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2024年8月21日 (水)

SUMMER SONIC 2024(2024年8月17日、8月18日)

昨年に続いて、今年も全日参加したサマソニ。2024年夏の野外フェスはこれ1本に集約させるつもりで臨みました。正直、ヘッドライナーとしてMÅNESKINBRING ME THE HORIZON(こちらは当初メインステージのトリと名言されていませんでしたが)が出演するとわかった時点で、行かない選択肢はゼロ。基本的に、それ以外の出演者に関しては“社会見学”という感覚が強いので、誰が出ようと関係ないというか。

そんなこんなで、初日から軽く振り返っていきたいと思います。

 

Ss2024a ●8月17日(土)

VIOLETTE WAUTIER(PACIFIC STAGE)

「タイとベルギーのハーフで横浜生まれ」というプロフィールを持つヴィオレット・ウォーティアですが、ビジュアル的にはセクシーというより可愛らしい印象。サウンドに関してもダンスミュージックというよりは、ダンサブルなポップスと解釈するのが正解か。華があるので、観ていて楽しかったです。

 

BAND-MAID(PACIFIC STAGE)

久しぶりにライブを観たけど、出音の重心がより低くなり、女王感に満ち溢れていた。何曲かでフィーチャーされたKANAMIさんとMISAさんのソロバトルも見応えあってライブ感が増していたけど、ただこういうフェスの場面で強く感じたのは似たり寄ったりの楽曲が多いこと(パターンの画一的な点)とエンディングのワンパターン化。いい感じに成長できているだけに、ここからさらにワンランク上へステップアップしていただきたい。

 

離婚伝説(Spotify RADAR: Early Noise Stage)

数曲流し見。過去に一度ライブを観たことがありましたが、印象は大きく変わらず。もちろん極上のポップスが展開されており、歌を引き立てるための演奏という形ではなく、歌同様にすべての楽器が花形というイメージ。本当は最後まで観たかったけど、次が控えていたので早々に退散。

 

LAUFEY(SONIC STAGE)

予習なしで臨みましたが、遠目に上白石萌音っぽさがあって日本人が好きそうなヴィジュアルだなと。昨年に一度BLUE NOTEで来日公演を行なっているとのことからもわかるように、サウンド自体はジャズ寄り。ただ、かなりポップスとしての解釈が強めで、非常にとっつきやすい。ジャズの敷居を若干低くして、一般のポップスリスナーにも親しみやすくしてくれている印象。レイヴェイ自身は曲によってギター弾いたりピアノ弾いたりチェロ弾いたりと多才ぶりを発揮。声も良いし、これりゃ売れるわけだと納得。最後まで気持ちよく堪能しました。

 

NOTHING BUT THIEVES(MOUNTAIN STAGE)

たぶん8年前も観てるはずだけど、印象は変わらず。スケール感が大きくなったのはわかるんだけど、自分の好み的には今ひとつ、いや今ふたつかな。音源で十分といったところか。

 

BLEACHERS(SONIC STAGE)

初日の個人的目玉。新作音源はTHE 1975のDrity Hitから出ていることもあり、ステージ後方スクリーンのスタイリッシュさはモロにTHE 1975。サウンドのちょっとした味付けにもTHE 1975っぽさが感じられるんだけど、軸にあるのはニュージャージー出身バンドらしいオーソドックスなアメリカンロック。比較対象としてブルース・スプリングスティーンの名前が挙げられるみたいだけど、個人的にはサウスサイド・ジョニー的なのかなと解釈。そういうスタイリッシュさと泥臭さという相反する要素が絶妙なバランスでミックスされていて、しかもそれを極上のエンタテインメント色で表現するわけだから、楽しくないわけがない。プロデューサーとしても著名な存在となったフロントマンのジャック・アントノフの佇まいやアクションからは目が離せないし、6人編成のバンドが曲ごとにパートを次々と変えていくところも素敵。ツインドラム編成でベースレスかと思いきや、次の曲ではドラムのひとりがサックス吹き始めたり、また次の曲ではツインドラム&ベースにギター3本という。これはずっと観ていたい!ということで、最初から最後まで楽しんじゃいました。間違いなく初日のベストアクト! 次に来るときは、さらに大きなステージで観たいな。

セットリスト
01. I Am Right On
02. Modern Girl
03. Jesus Is Dead
04. How Dare You Want More
05. Chinatown
06. Rollercoaster
07. I Wanna Get Better
08. Tiny Moves
09. Don't Take The Money
10. Stop Making This Hurt

 

GLAY(MOUNTAIN STAGE)

デビュー30周年の節目に夏フェス初出演。しかも地元・北海道のライジングではなくサマソニを選ぶという。考えてみたら今年は1999年の幕張20万人ライブから25年という節目でもあるし、そこにデビュー30周年も重なり幕張にまた戻るというのがまた粋といいますか。選曲は1曲目こそ最新の「whodunit」で現役感を提示。そこはヒット曲じゃないのか……と思いきや、ギターソロ前にUNDERWORLD「Born Slippy」を挟んでくる遊び心。これ、以前もやってなかったっけ?(あれ、別のバンド?) サマソニらしさを意識したんでしょうね(前夜のソニマニで、同じステージでUNDERWORLDがプレイしてますしね)。

で、以降は「サバイバル」「口唇」を間髪入れずにぶち込んでくる。そりゃ大合唱になるわな。さらに「SOUL LOVE」からの「HOWEVER」コンボで昇天。ここで多くの人はマリンに移動したようですが、これは全部見ないとダメだと確信しそのまま居座ることに。以降は「夏らしい2曲」と「Blue Jean」「BLEEZE」と2000年代以降の楽曲を連発。MCではTERUさんが「名前だけでも覚えて帰ってください」って……新人か! 初々しいったらありゃしない。で、後半戦は最新曲「会心ノ一撃」を披露しつつも「FATSOUNDS」「SHUTTER SPEEDSのテーマ」と通常運転に戻り、「彼女の"Modern…"」(これを聴かないと帰れない)で盛り上がり、「誘惑」でクライマックス。お見事なセトリでした。あと、スクリーンに歌詞字幕が出てるあたりにも、彼らの優しさを感じました。

セットリスト
01.whodunit 〜 Born Slippy(UNDERWORLD cover)
02.サバイバル
03.口唇
04.SOUL LOVE
05.HOWEVER
06.Blue Jean
07.BLEEZE
08.会心ノ一撃
09.FATSOUNDS
10.SHUTTER SPEEDSのテーマ
11.彼女の"Modern..."
12.誘惑

 

MÅNESKIN(MARINE STAGE)

この日唯一のMARINE STAGE。GLAYを最後まで観てしまったために、移動時間などもあって中盤から参加することに(あとでセトリを確認したら、インストパートから「Gasoline」に入るあたりに会場周辺に到着したので、頭5曲を見逃したのみで3分の2くらいは観れたようです)。スタンド席は通路にまで人が溢れかえっていて、久しぶりにここまでパンパンの“サマソニのマリンスタジアム”を目にした気がします。そんなこんなで、なんとか自分の場所を確保して「Beggin'」あたりからじっくり堪能。

にしても……

 

MÅNESKIN、やっと観れたーっ!(笑)

過去2回の来日は「2022年8月→コロナ感染」「2023年12月→メニエル再発」と、それぞれ観る予定があったものの泣く泣く断念。ということで、2年越しに観ることができたわけです。バンドとしての佇まいなど含め、久しぶりにど真ん中のアリーナ/スタジアムロックバンドらしいヘッドライナーでした。客席を見渡しても、明らかに10代〜20代前半の若年層から自分みたいな高齢者(笑)まで、国籍や男女問わず幅広い層を集まり、マリンスタジアムを満員にしてしまうわけですから。しかも、サウンド的にはオーソドックスなロックサウンド。もっと言ってしまえば、古き良き時代のクラシックロックなわけですよね(もちろん現代的な解釈を施しているわけですが)。映像面などの演出に頼ることなく、メンバーのカリスマ性の高さや破天荒なステージング、曲間に用意された長尺ソロパート(特に、アンコールは5分前後におよぶギターソロから始めるという振り切れっぷり)、そして何より良質な楽曲の数々で90分のステージをやり切るその姿は、圧巻の一言でした。ここ10数年、日本の洋楽ロックフェスでトリを張れる若手バンドがなかなか出てこない中、たった数年でここまで到達できた事実は本当にすごいことだと思います。いやいや、久しぶりに胸がスカッとした夏フェスヘッドライナー公演でした。

セットリスト
01. Don't Wanna Sleep
02. Gossip
03. Zetti E Buoni
04. Honey (Are U Coming?)
05. Supermodel
〜Instrumental Solo〜
06. Gasoline
07. Coraline
08. Beggin'(THE FOUR SEASONS cover)
09. For Your Love
10. I Wanna Be Your Slave
〜Bass & Drum Solo〜
11. Mammamia
12. In Nome Del Padre
13. Bla Bla Bla
14. Kool Kids
アンコール
〜Guitar Solo〜
15. The Loneliest
16. I Wanna Be Your Slave

 

Ss2024b ●8月18日(日)

水曜日のカンパネラ(SONIC STAGE)

詩羽体制になってからライブを観るのは初めてかな。非常にステージ映えしたパフォーマンス含め好印象。前体制時代の「桃太郎」まで飛び出すわけですが、あのデカい透明バルーンに入って客の頭上を転がる演出まで踏襲されていたのには笑ったな。ただ、この日はこうしたクラシックよりも“今”の楽曲のほうが強い光を放っていて、そちらに惹きつけられた。「最新作がベスト」というのはアーティストとしてもっとも幸せなことじゃないですか。この編成でもうひとつ大きな山を迎える日も、そう遠くない印象でした。

 

BODYSLAM(PACIFIC STAGE)

タイのハードロックバンド。シングルギター&キーボードという編成なので、サウンド的にはポップな印象。本当はもっとエッジの効いた音なのかもしれないけど、ドラムやギターの出音含めちょっと引っ込みがちだったので、そこまでガツンと来なかった。事前告知されていたBABYMETALが登場し、「Leave It All Behind」が始まった途端にフロアの様子が一変。後ろからどんどん人が押し寄せ、この日一番の盛り上がりに。彼女たちが引っ込んだあとは、再び平常運転でした。

 

乃紫(Spotify RADAR: Early Noise Stage)

可愛らしいビジュアルと相反し、演奏や楽曲は意外と骨太(いくつかはそのイメージに沿ったポップな楽曲もありましたが)。ステージ慣れしていることもあってか、ライブ自体が気持ちよく進行していくので、気がつけば長々と観ていました。

 

BOYNEXTDOOR(PACIFIC STAGE)

初見。音源のイメージで接したのですが、ライブはバンド編成でより躍動感が強いもの。パフォーマンスのキレ含め、なるほどこりゃカッコいいわと納得。観たのは頭数曲だけでしたが、“Japanese Version”で歌われると……ハングル特有のリズミカルさや刺々しさが気に入っているだけに、そこを奪われてしまうと個人的に感じていた魅力が減退してしまっている気がしました。

 

サバシスター(Spotify RADAR: Early Noise Stage)

裏がCreepy NutsやJO1やBOYNEXTDOORということで、始まる前はかなり客入りが厳しそう。なので進んで前方へ移動しjました。7月上旬のワンマン以来でしたが、この短期間でもバンドとしてのグルーヴ感がさらに増していることが伝わり、メジャーデビュー以降右肩上がりの成長がまだまだ続いていることがしっかり感じ取れました。1曲目とラスト2曲が2年前の初サマソニ出演時と一緒というポイントもエモかった。今年後半もまたさらに進化してくれることに大期待。

 

INI(PACIFIC STAGE)

初見。彼らもバンド編成でのパフォーマンスで、結果的にかなりハードロック的なアレンジに。特に国内のこの手のアーティストの場合、ライブだとこういうアレンジになってしまいがちで、それが良くも悪くもというところも。とはいえ、ここも頭数曲を観たのみなので、その後どういうアレンジだったのかはわかりませんが、個人的にはもっとしなやかさを強調したバンドアンサンブルでもよかったんじゃないかという気がしました。あ、メンバーのパフォーマンスに関しては文句なし。ひたすらカッコよかったです。

 

YVES TUMOR(SONIC STAGE)

去年のフジロックにも出演していたんですね。完全にノーマークで予習なしで臨みましたが、80年代後半から90年代序盤にかけての「エレクトロの要素を取り入れたオルタナ」ロックや、ジミヘンプリンスを彷彿とさせるカラー、時にはグラムロック的なテイストも見せるなど、完全に自分好みの音。曲中は「ぎゃーっ!」と叫んだりアグレッシヴに動いたりとかなり破天荒なのですが、曲間は意外と紳士的な印象。その落差もたまりません。なんだかんだで終盤まで観て、マリンステージへ移動。

 

GRETA VAN FLEET(MARINE STAGE)

この日は初日よりも気温抑えめで、16時くらいでもギリギリ野外ステージを楽しめる環境。日陰を選んで彼らのライブを観たのですが……もちろんパフォーマンス自体は極上なんですが、やはり高気温から生じる不快さが災いしてちゃんと楽しめなかった。曲中、長尺ギターソロなどもあったんだけど、これも環境のせいで心から満喫できたかと言われると……本当に勿体ない。彼らにはまったく罪はないんだけどね。やっぱり単独公演で、室内でじっくり楽しむべきかな。

セットリスト
01. The Falling Sky
02. Safari Song
03. Meeting The Master
04. Heat Above
05. Black Smoke Rising
06. The Archer
07. Highway Tune 〜 Runway Blues

 

CHRISTINA AGUILERA(MARINE STAGE)

ライブを観るのは初めて。1stアルバムリリースから今年で25周年という節目もあって、選曲的には文句なしの内容。しかも、ショーとしての見せ方も古き良き時代からのエンタメを踏襲しつつモダンにアップデート、かつ日本向け要素も随所に散りばめられており(アギレラのヘアアレンジも日本を意識したものでしたよね)、仮に1曲も知らなかったとしても最後まで楽しめたはず。個人的には「Lady Marmalade」でひとつのピークを迎えたあとに訪れる、エモーショナルな3曲の流れに食らいました。BMTHを除けば、2日目のベストアクトだったと断言しておきます。

セットリスト
01. Dirty
02. Can't Hold Us Down
03. Bionic
04. Vanity
05. Genie In A Bottle
06. What A Girl Wants
07. Your Body
08. Feel This Moment(PITBULL cover)
09. Ain't No Other Man
10. Say Something(IAN AXEL cover)
11. Express
12. Lady Marmalade(THE ELEVENTH HOUR cover)
13. Beautiful
14. Fighter
15. Let The Be Love

 

BRING ME THE HORIZON(MARINE STAGE)

昨年11月の『NEX_FEST』との大きな違いは、ジョーダン・フィッシュ(Key)正式脱退後であることと昨年発売されている予定だったニューアルバム『POST HUMAN: NeX GEn』がようやく世に出たこと。おそらく昨年のライブは新作の世界観を踏襲したコンセプチュアルなものになるはずだったところ、中途半端な形になってしまい本来伝えるべきものがちゃんとした形で伝わらなかったんじゃないでしょうか。あと、最近のインタビューでジョーダン中心の体制(オリヴァー・サイクスとジョーダンの2人ですべてのソングライティングとレコーディングを完結してしまうこと) に対してほかのメンバーが不満を持っていたことが明らかになり、ジョーダン離脱以降から着手した楽曲では現在のメンバー4人でまとめていく当初の形に戻り、より“バンドらしく”機能し始めた。そういうタイミングの来日だけに、期待値は昨年以上に高まるわけです。

今回でいえば、例えば家庭用ゲーム機の立ち上げムービー(PlayStationのパロディ)からゲームソフトの待機画面(絵面およびBGM含め、往年の『FINAL FANTASY』シリーズを彷彿とさせるものあり)へと続くオープニングムービー、そこからログインして前回のライブ同様にオペレーターとともにライブを交えた一連の“活動”を一緒に体験していくという形は、アルバムやそれにまつわるさまざまなプロモーションの甲斐もあってよりわかりやすくなっていたのではないでしょうか。そこから「DArkSide」で一気に『POST HUMAN: NeX GEn』の世界へと落とし込まれ、途中で「Happy Song」や「MANTRA」、冒頭にピアノアレンジを加えた「Sleepwalking」など往年の代表曲も交えて『POST HUMAN: NeX GEn』の世界をより深掘りしていく。しかも、それをスタジアムという広大な規模において、爆音で表現していくのだから圧巻以外の言葉が出てこない。

ただ、観客の入りは決してベストと言えるものではありませんでした。開演前はアリーナ(スタジアムのグランド部分)すら埋まっていませんでしたし、スタンド席においてはひとり2〜3席使えるほどの空きっぷりで、正直前日のMÅNESKINとは比較にならないほど。でも、あのゴリゴリのサウンドをマリンスタジアムで爆音にて鳴らし続け、フロアではモッシュやウォール・オブ・デスが発生する“いつも通り”の光景は、かつてサマソニで観たSLIPKNOTLINKIN PARK、あるいはNINE INCH NAILSあたりのステージと重なるものがありました。思えばLINKIN PARK以降この手のニューヒーローは登場しておらず、我々はフェスのトリを張れる次世代ヒーローの登場を待っていたはずなんです。でも、それがうまく機能せずにここまで来てしまった。そんな中、今年で20年選手となるBMTHがようやくそのポジションを掴もうとしている。本当なら満員のスタジアムでその成功を祝福したかったところですが、そこに至るまではもうちょっと時間がかかりそうです(特に今回に関しては、裏にBE:FIRSTがいたことも大きく影響しているんじゃないかな。加えて、隣のBEACH STAGEでは同系統のHOOBASTANKのステージがあったし。とにかく今年は各ステージのコンセプトの希薄さ、ライナップの下手くそな並べ方が目立ちました)。あと、みんなもっと彼らの曲を歌えるようになろうな。あれは前日と比べちゃって正直寂しかったよ。

ネガティブなことばかり書いちゃいましたが、ライブ自体は本当に素晴らしかった。本来のコンセプトをより濃厚に深掘りできるような構成なんだけど、ちゃんとフェスということも意識したセットリストは非常によいバランスで組まれていましたし、前日の大阪公演でライブ初披露となった『POST HUMAN: NeX GEn』収録曲「liMOusIne」も、大阪では出演時間の都合で実現しなかったオーロラとの共演をここで目にすることができたし、お昼にBODYSLAMとコラボしていたことから「これは匂わせでは?」と察したとおりBABYMETALも登場し、昨年の『NEX_FEST』に続いて「Kingslayer」での再共演も果たせたし。前者のダーク&ヘヴィさ、後者の多幸感とそれぞれ今のBMTHならではの見せ方が際立ちました。アンコールは「Doomed」「Drown」「Throne」と『THAT'S THE SPIRIT』(2015年)からの3連発で完全昇天モード。そういえば、ライブ中何度か飛び出した紙テープ?は、往年のアイドルみたいでちょっと笑えました。

終演後のアナウンスを拒否したこと、客席からの撮影をNGにしたことなど規制も多いライブだったようですが、そういう要素を潰すことで観ている一人ひとりが自身と対峙し、この演出を通じてライブへの没入感を高めていく。その中でオリーやバンドと真正面から向き合っていき、自分は孤独じゃないことに気づかされる。今のBMTHはそういうスタンスで我々と“次の時代(=NeX GEn)”を作ろうとしているんだろうな。そう強く実感させてくれた、唯一無二のスタジアムロック公演でした。

セットリスト
01. DArkSide
02. Happy Song
03. Sleepwalking
04. MANTRA
05. Teardrops
06. Kool-Aid
07. Shadow Moses
08. liMOusIne(feat. AURORA)
09. AmEN!
10. Itch For The Cure (When Will We Be Free?)
  〜 Kingslayer(feat. BABYMETAL)
11. Anti-vist(feat. fan)
12. Follow You
13. LosT
14. Can You Feel My Heart
アンコール
15. Doomed
16. Drown
17. Throne

Ss2024c ●雑感

両日とも、それぞれいろんなジャンルのアーティストをいいとこ取りしながら楽しむことができました。初日は急務が発生し、会場到着が14時からだったにもかかわらず、それでも10組程度楽しむことができましたし、2日目は午前中入りでまったりしながら10組楽しんだ。例年通りのペースだったかなと思います。

もちろん、改善すべきポイントも少なくありませんでした。例えば、今年から幕張メッセの9〜10ホールを新たに借りて、そちらに物販スペースを移動させたほか、新たに休憩スペースを作っていました(僕は用がなかったので行きませんでしたが)。これで、飲食スペースがちょっとは余裕できるのかなと思いきや、新たにお笑いステージを復活させたことで午後遅い時間帯に大混雑する事象が発生。お笑いステージを観ている人が近くに座り込んでしまい、なかなか前に進めないなんてことがあったり、飲食物購入列もえげつないことになっていたりで、結局僕は2日間ここを使うことはありませんでした(食事はSpotify RADAR: Early Noise Stage周辺の餃子やマリンスタジアム周辺で済ませた)。あと、飲食スペースを使って休息する人もいる中で、場内に漫才やコントの叫び声が響き渡るのはどうしたものか。併設していたキッズコーナーでの催しと違って、神経を逆撫られますよねあれは。

あとは、BMTHのところでも書いたように、今年のステージ/アーティストの組み合わせの悪手ぶり。トリがうまく決まらない中でいろいろオファーした結果、パズルのように組み合わせていったんだろうけど、正直今年の並びは過去イチの悪さだと思いました。同ジャンルのアーティストが同じ時間帯に並んでいたり、それこそBMTHにようにサマソニの未来を占うであろう新たなヘッドライナーの裏に集客の固いK-POPやボーイズグループを置いたり。興行主としては正解なのかもしれないけど、特に今回はBMTH目当てのファンにとってあまり気持ちいものではなかったと思います。

ビールもまた値上がってましたね(苦笑)。特に今年はサントリーがスポンサーに入ったためか、オフィシャルバーや会場内で販売するビールがすべてサントリーのもので、会場外では「サントリー以外のビール持ち込み禁止」なんて看板もあったほど。そこまで徹底するならせめて安くしてよと思わずにはいられませんでした(なもんで、会場での飲酒は1日1杯のみ)。

最後くらいは明るい話題で締めくくりたいのですが……今年この形で成功したことが、来年以降にどう響くのか。フジロックがSZAキャンセルで新たな道を切り開けなかったぶん、サマソニは成功と言いたいところですが……サマソニ然りフジロック然り、来年のヘッドライナー選びは今年以上に苦労するんじゃないでしょうか。世界的にもフェスでのヘッドライナー選びが難しくなっている中、円安がまだまだ続くとなると若くて勢いのあるビッグネームは値踏みする可能性が高いし(フジでのSZAや、サマソニが今年オファーしていたトラヴィス・スコットのように)。かといって、旧来の大御所たち中心という過去の形に戻るならば、若者中心の集客観点ではますますK-POPやボーイズグループ頼りになる(フジロックはKやボーイズに頼らないだろうから、また別の悩みが生じるかもしれませんが)。後年「2024年が洋楽ロックフェスの分岐点だった」と言われるようになるのか否か、ここが正念場なのかもしれませんね。

2023年11月 5日 (日)

NEX_FEST 2023@幕張メッセ(2023年11月3日)

Img_7747 アーティストがキュレーターを務めるフェスは国内外多々存在しますが、特にここ日本で海外アーティストがそういったフェスをしようとすると(例:SLIPKNOTにおける『KNOTFEST』や、オジー・オズボーン関連の『OZZFEST』など)、プロモーターの力が強く発揮され、キュレーションを担当するアーティストのファンが「?」と感じてしまう国内アーティストが多数起用されることが多い。しかし、BRING ME THE HORIZONによるこの『NEX_FEST』に関してはごった煮感が強いもののそういった不信感が一切存在しない、稀有な存在だったのではないでしょうか。

なもんですから、開催が決まってすぐにチケット確保。直前まで激務だったこともあり、当日は二度寝により出遅れたものの、なんとか途中からトップバッターのYOASOBIを観ることができました。


YOASOBI

ライブは初見。鉄壁なサポートメンバーの演奏のあって、非常にライブ映えするパフォーマンスを楽しめました。ジャンル的にはメタルやラウドとは異なり(メンバーのAyaseはメタルコア出身ですが)本フェス中もっともアウェイが予想されたものの、楽曲自体は誰もが知っているヒット曲を多数持っているわけで、楽しくないわけがない。むしろ、こういうタイミングだからこそ普段ちゃんと接して来なかった人たちにもアピールできるチャンスであり、オープニングの「夜に駆ける」(間に合いませんでしたが)やエンディングの「アイドル」のみならず、一度は耳にしたことがある楽曲の連発でそういう層の皆さんも十分に楽しめたはず。クライマックスはやはり「アイドル」。こういう環境ならではといいますか、多数のモッシュピットが発生していて思わずニヤリとしてしまいました。そうそう、こういうのを待っていたんだよ。

セットリスト
01. 夜に駆ける
02. 祝福
03. セブンティーン
04. ミスター
05. 勇者
06. もしも命か描けたら
07. たぶん
08. 怪物
09. 群青
10. Interlude "Worship"
11. アイドル


花冷え。

NEX_STAGE後方で移動に向けて待機していたので、YOASOBI終了と同時に隣のCHURCH_STAGEへ移動。PA後方あたりに待機し、かなり久しぶりの花冷え。生体験。夏の海外ツアーで鍛え上げられたことが一目でわかるパフォーマンス/演奏ぶりで、オープニングですでにノックアウト状態。今のノリにノったムーブに加え、ドラマーが交代したことがかなり良い方向に作用しており(とにかくリズムがタイトで気持ちよかった)、気づいたらフロア後方までパンパンの状態。終盤の「TOUSOU」「お先に失礼します。」はクライマックスに相応しい盛り上がりを見せ、いい意味で“見つかった”んじゃないかと思います。

セットリスト
01. 超次元ギャラクシー
02. NEET GAME
03. 今年こそギャル~初夏ver.~
04. Warning!!
05. 我甘党
06. TOUSOU
07. お先に失礼します。
08. Want to TIE-UP


I PREVAIL

友人たちと合流し、アルコール摂取しながら横目で堪能。ザクザクしたギターと轟音が(この規模の会場のわりには)気持ちよく、さほど詳しくない自分も最後まで飽きることなく楽しめました。ただ、個人的には途中でLIMP BIZKIT「Break Stuff」やSLAYER「Raining Blood」を遊びで演奏したところがピークだったかな。

セットリスト
01. Bow Down
02. Body Bag
03. Self-Destruction
04. Bad Thing
05. Come And Get It
06. Hurricane
07. There's Fest In Letting Go
08. Judgement Day
09. Choke
10. Gasoline


マキシマム ザ ホルモン

昼食と摂りながらまったり観覧。良くも悪くも安定した内容。直近リリースの「恋のアメリカ」がこういう大会場だと気持ち良いなと思いつつ、終盤の「絶望ビリー」あたりから重い腰を上げて、エンディングまで体を動かし続けました。

セットリスト
01. maximum the hormone
02. シミ
03. maximum the hormone II ~これからの麺カタコッテリの話をしよう~
04. 恋のアメリカ
05. 「F」
06. What's up, people?!
07. 絶望ビリー
08. アバラ・ボブ -アバラ・カプセル・マーケッボブ-
09. 恋のスペルマ


YUNGBLUD

前年のサマソニでの初来日を拝むことができなかったので、個人的にはこの日のメインアクトのひとつでした。シンプルなバンドアレンジで繰り出される楽曲の数々は、改めて90年代半ば以降のポップパンクやヒップホップを通過したオルタナロックの影響が強いんだなと再認識。なのに、ステージ上を縦横無尽に動き回るYUNGBLUD氏は往年のオジー・オズボーンのように落ち着きなく煽りまくる。ビールの入ったコップを何度も何度もフロアに放り投げる仕草に、「そうそう、こういう馬鹿馬鹿しいまでのロックアイコンって久しく観ていなかったな」と、こちらも自然と笑顔に。終盤に披露された「Happier」ではBMTHのオリヴァーも客演で加わり、最高の盛り上がりを見せました。この日のベストアクトではないでしょうか。

セットリスト
01. 21st Century Liability
02. superdeadfriends
03. King Charles
04. Strawberry lipstick
05. The Funeral
06. fleabag
07. I Think I'm OKAY
08. Happier [feat. Oliver Sykes]
09. Lowlife
10. Loner


BABYMETAL

8月のサマソニ以来のベビメタ。セトリ的には大きな変化はなく、「Brand New Day」を久しぶりに聴けたことが大きな収穫だったかなと。会場には彼女たち目当てのメイツも多数いらっしゃいましたが、それ以外のお客さんは彼女たちに対してきっと初期のイメージで止まっていたんじゃないかな。だからか、「BxMxC」のような今のベビメタの真骨頂といえる楽曲に対して棒立ちで観ているという方も見受けられました。けど、終盤に向けて、特に「メタり!!」以降は上り調子で熱が高まっていき、「Road of Resistance」ではフロアが阿鼻叫喚の盛り上がり。ちょうどいい熱量でヘッドライナーへとつなげました。

セットリスト
01. BABYMETAL DEATH
02. ギミチョコ!!
03. PA PA YA!!
04. Distortion
05. BxMxC
06. MAYA
07. Brand New Day
08. Monochrome
09. メタり!!
10. メギツネ
11. Road of Resistance


BRING ME THE HORIZON

Img_7748 9月に配信が予定されていたニューアルバム『POST HUMAN: NeX GEn』がリリース延期となった直後の来日とあり、本来なら新作モードで展開される予定だったライブ演出もどこか中途半端な形に。これ、アルバムの世界観ありきで観たらまた印象も違ったんだろうな……というオープニング映像(中盤にも何度か挟まれる)を経て、数作前のオープニングトラック「Can You Feel My Heart」からスタート。ステージに視線を送ると、メンバーがひとり足りない……あ、ジョーダン・フィッシュ(Key)がいない? 当日は何のアナウンスもなかったことに不穏さを感じましたが(後日、脱退を発表)、それを除けば……ニューアルバムに向けて定期的にドロップされ続けた、バラエティに富んだ新曲群も豊富に用意しつつ、2ndアルバム『SUICIDE SEASON』(2009年)のリリース15周年を祝して「Chelsea Smile」を披露したり(さすがに1stアルバムからの披露はなし)と、サービス精神満載のライブだったように思います。

改めて思ったんですけど、BMTHって日本でこんなに人気あったっけ?と。程よくシンガロングも聞こえたし、ほかのアクト目当てであろうお客さんもノリまくっていたし。大きなリリースが久しくなく、近年はサブスクで単曲発表が続いていたアーティストとは思えないこの環境に、正直面食らいました。彼らのような存在がもっと広く認知されることで、“村”社会をぶっ壊してくれるんじゃないか……なんて淡い期待もしたくなるくらいに、ね。

当然のように「Obey」ではYUNGBLUDが飛び入りし、アンコールで披露された「Kingslayer」では満を辞してBABYMETALも登場。そこからの「Drown」「Throne」で10時間近くにおよぶ祝祭は、大成功のうちに幕を下ろしたのでした。

セットリスト
01. Can You Feel My Heart
02. AmEN!
03. Teardrops
04. Happy Song
05. The House Of Wolves
06. MANTRA
07. Dear Diary,
08. Parasite Eve
09. Shadow Moses
10. Obey [feat. YUNGBLUD]
11. DiE4u
12. DArkSide
13. Follow You [Acoustic Version]
14. Sleepwalking
15. Chelsea Smile
16. LosT
Encore
17. Itch For The Cure (When Will We Be Free?)
18. Kingslayer [feat. BABYMETAL]
19. Drown
20. Throne


■総括(2024年追記あり)

大成功を収めたと言って間違いない『NEX_FEST』。この日はソールドアウトを記録したものの、開催直前に発表された翌日の追加公演は初日にも負けないラインナップだったものの(BMTHやBABYMETALに加え、HYDE、Crossfaithcoldrainという“らしい”メンツが参加)、開催1ヶ月前発表だったこともあり、すでに予定を入れていた方々は泣く泣くスルーしたようですね(かくいう自分も、翌日に別ライブを入れていたので断念。何もなければ確実に行ってました)。

『NEX_FEST』の成功は、比較的辺境なメタル(やその周辺の同系統ジャンル)という枠に固執することなく、主催アーティストがこれまでに公言してきた、あるいはサウンドからにじませてきた多様性をわかりやすい形で提示したことが大きな要因だったと思っています。僕自身はメタルは好きだけど、そこにこだわりを持っているわけではなく、「面白ければオールオッケー」というスタンスなので、ここ最近足を運んだフェスの中でも一番楽しました。不満なんてひとつもない(あるならトイレで並んだことくらいか。グッズ列もハンパなかったけど、最近そっち方面に興味が薄れているので今回は除外)。全部こうすればいいのに……とは言わないものの、この成功を今後何かしらに反映させていってほしいなと思わずにはいられません。

とはいえ、昨今の円安も影響し、このようなフェスを潤沢に運営するのも、国内では難しくなっているのかな。事実、こうした海外バンド中心のフェスでは近年、来日するバンドの数も減っていますし(今回もBMTH、YUNGBLUD、I PREVAIL、Alice Longyu Gaoくらいか)、フジロックやサマソニも年々減少傾向にありますし。かつ、円安の影響でチケット代もどんどん値上げされ、昔のように気軽に参加することも難しくなり始めている。なんとも難しい時代になってしまったものです……。

今後、定期的にこのフェスが開催されるのかはわかりませんし、別に定期的にやるべきとは思いませんが、来たるニューアルバムが無事完成し、ワールドツアーで大成功を収めたあとに改めて第2回を開催していただけたら、と。その頃には日本の景気がもうちょっと上向きになっていたらいいな、と淡い期待を寄せて本文を締めくくりたいと思います。

2023年8月25日 (金)

SUMMER SONIC 2023(2023年8月19日、8月20日)

最初にBLURの出演が発表された時点で、今年は2日とも行こうと決意し、先行でチケットを確保。しかし、夏が近づくにつれて今年の尋常じゃない猛暑ぶりに不安を覚えるわけですが……。さて、2023年のサマソニはどんな感じだったんでしょう。レポというよりもメモ程度に受け取ってもらえると幸いです。


Img_7377 ●8月19日(土)

■SUMMIT All Stars(MARINE STAGE)

NewJeansで早々にマリンスタジアムに到着したのですが……スタンド席の座席、熱すぎ!(笑) なるべく日陰を探して退避しつつ、普段あまり接することのない国内ヒップホップシーンの一部を味わいました。ノンアル状態だったけど偏見なく、気持ちよく楽しめましたよ。


■NewJeans(MARINE STAGE)

で、肝心のNewJeans。曲の良さはさることながら、パフォーマンスは……平均的かな。悪くはないけど、ステージ慣れしていない感も多々見受けられたし、何よりこの猛暑にメンバーがついていけてない印象もあり。やりたいことはわかるんだけど、あとひとつといったところか。


■PassCode(PACIFIC STAGE)

久しぶりに観たけど、現編成もだいぶ板についた感。ラウドなバンドサウンドをバックに、気持ちよく楽しめた。ただ、突き抜けるにはプラスアルファというかSomething Specialというか、あとひとつ何かが足りない気も。海外に行けばいいとかそういう問題ではなく、ね。


■GABRIELS(MOUNTAIN STAGE)

まったく予習せずに触れた、大収穫のひとつ。いわゆるモダンでジャジーなソウルなんだけど、アメリカンエンタメの強さを改めて実感させられたパフォーマンスに圧倒された。とにかく歌の力よ。これは音源よりもステージを観たほうが一発でハマるやつですね。これだからフェスは面白い。


■HONNE(MOUNTAIN STAGE)

マリンスタジアムに移動するため、頭数曲だけ。音源よりもバンド感が強まっており、好みだったな。


■FALL OUT BOY(MARINE STAGE)

ずいぶん久しぶりに観たけど、改めて知ってる曲ばかりで驚いた。シンガロングまで含めてライブが完成する、まさに現場に足を運ばないとその魅力を完全に理解できない。そういった意味では、彼らのようなバンドはコロナが明けてようやく本領発揮といったところでしょうか。あと、彼らはポップパンクの文脈で語るのではなく、エモを通過したアリーナロック/スタジアムロックとして語るべきだなとも思いました。


■BLUR(MARINE STAGE)

Img_7384 直前に8年ぶりのアルバム『THE BALLAD OF DARREN』を発表したものの、サマソニも海外でのフェス同様にグレイテストヒッツ的なセトリで臨むのかなと思っていたら、オープニングから新曲「St. Charles Square」で始まるもんだからびっくり。新作から5曲も披露していたことからもわかるように「意外と新作モードなんだな」と、思わず唸ってしまいました。

とはいえ、それ以外はグレイテストヒッツモード(+α)。いつぶりだよ?ってくらい久しぶりに生で聴けた「Country House」をはじめとする名曲群に加えて「Trimm Trabb」や「Villa Rosie」、『MODERN LIFE IS RUBBISH』(1993年)のインタールードを披露するサービスぶり。ああ、やっぱりこのバンド大好きだ……1999年夏のフジロックぶりに実現した、グレアム・コクソンを含む編成での来日公演(僕が彼らを観るのもそれ以来)、満喫しました。

セットリスト
01. St. Charles Square
02. Popscene
03. Beetlebum
04. Goodbye Albert
05. Trimm Trabb
06. Villa Rosie
07. Coffee & TV
08. Country House
09. Parklife
10. To The End
11. Barbaric
12. Girls & Boys
13. Advert
14. Song 2
15. The Heights
16. This Is A Low
17. Tender
18. The Narcissist
19. The Universal


Img_7394 ●8月20日(日)

■METALVERSE(MOUNTAIN STAGE)

今年に入ってからのBABYMETALのライブにたびたび登場していた謎の存在、ついに本格的なお披露目。サウンド的にはメタルの枠からはみ出たものも少なくなく、メンバーも歌唱する子以外(全部で5人くらいいたのかな)は固定なのか流動的なのかも不明。新たな何かが始まるぞ!という期待感だけは十分伝わりました。


■NOVA TWINS(MOUNTAIN STAGE)

個人的2日目メインアクト、待望の初来日。サポートドラマーを含むトリオ編成で、音源どおりゴリゴリしたアグレッシヴなラウドサウンドで、かつ動きも華やか。メイツとモノノフが多く集っていることもあってか、非常に盛り上がりました。気づいたら、後ろまでお客さんパンパンだったな。

セットリスト
01. Fire & Ice
02. Cleopatra
03. Taxi
04. Puzzles
05. K.M.B.
06. Sleep Paralysis
07. Antagonist
08. Choose Your Fighter


■ももいろクローバーZ(MOUNTAIN STAGE)

気づいたら、4人になってから初めて観る気が(そんなことないか)。安定のバンド編成、しかもマーティ・フリードマン(G)を含む編成で、もはや王道エンタメの装い。なんの不安もない。ただ、最近の楽曲の弱さだけは弱点か。なかなか難しいですね。


■THE SNUTS(SONIC STAGE)

期待してフロアに足を運んだけど、思っていた以上にスペシャル要素が感じられず。よくあるギターロックバンドのひとつ、といった印象でとどまり。数曲で移動してしまいました。


■WILLOW(MOUNTAIN STAGE)

マシンガン・ケリーの「Emo Girl」やYUNGBLUD「Memories」などへの客演で名前を目にしていたアクト。最近のPARAMOREやPVRISの流れを汲むサウンド、楽曲でめちゃくちゃ好み。まだ22歳なんでしよ? 将来有望すぎる。


■THE KID LAROI(MARINE STAGE)

この日唯一のマリンスタジアム。昨日より暑くない……と思ったものの気持ち悪い蒸しっぷりで、で用意した水分も飲み果たし、やはり数曲で退散。ノリの良い曲が多いものの、若さだけが印象的だったかな。


■女王蜂(PACIFIC STAGE)

『推しの子』のあとだけに注目度も高く、客入りも上場。こういうときの女王蜂は本当に強い。今日も一寸の隙もなし。完璧でした。


■EVANESCENCE(MOUNTAIN STAGE)

そういえばコロナ禍に入る直前、和楽器バンドのゲストとしてエイミー・リーが来日して、大阪でインタビューしたんだよな。翌月に控えた『DOWNLOAD JAPAN』の話もしたっけ。そういう意味でも、非常に感慨深いライブでした。最新作『THE BITTER TRUTH』(2021年)からの楽曲を中心に、今年リリース20周年を迎えたデビュー作『FALLEN』(2003年)の名曲群を交えた、まったく無駄のないセットリスト。楽しくないわけがない。熱心なファンも少なくなく、それなりにシンガロングも起こっていたけど、日本での人気/認知度はまだまだか。フェスでもこういうバンドの集客が形にならないと、単独来日は難しいんだろうな……なんて悲しい気持ちにもなったものの、個人的には大満足。

セットリスト
00. Artifact/The Turn
01. Broken Pieces Shine
02. What You Want
03. Going Under
04. Take Cover
05. Call Me When You're Sober
06. Lithium
07. Wasted On You
08. Whisper
09. End Of The Dream
10. Better Without You
11. Imaginary
12. Use My Voice
13. My Immortal
14. Bring Me To Life


■BABYMETAL(MOUNTAIN STAGE)

MOMOMETALが正式メンバーになってから初観覧(前回は召喚される直前でしたから)。とはいえ、この3人でのステージは今に始まったことではないので、安定感は抜群。セトリ的には春に観たワンマンのショートバージョンといったところか。しかし、今回は直近リリースの新曲「メタり!!」が加わっているので、だいぶ印象が異なるかも。直近のアルバム『THE OTHER ONE』(2023年)がシリアスモードだっただけに、ようやく“あの”BABYMETALが戻ってきた感濃厚。いつも以上にあっという間に感じられたな(実際短かったんだけど)。ケンドリック・ラマーではなくこちらを選んで正解だったのか、ライブが始まる前は迷いもあったけど、結果大正解。2日間の締めくくりにふさわしいアクトでした。

セットリスト
01. BABYMETAL DEATH
02. ギミチョコ!!
03. PA PA YA!!
04. Distortion
05. BxMxC
06. MAYA
07. Monochrome
08. メタり!!
09. メギツネ
10. ヘドバンギャー!!
11. Road of Resistance
12. イジメ、ダメ、ゼッタイ

2021年1月 1日 (金)

2020年総括

2020年は新型コロナウイルスの感染拡大により、それまでの日常がガラリと一変。エンタメ界にも多大なる影響を与え、ライブの在り方も“コロナ以前”と“コロナ以降”とで何もかもが変わってしまった感が強いのではないでしょうか。正直なところ、ワクチンができたところで“コロナ以前”のような生活を取り戻せるとは思っておらず、ここから先さらに新しい在り方を見つけないといけないのではないか。そう感じずにはいられません。

また、音楽の聴き方や接し方に関しても“おうち時間”が増えたこと、ライブやフェスといった体験が減ったことも影響し、だいぶ変化が生じた1年だったと思います。ぶっちゃけ、CDの購入枚数も2019年以前と比べてグンと落ちましたし。その一方で、Bandcampなどを通じてデジタルで購入する頻度はかなり高くなりましたが、やはりApple MusicやSpotifyといったサブスクリプションサービスを通じて新しい音楽と向き合う機会が格段に増えたと言わざるを得ません。

そんな中で、例年のようにこの1年のまとめをどうしようかと、実は2020年初夏から悩んでいました。事実、上半期まとめのあとからいろいろ考え始め……年末も考えがまとまらず、気づけば大晦日。で、ひとつ出した結論は「アルバム/シングル/楽曲と枠にこだわらず、20作品に縛ろう」ということ。メタル系に関してはリアルサウンドさんでのまとめ記事がありますので、そちらを参考にしていただきつつ、2020年のまとめはこの1エントリーに集約させたいと思います。

ということで、ズラッと20作品まとめて載せていきます。順位は付けず、アルファベット→50音順で掲載していきます。

 

BRING ME THE HORIZON「Kingslayer feat. BABYMETAL」(楽曲)

 

chelmico『maze』(アルバム)

 

JAMES DEAN BRADFIELD『EVEN IN EXILE』(アルバム)

 

LiSA『LEO-NiNE』(アルバム)

 

NiziU「Make you happy」(楽曲)

 

NOTHING『THE GREAT DISMAL』(アルバム)

 

POPPY「All The Things She Said」(楽曲)

 

TAYLOR SWIFT『FOLKLORE』(アルバム)

 

ULTRAÍSTA『SISTER』(アルバム)

 

阿部真央『まだいけます』(アルバム)

 

伊藤美来『Rhythmic Flavor』(アルバム)

 

イヤホンズ『Theory of evolution』(アルバム)

 

えりぴよ (ファイルーズあい)「♡桃色片想い♡」(楽曲)

 

楠木ともり『ハミダシモノ』(EP)

 

スタァライト九九組「再生讃美曲」(楽曲)

 

虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会「NEO SKY, NEO MAP!」(楽曲)

 

乃木坂46「I see...」(楽曲)

 

宮本浩次『ROMANCE』(アルバム)

 

森七菜「スマイル」(楽曲)

 

ラブリーサマーちゃん『THE THIRD SUMMER OF LOVE』(アルバム)

 

メタル系は先のキュレーション連載での年間ベスト記事で選出しているので、アルバムは1枚も選ばず。むしろ楽曲単位でBMTH×BABYMETALを選出しました。ある意味、この曲が2020年の自分を象徴する1曲なのかもしれません。あ、あとNOTHINGはあえてメタルの枠から外して、こちらで選んでみました。そのほうが自分的にしっくりきたので。

あと、宮本浩次さんはオリジナルアルバム『宮本、独歩。』を最初は選んでいたものの、単純に歌の力だけで圧倒させられたという意味で(そして、このタイミングに初インタビューが実現したという意味でも)カバーアルバムのほうを選びました。

なお、この中で再生回数が多かった上位3曲は、楠木ともり「ハミダシモノ」、えりぴよ (ファイルーズあい)「♡桃色片想い♡」、NiziU「Make you happy」。アルバム単位で再生回数が多かった上位3作品はイヤホンズ『Theory of evolution』とJAMES DEAN BRADFIELD『EVEN IN EXILE』、ここには入れませんでしたがRAISE A SUILEN『ERA』でした。

以上、かなりさらっとしたまとめになりましたが……全体的な年間まとめとなると、これくらいのモチベーションしか保てないんですよ(苦笑)。偏ったジャンルでまとめればまた違うんでしょうけど……そういう意味では、こういったまとめモノも2020年が最後かな。なんて消極的なことを年始から書くのもアレですが。

とにかく2021年が2020年よりも精神的に余裕を持って過ごせますように。本当にそれだけです。

 

2020年10月30日 (金)

BRING ME THE HORIZON『POST HUMAN: SURVIVAL HORROR』(2020)

2020年10月30日にデジタルリリースされた、BRING ME THE HORIZONの最新EP。CDやアナログなどフィジカルでは2021年1月22日の発売が予定されています。なお、日本盤は2021年1月27日に豪華仕様でのリリースを予定しているそうです。

さて、本作が配信スタートしてからまだ数十分しか経っていませんが、まずは本作を1回通して聴いて、そのフレッシュな感想をそのまま記録として残そうかと思っており、このテキストを深夜1時には公開しようともがいている最中です(笑)。すでに2回くらい聴いたというリスナーも少なくないでしょうが、これから聴く人はまずこれを読む前に1回通して聴いて、それからじっくり読むといいんじゃないかな。そう思っております。

では、以下9曲分の解説、お楽しみください。

M-1. Dear Diary,
本作で初めて公開された新曲その1。最近の彼らにしては珍しいスピートチューン。メタリックな要素が強いものの、要所要所にトラップ以降のEDMテイストもしっかり散りばめられている。要するに最強/最狂のメタルナンバーなわけです。カッコいいったらありゃしない、最高のオープニングです。

M-2. Parasite Eve
今年6月にデジタルリリースされたリード曲のひとつ。こちらに詳しく書いてます。「Dear Diary,」からの流れで聴くと、その魅力がより増しますね。

M-3. Teardrops
本作に数日先駆けて配信されたリードトラック。「Parasite Eve」「Obey」の流れを汲む、というか4thアルバム『THAT'S THE SPIRIT』(2015年)や5thアルバム『amo』(2019年)の延長線上にあるニューメタル〜メタルコア的なテイスト。いまだにこういう楽曲にも真剣に取り組んでくれるあたりに好感が持てます。メロディがしっかり作り込まれているので、スルスル聴き進められるはず。

M-4. Obey (with YUNGBLUD)
ヤングブラッド(YUNGBLUD)をフィーチャーした、今年9月の配信楽曲。詳しくはこちらに書いています。まとまった作品集の流れで聴くと非常にノリよく楽しめるし、冒頭4曲だけでも本作がモダンメタルの2020年最新型(現在進行形)の決定打なんだと認識できるのではないでしょうか。

M-5. Itch For The Cure (When Will We Be Free?)
本作で初めて公開された新曲その2。ようやくメタルテイストから離れ、ダンスミュージック寄りの楽曲へ移行……といっても、本曲は続くM-6への序章と呼べる1分半程度のインタールード。すでにこの時点で“あの2人”の声が聴こえてきたり……。

M-6. Kingslayer (feat. BABYMETAL)
本作で初公開となった新曲その3。おそらく世界中のメタルファンがもっとも注目していたであろうトラックで、かのBABYMETALをフィーチャリングアーティストに選ぶという英断(というか暴挙というか)は、今のBMTHにしかできないことだと思います。BMTHらしいアグレッシヴさと、BABYMETALならではのキュートさポップさが絶妙なバランスでミックスされており、SU-METALの歌が聴こえてきた瞬間の、目の前が開ける感覚といったら……思わず膝をパンパン叩いて、次にはガッツポーズをとってましたよ。そうそう、こういう曲が聴きたかったんだよ!と。しっかり日本語詞もフィーチャーされており、2組がコラボする必然性がしっかり感じられる。いやあ、個人的には今年3本指に入るベストトラックです(興奮気味で自分でも何書いてるかわからなくなってきたけど、たぶん冷静になって読んでもその気持ちは変わらないと思います)。

M-7. 1x1 (feat NOVA TWINS)
本作で初公開となった新曲その4。フィーチャリングアーティストのNOVA TWINSはエイミー・ラヴ(Vo, G)&ジョージア・サウス(B)からなるロンドン出身のロックデュオ。パンクやオルタナを通過したラップコアなどを軸に活動しており、BMTHとの相性も抜群。とはいうものの、前曲のBABYMETALと比べるとフィーチャー度は低く、全体的にはM-1〜4の延長線上かなと。前曲での興奮を良くも悪くもクールサウンさせてくれる(もしくはある程度高く維持させてくれる)、終盤に向けた箸休め的な色合いも若干感じられます。悪くはないです。

M-8. Ludens
昨年11月に配信された、PS4用ゲーム『DEATH STRANDING』のイメージアルバム提供曲。昨年11月の来日時(BABYMETALのゲストアクト)にはライブ1曲目に披露されていましたね。トラップ以降のテイストを軸にしつつも、曲が進むにつれてラウドさが増していく。それでいて、しっかりとシンガロングできるメロディが用意されている、まさに今のBMTHを象徴するような1曲。この直後に突如配信された大作EP『Music to listen to-dance to-blaze to-pray to-feed to-sleep to-talk to-grind to-trip to-breathe to-help to-hurt to-scroll to-roll to-love to-hate to-learn Too-plot to-play to-be to-feel to-breed to-sweat to-dream to-hide to-live to-die to-GO TO』(2019年)を聴いたときは「ここからそこへ流れるか……」と驚かされましたが、あれはあくまで実験だったんだなということを、今作を聴くと再確認できたのではないでしょうか。

M-9. One Day The Only Butterflies Left Will Be In Your Chest As You March Towards Your Death (feat. Amy Lee)
本作で初公開となった新曲その5。EVANESCENSEのエイミー・リー(Vo)をフィーチャーした1曲で、エイミーはつい最近も和楽器バンドとのコラボ曲「Sakura Rising」を発表して話題になったばかり。こちらはゴシックテイスト強めの壮大なバラードとなっており、冒頭からエイミーの歌をしっかり楽しむことができます。2コーラス目からはオリヴァー・サイクス(Vo)がメインで歌い、その対比含めて非常に興味深い仕上がりです。にしても、エイミーやBABYMETALの場合はある程度共演者側に色を寄せているのが印象的。だからといってBMTH色が希薄になることもなく、ちょうどいいポイントをついてくるんですよね。カオスなエンディング含め、非常に素晴らしい仕上がりだと思います。

以上、全9曲をじっくり解説してみましたが、これはEPというよりもフルアルバムと言い切ってしまっていいと思います。バンド的には『amo』に続くオリジナル作品というよりは『Music to listen to-dance to-blaze to-pray to-feed to-sleep to-talk to-grind to-trip to-breathe to-help to-hurt to-scroll to-roll to-love to-hate to-learn Too-plot to-play to-be to-feel to-breed to-sweat to-dream to-hide to-live to-die to-GO TO』(長いよ)同様に、別の角度からの実験作という扱いでEPなのかもしれませんが、『amo』があり、『Music to listen(以下略)』があり、小出しにしてきた楽曲があり、この作品集ということで考えると、僕は「ここ2年の活動の先にあった、ひとつの集大成」としてのアルバムと受け止めたい。そう考えています。

まあなんにせよ。『Music to listen(以下略)』同様に、いやそれ以上にリピートしまくりの1枚になりそうです。年明けくらいには一度落ち着くかもしれないけど、きっと来年1月にフィジカルリリースされたら、また聴く頻度が上がるんでしょうね。

 


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2019年12月31日 (火)

2019年総括:④楽曲編&印象的なライブ編

このエントリーで最後。こちらは印象的なライブ編と新設の楽曲編となります。

昨年まではその年気になった/よく聴いたアイドルソング10曲をピックアップする「アイドルソング編」を公開していましたが、自分自身がそこまで熱心に幅広くアイドルソングを聴かなくなったこと、そのぶんアニソンや声優シンガーの楽曲を積極的に聴くようになったことから、そのへんひとまとめに「洋楽邦楽/ジャンル/リリース年関係なく、その年よく聴いた楽曲20曲をプレイリストで公開」することにしました。

 

■楽曲編(アルファベット→五十音順)

各アーティスト1曲のみ選出、グループ内ユニットやソロ名義は別枠としてカウントしました。特にどれがベストの1曲とは記しません。本年発表以外の楽曲に関しては、曲名の後ろにカッコ付けで発表年を追加しておきます。

・Aqours「WATER BLUE NEW WORLD」(2018年)
・LiSA「unlasting」
・Maison book girl「長い夜が明けて」
・PassCode「ATLAS」
・Roselia「FIRE BIRD」
・Saint Snow「Believe Again」
・shami momo(CV:小原好美・鬼頭明里)「町かどタンジェント」
・THE YELLOW MONKEY「DANDAN」
・如月レオン「珈琲ラプソディ」
・クマリデパート「極LOVE浄土」
・欅坂46「黒い羊」
・スタァライト九九組「Star Diamond」
・中須かすみ(CV:相良茉優)「ダイアモンド」(2018年)
・乃木坂46「図書室の君へ」
・日向坂46「JOYFUL LOVE」
・ヒプノシスマイク 山田一郎(CV:木村昴)「Break the Wall」
・平手友梨奈(欅坂46)「角を曲がる」(2018年発表、リリースは2019年)
・フランシュシュ「徒花ネクロマンシー」(2018年)
・水瀬いのり「Wonder Caravan!」
・宮本浩次「Do you remenber?」

 

再生回数でいったら、欅坂46「黒い羊」がダントツでしょうか。そこに追随するのがSaint Snow「Believe Again」、日向坂46「JOYFUL LOVE」、Aqours「WATER BLUE NEW WORLD」、Roselia「FIRE BIRD」の順かな。まあ、プレイリストの再生回数で20曲決めたら、上位は欅坂46(「黒い羊」や「二人セゾン」)とBRING ME THE HORIZON、あとはブクガやイエローモンキーの過去曲、『ラブライブ!』関連の楽曲になってしまいそうなのでやめておきます(笑)。

もちろん、この20曲がすべてではありません。配信されていなかったりストリーミングで聴けなかったりしたため、今回選外にした楽曲も多数あります。例えばハロプロ関連の楽曲。間違いなく数曲こちらに含まれるはずでしたが、今回はプレイリストで公開することが大前提だったので敢えなく選外に。

また、今年もっとも聴いた曲のひとつである『新サクラ大戦』の「檄!帝国華撃団<新章>」もiTunesでの配信はあるもののApple MusicやSpotifyでは聴けないのでアウト。南條愛乃さんが今年発表した楽曲も、SpotifyにはシングルのみあるけどApple Musicには皆無とか、片方だけの中途半端な形になってしまうので選外に。こういうこともあるんですね。

あとは、ギリギリ最後まで悩んだ蒼井翔太さんとか。「Eclipse」にはライブBlu-rayのオープニングでやられたので、本当は入れたかったんですよ(特にライブテイクのほうを)。

 

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2019年10月11日 (金)

BABYMETAL『METAL GALAXY』(2019)

2019年10月11日にリリースされたBABYMETALの3rdアルバム。

前作『METAL RESISTANCE』(2016年)から3年半ぶりの新作は、まさに“待望の”、“満を持して”という言葉がふさわしい1枚。というのも、BABYMETALにとってのこの3年半は決してすべてが順風満帆とは言い切れるものではなかったからです。

『METAL RESISTANCE』は世界的な成功を収め、同作を携えたワールドツアーではRED HOT CHILI PEPPERSMETALLICAGUNS N' ROSESJUDAS PRIESTなどのツアーに参加。ここ日本でも主要大型ロックフェスに多数出演し、2016年9月には初の東京ドーム2DAYS公演も実現するなど、その人気はピークに達しようとしていました。しかし、その後の2018年5月からスタートした新たなワールドツアーには、YUIMETALの姿は見当たりませんでした。残されたSU-METALとMOAMETALは複数のダンサーを迎え、“DARK SIDE”と位置づけられた実験的なスタイルでツアーを敢行。同年秋にはYUIMETAL脱退が正式に発表され、2019年6月のライブ『BABYMETAL AWAKENS -THE SUN ALSO RISES-』にて今回の新作リリースと9月からのワールドツアー開催をアナウンスし、新章突入を告げたのでした。

このような激動の期間を経て届けられ『METAL GALAXY』。海外盤は全14曲入り、日本盤は2枚のCDに各8曲/計16曲が収められた大作で、“メタルの銀河を旅する”をテーマに、過去2作を上回るほどのバラエティ豊かさを誇る傑作に仕上がっています。

とはいえ、正直なことを言いますと……昨年デジタル配信された「Distortion」「Starlight」の2曲を聴いた時点では、来たるニューアルバムの方向性に対して確たる自信を持つことはできませんでした。なぜなら、この2曲はあくまで“DARK SIDE”と呼ばれる当時のスタイルに準じた楽曲という認識があったから。それは今年5月に配信リリースされた「Elevator Girl」もしかり。もちろん、従来のBABYMETALらしさも感じ取ることができたし、今の時代性を反映させたコンパクトで純粋にカッコいい楽曲だと思っていた。だけど、この3曲だけでは「うん、今度も間違いない!」と安心できるだけの“何か”が足りなかったんです。

そんな自分のモヤモヤを解消させてくれたのが、今年6月のライブ『BABYMETAL AWAKENS -THE SUN ALSO RISES-』にあわせてリリースされた新曲「PA PA YA!! (feat. F.HERO)」。ラガメタルなんて例えがぴったりなこの曲は、明らかにライブでの盛り上がりを想定して制作されたものでしょう。メタルのクールさとパーティチューンならではの能天使さが同列で並び、実際ライブでは観客がタオルを振り回すほどの熱狂ぶりをみせるキラーチューンに、早くも昇華されていたのですから。

また、この曲がライブ初披露された『BABYMETAL AWAKENS -THE SUN ALSO RISES-』では今回のニューアルバムにも収録されている「Shanti Shanti Shanti」も先行披露されました。当時、筆者は「Rolling Stone Japan」ウェブサイトでのライブレポートにてこの曲を「インドや中東を思わせるメロディ&フレージングが耳に残るダンサブルな楽曲。ザクザクと刻まれるギターリフと力強いビート、そこに重なる妖艶なメロディ&ダンスはBABYMETALにとって新境地といえるもので、ライブにおける大きなフックになったことは間違いない。こちらも今後のライブで重要な役割を果たす1曲になるはずだ」と評しています。

そう、「PA PA YA!! (feat. F.HERO)」同様に「Shanti Shanti Shanti」も“足りない何か”を埋めるパズルのピースだったのだ……アルバム『METAL GALAXY』を通して聴いたことで、改めてそう確信できました。

「Arkadia」のように王道中の王道と呼べるスピードメタルや、BABYMETALのパブリックイメージをそのまま表現したようなダンスメタル「Night Night Burn!」もあるし、SU-METALのシンガーとしての成長を存分に味わえるパワーバラード「Shine」、エレクトロ色の強い「Brand New Day (feat. Tim Henson and Scott Lepage)」、暴力的なエレクトロビートがたまらない狂気性みなぎる「BxMxC」、SEPULTURASOULFLYにも通ずるトライバルでパーカッシヴなインスト曲「IN THE NAME OF」など変化球も満載。これだけ多岐にわたるジャンルを包括しながらも、BABYMETALらしさを損なうことなく統一感の強い作品集としてまとまっているのは、制作スタッフの努力の賜物でもあると同時に、SU-METALとMOAMETALのフィルターを通すことでその“らしさ”がより純度の高いものへと昇華されていると捉えることもできる。そのフィルターがあるからこそ、メタルなのにここまでポップで親しみやすい作品になり得るという大切な事実に改めて気づかせてくれた本作の功績は、非常に大きなものがあります。

また、このアルバムには新体制での新たな船出を祝うように、豪華ゲストも多数参加。「DA DA DANCE (feat. Tak Matsumoto)」ではB'zのTak Matsumoto(G)が彼らしいエモーショナルなギターソロを奏で、「Oh! MAJINAI (feat. Joakim Brodén)」では昨年秋のライブでも共演したSABATONのヨアキム・ブローデン(Vo)が勇ましさとコミカルさが入り混じったボーカルを響かせる。また、「Brand New Day (feat. Tim Henson and Scott Lepage)」ではPOLYPHIAのティモシー・ヘンソン(G)&スコット・ルペイジ(G)がテクニカルなギタープレイを披露し、「Distortion (feat. Alissa White-Gluz)」ではARCH ENEMYのアリッサ・ホワイト=グラズ(Vo)が強烈なスクリームを轟かせ、「PA PA YA!! (feat. F.HERO)」にはタイの人気ラッパーF.HEROがフィーチャーされている。ゲストプレイヤー/シンガーが各楽曲に華を添えることで、アルバム自体の彩りがより鮮やかさを増したことは間違いありません。

BABYMETALとしての純度を高めると同時に、音楽性の幅をさらに拡散させていく。そういった意味でも、本作は新章という括りにふさわしい内容に仕上がっており、グループを一段高い場所へと導く大きな武器になるはずです。

 


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2019年4月22日 (月)

浜田麻里 The 35th Anniversary Tour Gracia@日本武道館(2019年4月19日)

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圧巻の一言。それ以上でもそれ以外でもなく。

10代の頃に初めてライブを観て、それから30年近くの間に何度か拝見していますし、特にここ5年くらいは単独以外にもフェスなどでも目にするチャンスがあった浜田麻里。デビュー35周年、武道館は26年ぶりということで、これは行かないわけにはいかない……そう思っていたら、友人がチケットをダブつかせていたので便乗。2階の上のほうでしたがかなり観やすく、じっくり腰を据えて楽しむことができました。

昨年の最新アルバム『Gracia』を携えたツアーには足を運ぶことができなかったので、そことの比較はできませんが、同ツアーからツアーメンバーが一部交代。BABYMETALの神バンドメンバーでもあるBOHさん(B)、ISAOさん(G)といった7〜8弦ギターや6弦ベースの使い手、原澤秀樹(Dr)というまだ30代半ばのテクニカルな若手ドラマーをフィーチャーしたバンドサウンドは、以前と比べてかなりフレッシュ感が強く、攻撃性が増したここ最近の楽曲にもフィットしていました。特にジェントっぽさを醸し出す「Disruptor」みたいな楽曲には今の編成はぴったりなんじゃないでしょうか。

で、浜田麻里大先生のお歌が、近年観た中でもベストに近い状態でして。無駄に前に出過ぎず、それでいて存在感は圧倒的。歌詞がしっかり聴き取れて、声量もあって高音の伸びもハンパない、しかも音圧の高いバックの音像にも埋もれていない。これって簡単なようでなかなかできることじゃない。ミキシングのテクニックでどうにでもできるんじゃ……なんて言われそうだけど、そういう問題じゃないし、そういうレベルの話じゃない。

で、もっとすごいのがコーラスの絵里さん(浜田麻里の実妹)。キーだけでいったら姉上よりも高いところを難なく歌っているんだけど、だからといってリード(姉)を潰すようなこともない。姉妹だからこその相性はもちろんだけど、長年培ってきたハーモニーバランスがここ武道館で完璧な形で表現されていたように思います。

選曲に関しては下記のセトリを参考にしていただき。一部楽曲(シングル曲やライトサイドの楽曲)はいわゆる“ワンハーフ”だったりメドレー形式だったんだけど、それでもやらないよりはマシ。むしろ、ご本人としてはここ10年くらいのメタル路線を前に打ち出して、そこで勝負している印象。そういった楽曲は歌うのも難しいものが多いし、演奏との息含め一歩間違えばグズグズになってしまってもおかしくないのに、それが一糸乱れぬ完璧なアンサンブルで繰り出される。不快さなんてこれっぽっちもない、常に気持ち良い音圧とサウンドが繰り出される2時間半。これに7000円とか8000円って、正直安いもんですよ。

途中、ビリー・シーンが出てきたときは隣にいた友人に「ビリーっ! ビリーだよ! MR. BIGの!」と叫んでしまったほど興奮(セッティング時にミントグリーンのベースが見切れていて、一部には事前にバレていたようですが)。そのビリーのプレイ含め、歌や演奏の技術の高さで人をここまで興奮させ、感動させる音楽って本当にすごいと思う。別にテクニック至上主義の人間ではないし、下手なモノの中にも素晴らしいもの、輝いているものはたくさんあるけど、こういう音楽の素晴らしさに感動できるのもまた事実。1曲終わるごとにため息が溢れるし、また1曲新たに始まるごとに拳を振り上げる(実際には振り上げなかったけど)。それくらい興奮していたと思います。

本当の意味で圧巻だったのは、本編ラストの「Zero」。20数名のストリングス隊をこれ1曲のためだけに準備し、ドラマチックな歌と演奏でライブを大々的に締めくくるわけですが、最後の最後、麻里さんのロングトーンに鳥肌……気づいたら涙が流れてました。感情がグワーっと持って行かれましたね……どんな気持ちなのか表現しがたい、グチャグチャにかき乱された状態でした。あんな経験、初めてですよ。

聴きたい曲はまだまだ山ほどあったし、「Stay Gold」を聴けなかったのは残念以外のなにものでもないけど、それはまた次回以降に。にしても、現在56歳の彼女……まだまだ活動を続けていくと宣言していましたが、このスタイルでどこまで更新し続けられるのか。その鍛錬も相当な大変さを要するだろうし、もしそれができなくなったときの恐怖といったら……ロブ・ハルフォードもある意味そっち側の人間であり、ギリギリのラインで戦っていますが、この人もきっと同じ孤独な道をひとり突き進むんだろうな。

いやあ。にしてもね、もっともヘヴィな楽曲が最新アルバム『Gracia』の楽曲って、どういうことだろうね。「Black Rain」や「Disruptor」「Zero」のカッコよさと言ったら……。

<セットリスト>
01. Right On
02. Disruptor
03. Blue Revolution
04. Carpe Diem
05. Return to Myself 〜しない、しない、ナツ。〜
06. No More Heroes
07. Nostalgia
08. Memory in Vain
09. Cry For The Moon
10. Promise In The History [Acoustic]
11. Canary [Acoustic]
12. Mangata
13. Sparks [feat. Billy Sheehan]
14. In Your Hands [feat. Billy Sheehan]
15. Dark Triad
16. Jumping High
17. Black Rain
18. Historia
19. Orience
20. Zero [with Orchestra]
--ENCORE--
21. Forever 〜
  All Night Party 〜
  Heart and Soul
22. Heartbeat Away From You
--ENCORE--
23. Momentalia
24. Tomorrow

 

2019年3月12日 (火)

「#平成の30枚」

Twitterのハッシュタグでよく目にする「#平成の30枚」という企画。これ、面白いですね。30年を30枚のアルバムで紹介するというのは、いろんな側面があると思うんですよ。一般的な名盤なのか、その年バカ売れしたものなのか、あるいはもっと私的な選出なのか。でも、そのどれを取ってもいろいろ見えてくるものがある。30枚くらいだからちょうどいいんでしょうね。これが昭和だったら……無理か(苦笑)。

ということで、こういうのに便乗するのが好きな私としては、とりあえず記録として残しておこうと。ただ、普通にTwitter上に残すのは違うよね、せっかくならこっちだよねってことで、無理くり1989年から2018年までの30年をすごい勢いで振り返ってみました。平成元年(1989年)っていうと、自分が高2〜高3の時期。音楽的にも多感だった10代後半の終盤ですね。特に90年代半ばまでは思い出深い作品がたくさんあるだけに1年1枚縛りはなかなかキツイものがありますが……あえて自分内でルールを作って選出しました。

① 同じアーティストのアルバムは複数枚選ばない(バンド/ソロは例外とする)
② 可能な限り今の自分の直感に従う(過去BEST OF企画の年間1位に選んだとしても今回も選ぶとは限らない。今の感覚で選ぶ)
③ 2枚同時発売など連作となっているものは例外として2枚選出も可(ガンズとかラルクみたいなね。ガンズは関係ないけど)

以上、これだけを守って選んだら……やっぱりキツかった(笑)。さて、個人的な思い入れ乱れまくりの30枚、ぜひご堪能あれ。


平成元年(1989年)
X『BLUE BLOOD』(Spotify

平成2年(1990年)
ユニコーン『ケダモノの嵐』(Spotify

平成3年(1991年)
BUCK-TICK『狂った太陽』(Spotify

平成4年(1992年)
佐野元春『sweet16』(Spotify

平成5年(1993年)
LUNA SEA『EDEN』(Spotify

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2018年1月 1日 (月)

BABYMETAL『BABYMETAL』(2014)

さくら学院重音部として活動していた頃は、まさかここまで長く続くとは思ってもみなかったし、ましてや海外展開なんて想像もできなかった。そういった無数もの“夢”を現実のものとするきっかけの一端は、間違いなくこのアルバムによるものなのは間違いありません。

アイドルやJ-POPアーティストがHR/HMやモダンヘヴィネス、ラウドロックの要素を取り入れることはそれ以前にもありましたが、BABYMETALは“メタルダンスユニット”という形でメタリックなサウンドにこだわり、ライブやシングルを通じて楽曲を発表し続け、その集大成として制作されたのがこのアルバムです。

「ライブの定番曲を1枚にまとめた」という点ではロックバンドの1stアルバムと同じ意味を持つ本作に対し、筆者はリリース当時「結局は既発曲の寄せ集めだし、アルバムとしての流れや構成は若干微妙だな……」と感じていました。しかし、本作発表後に幾度となくライブを観ることで、いつの間にか本作は「BABYMETAL DEATH」から始まり「イジメ、ダメ、ゼッタイ」で終わるこの構成でなければいけないという事実に気づかされることになります。

1曲1曲のカラーが強く、それぞれの味付けも異なることから、最初こそ「1枚のアルバムの中で個性の潰し合いになっているのではないか?」と考えましたが、結局はこの曲順がもっともしっくりくるし、もはやこれ以外は考えられない。そういう“ポップでメタリックな強い楽曲”が並ぶ本作は、国内HR/HMにおいても、いや、J-POPやジャパニーズポップカルチャーという視点でも非常にエポックメイキングな存在であることは間違いありません。

だって、リリースから4年近く経った今聴いても、その魅力はまったく色褪せていないのですから。

 


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