2017年12月26日 (火)

ASKING ALEXANDRIA『ASKING ALEXANDRIA』(2017)

前作『THE BLACK』(2016年)から1年9ヶ月ぶりとなる、ASKING ALEXANDRIA通算5作目のスタジオアルバム。スマッシュヒットを記録した3rdアルバム『FROM DEATH TO DESTINY』(2013年)まで参加したダニー・ワースノップ(Vo)がバンドに復帰してから初の新作となります。

前作『THE BLACK』ではボーカルが変わったこともあり、『FROM DEATH TO DESTINY』あたりで確立されつつあったメタルコア+メロウなハードロック的スタイルを一度捨て、より攻撃的なメタルコアスタイルに回帰していました。それはそれで正しい選択だったと思いますし、2代目シンガーのデニス・シャフォロストーブのルックスと相まって若返った印象もありました。ああ、もっと攻めていくんだなと。

ところが、デニスはあっけなく脱退。しかもダニーが古巣に戻るっていうんですから……まあ、当然“『FROM DEATH TO DESTINY』の続き”を期待するわけですよね。

で、早くも完成した本作ですが、予想以上にダニー色の強いメロディアスハードロックアルバムに仕上がったなと。正直1曲目「Alone In A Room」のド直球ぶりにはびっくりを通り越して、「ええ……」という不安すら覚えました。が、2曲目「Into The Fire」以降はスクリームも適度にフィーチャーしたヘヴィサウンドも、要所要所で登場。とはいえ、あくまでメロディと楽曲の良さで勝負していくという覚悟が随所に感じられ、これはこれですごいアルバムだなと思いました。

なんていうんでしょう、メタルコア出身バンドがハードロックに歩み寄るのではなく、ハードロックバンドが現代的なテイストを飲み込んでいくといったほうが近いような、そういう印象を受けるのです。もちろん、そんなの結果論でしかないのですが、それでも僕的には今回のアルバムは“こちら側の住人”の作品なんじゃないかと。

まあ、そんな解釈はこの際どうでもいいか。とにかく、偏見を捨てて一度触れてみてほしい。細かなジャンル分けすらどうでもよくなる、とにかく優れたハードロックアルバム。それで十分じゃないですか。初期からのファンにとってはもはや別モノでしょうし、応援するに値するのかわかりませんが、だったら“こちら側の住人”が彼らに歩み寄ればいいのではないか。そんな気がします。

早くこの楽曲群を生で聴きたいですね。そこで印象が変わりそうな楽曲がいくつもあるので。ダニーが『THE BLACK』の楽曲を歌うのかどうかも含め、来日に期待しておきます。



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投稿: 2017 12 26 12:00 午後 [2017年の作品, Asking Alexandria] | 固定リンク