A.M. SKE48 SKETCH SHOW Skid Row Skillet skillkills Skills Skin Skindred Skunk Anansie Slash Slash's Snakepit Slaughter Slaughter to Prevail Slaves (US) Slayer Sleep Sleep Token Sleeping with Sirens sleepyhead Slipknot Sloan Slowdive SLY Smashing Pumpkins Smith/Kotzen Smiths, the smorgas SNAKE HIP SHAKES Sneeze Snow Patrol Snuts, the Sodom Soen SOFT BALLET Soft Cell Soilwork Sonics, the Sons of Apollo Sons of Texas SOPHIA sora tob sakana Soul Asylum Soul Flower Union Soul Glo Soulfly Soulsavers Soulwax Soundgarden South Spaghetti Vabune! Sparta Sparta Locals Spiritbox Spiritual Beggars Spiritualized Spoon Squarepusher SR-71 St. Vincent STALIN, THE Starcrawler Starmen Starset Static-X Steel Panther Steelheart Stella Donnelly Stenfors Stephen Pearcy Stereophonics Steriogram Steve Conte Steve Jones Steve Perry Steve Stevens Steve Vai Steve Whiteman Steve Winwood Steven Tyler Steven Wilson Stevie Salas Stevie Wonder Stick to Your Guns Stills, the Sting Stone Roses, the Stone Sour Stone Temple Pilots Stooges, the Stormtroopers of Death Strapping Young Lad Stratovarius StringerBessant Strokes, the Struts, the Stryper Strypes, the STU48 Style Council, the Styx Suede SuG Suicidal Tendencies Suicide Silence Sum 41 SUMMER SONIC Sunbomb SUPER BEAVER SUPER BUTTER DOG Super Furry Animals Super$hit 666 Superchunk Supergrass SUPERSNAZZ Survive Survivor Suspended 4th Sweet Sweet & Lynch Sweet Oblivion Swervedriver Switchfoot Syrup16g System of a Down Szuters, the T. Rex t.A.T.u. Taking Back Sunday Talas Tame Impala Tank task have fun Taylor Swift Tea Party, the Team Sleep Tears for Fears Tears, the Teenage Fanclub Television Temple of the Dog Temples TENDRE Terence Trent D'Arby Terrorizer Terrorvision Tesla Tesseract Testament THEE MICHELLE GUN ELEPHANT Them Crooked Vultures Therapy? THE冠 Thin Lizzy Thirteen Senses Thirty Seconds to Mars Thou Three Days Grace Thunder Thundercat Thundermother Thunderpussy Thy Art is Murder Times of Grace Tin Machine Tinted Windows TMG TNT To Kill Achilles Toad the Wet Sprocket Todos Tus Muertos Tokyo Dragons Tokyo Motor Fist TOKYO ZAWINUL BACH Tom Keifer Tom Misch Tom Morello Tomahawk Tommy Lee Tommy's Rocktrip Tony MacAlpine Tony Martin Tool Toro Y Moi Torres Tortoise Toto Touché Amoré Towers of London Traening Train Trapped Under Ice Travis Treatment, the TREEBERRYS Tribulation TRICERATOPS Trivium Trixter Turbulence Turmion Kätilöt Turnstile Twenty One Pilots Twisted Sister Two (2wo) Two Door Cinema Club Two Lone Swordsmen Tycho Tygers of Pan Tang Tyketto U.D.O. U2 UA UFO Ugly Kid Joe Ultraphonix Ultraísta Umbra Vitae Underoath Underworld Unearth United Unkle Uriah Heep Used, the UVERworld Vader Vain Van Halen Vandenberg Vandenberg's Moonkings Veil of Maya Velvet Revolver Venom Venom Prison Verve, the Vexed Vibrators, the Vicious Rumors Vince Neil Vinnie Vincent Invasion Violette Wautier Vivian Campbell Vixen Voivod Vola Volbeat Volumes VOW WOW VV (Ville Valo) w-inds. W.A.S.P. Wage War Waltari WANIMA Wardruna Wargasm (UK) Warrant Warrior Soul Waterparks Wavves Wear Your Wounds Weeknd, the Weezer Wet Leg Wham! Wheatus While She Sleeps White Lion White Stones White Stripes, the Whitechapel Whitesnake Who, the Wig Wam Wildhearts, the Wilko Johnson Willard, the Willow Winery Dogs, the Winger Wings Witch Witherfall Within Temptation Wombats, the Wrench W(ダブルユー) X JAPAN XG Xibalba Y&T Yeah Yeah Yeahs Year of the Knife Yellow Magic Orchestra YELLOW MONKEY, THE Yes Yngwie Malmsteen YO-KING Yo-Yo's, the YOASOBI Yonaka You Me at Six YUKI Yumi Zouma Yungblud Yves Tumor Zakk Sabbath Zakk Wylde ZAZEN BOYS Zeal & Ardor Zeppet Store ZIGGY ZYX ZZ Top ×ジャパリ団 μ's ℃-ute →Pia-no-jaC← 「100番勝負」 「10年前」 「1年のまとめ」 「20年前」 「AIN'T IT FUN」 「CCCD」 「DJ / イベント出演」 「R.I.P.」 「アクセスランキング」 「アンケート」 「ゾ」 「ネットラジオ」 「フェス」 「仕事紹介」 「再結成」 「分析ネタ」 「平成の30枚」 「私的ベスト10」 「記事一覧」 「音楽配信」 あぁ! おとぎ話 からあげ姉妹 くるり こぶしファクトリー すかんち どうぶつビスケッツ×PPP ぼくのりりっくのぼうよみ ももいろクローバーZ ゆず ゆらゆら帝国 アイドルネッサンス アンジュルム イヤホンズ インビシブルマンズデスベッド ウマ娘 ウルフルズ エイプリルズ エレファントカシマシ カントリー娘。 カントリー娘。に石川梨華(モーニング娘。) カントリー娘。に紺野と藤本(モーニング娘。) カーネーション キタニタツヤ キュウソネコカミ キリンジ ギターウルフ クマリデパート クラムボン クリープハイプ クレイジーケンバンド グループ魂 ゲスの極み乙女。 コンタクト サザンオールスターズ サバシスター サンボマスター サ上と中江 ザ・クロマニヨンズ スカート スガ シカオ スタァライト九九組 スチャダラパー ストレイテナー スネオヘアー スピッツ スーパーカー ソニン タンポポ チャットモンチー トリプルファイヤー ドレスコーズ ナンバーガール ニューロティカ ハナレグミ ハロー!プロジェクト ヒプノシスマイク ピーズ, The フィッシュマンズ フィロソフィーのダンス フジファブリック フラワーカンパニーズ フランシュシュ プッチモニ マキシマム ザ ホルモン ミドリ ミニモニ。 ムーンライダーズ メロン記念日 モーニング娘。 モーニング娘。おとめ組 モーニング娘。さくら組 ユニコーン ラストアイドル ラブライブ! ラブリーサマーちゃん レミオロメン ロッカーズ ロマンポルシェ。 三浦大知 中島美嘉 中村一義 中村佳穂 中澤裕子 乃木坂46 乃紫 乙女新党 人間椅子 伊藤美来 佐野元春 八代亜紀 凛として時雨 加藤いづみ 勝手にしやがれ 原田知世 吉井和哉 吉川晃司 和田彩花 坂本真綾 堂島孝平 夢眠ねむ 大塚愛 大槻ケンヂ 大江慎也 太陽とシスコムーン(T&Cボンバー) 奥田民生 奮酉 女王蜂 如月レオン 宇多田ヒカル 安倍なつみ 安全地帯 寺嶋由芙 小沢健二 小泉今日子 尾崎豊 岡村靖幸 岡村靖幸と石野卓球 左とん平 市井紗耶香 布袋寅泰 平井堅 後浦なつみ 後藤真希 忌野清志郎 怒髪天 惑星 折坂悠太 押尾コータロー 推定少女 揺らぎ 斉藤和義 斉藤壮馬 新垣結衣 日向坂46(けやき坂46) 日暮愛葉 星井七瀬 星屑スキャット 星野みちる 星野源 春ねむり 暴動クラブ 曽我部恵一 月島きらり starring 久住小春(モーニング娘。) 有村竜太郎 朝霧 Jam 木村カエラ 東京スカパラダイスオーケストラ 東京事変 東京女子流 松浦亜弥 松田聖子 柴田淳 桑田佳祐 森七菜 森重樹一 椎名林檎 椿屋四重奏 楠木ともり 櫻坂46(欅坂46) 氣志團 水曜日のカンパネラ 水瀬いのり 氷室京介 永井ルイ 沢田研二 浅井健一 浜崎あゆみ 浜田麻里 渋さ知らズ 片平里菜 玉置成実 玉置浩二 田中フミヤ 真心ブラザーズ 矢口真里 石川梨華 砂原良徳 私立恵比寿中学 筋肉少女帯 米津玄師 結束バンド 絢香 羅針盤 美勇伝 花冷え。 菊地成孔 藤本美貴 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 道重さゆみ 遠藤ミチロウ 金子ノブアキ 銀杏BOYZ 阿部真央 陰陽座 離婚伝説 電気グルーヴ 鞘師里保 頭脳警察 飯田圭織 齋藤飛鳥 10-FEET 1975, the 2 Many DJ's 22-20s 22/7 3 Colours Red 3 Doors Down 3rd Secret 3776 44MAGNUM 54-71 9mm Parabellum Bullet

カテゴリー