2018年6月 5日 (火)

BIFFY CLYRO『MTV UNPLUGGED: LIVE AT ROUNDHOUSE, LONDON』(2018)

ついにBIFFY CLYROまで『MTV UNPLUGGED』に出演。本国ではそこまで“求められる”存在なのは今に始まったことではないし、逆にここ日本では過去5年は『FUJI ROCK FESTIVAL』でしか来日していないため、あのライブのすごさがなかなか伝わりにくいという現実もあります。一度ナマで観ちゃえば、絶対にハマること間違いなしなんだけどね(筆者もそのクチです)。

本作に収められている音源は、昨年11月にロンドンROUNDHOUSE(1700人キャパ)で行われた収録の模様を収めたもの。アルバム発売日にはここ日本でもMTV JAPANで映像が放送されたので、ご存知の方も多いかもしれません。

本国ではCD単品とMP3(およびストリーミング)、CD+DVDなどの仕様でリリースされていますが、今のところ日本盤リリースは予定なし。輸入盤の映像は日本語字幕なしなので、今はMTV JAPANでオンエアされたものを楽しむほかありません(オンエア盤は全曲オンエアされてませんが)。筆者は録画したものを何度もリピートして楽しんでいるところです(MCで「今日は“肉”は用意してないよ」的なことを言ってたのには笑いました)。

もともとメロディがしっかりしたバンドなので、歪みや装飾を剥ぎ取ったところで、本来の魅力は色褪せることなく。むしろ通常のライブではハイテンションで攻めまくるあのテイストがなくなったことで、BIFFY CLYROというバンドの軸がしっかり見える好盤ではないでしょうか。

オープニングを飾る「The Captain」みたいに、ライブでは盛り上げに必須の1曲も、こうやって骨格がはっきり見えることでひたすらポップでキャッチーな1曲であることに気づかされるし(もちろん最初からわかってはいましたが)、アコースティックアレンジに生まれ変わったことでより地味になった(笑)「Black Chandelier」とか、実は美メロで馴染みやすい「Re-arrange」とか、とにかくこのバンドの入り口にふさわしい名曲群がより親しみやすいスタイルに生まれ変わっている。中にはBEACH BOYS「God Only Knows」のカバーや、このライブのために用意された新曲「Different Kind Of Love」まで聴くことができる。

きっと、「やっぱり素晴らしいバンドなんだ!」と再認識させられることでしょう。ぶっちゃけ、このバンドに対して妙な偏見を持っているリスナーにこそ聴いてほしい1枚です。

それにしても、オーディエンスが冒頭から大合唱しているのが羨ましい。日本でもこれくらい盛り上がってくれたなら、もっと来日してくれるんでしょうに。まあ、フェスであのスケール感を堪能できるのも嬉しいけど、もし日本でZeppやSTUDIO COASTキャパで観ることができたら、一気に人気が爆発するんじゃないか……そう信じて止みません。



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投稿: 2018 06 05 12:00 午前 [2018年の作品, Biffy Clyro] | 固定リンク

2016年12月18日 (日)

BIFFY CLYRO『ELLIPSIS』(2016)

2枚組ながらも初の全英1位を獲得した前作『OPPOSITES』(2013年)から3年半ぶり、通算7枚目のオリジナルアルバム。前作発表後、2014年に「FUJI ROCK FESTIVAL '14」で久しぶりの来日が実現し、WHITE STAGEヘッドライナーのMANIC STREET PREACHERSを食わんばかりの圧倒的なステージを繰り広げたのは記憶に新しいと思います。事実、僕もあのステージで完全にやられた者のひとり。アルバムは『PUZZLE』(2007年)以降毎作聴いてましたが、やっぱりライブを観ないとわからないものですね。

今回のアルバムもUK1位を獲得。いかにも彼ららしい壮大なミディアムナンバー「Wolves Of Winter」からスタートし、アップテンポな「Animal Style」のような楽曲はありつつも、アルバムの核をなすのはスケール感の大きなミドルチューン。明らかに数万人規模のアリーナやスタジアムで鳴らされることを意識して作られたであろう楽曲は、デカい音で聴けば聴くほどその魅力が増すものばかりです。もちろん穏やかなテイストの「Re-arrange」「Small Wishes」やアコースティックナンバー「Medicine」なども混在し、アルバムは緩急をつけながら進行していきます。全体的に見ても「Wolves Of Winter」で始まり切れ味鋭い「In The Name Of The Wee Man」で締めくくる構成に、このバンドの魅力が表れている気がしてなりません。

どことなく「UK版FOO FIGHTERS」(UKといいつつ、実はスコットランド出身)というイメージがあるBIFFY CLYROですが、このアルバムにはスコティッシュとしてのアイデンティティもしっかり感じられます。と同時に、よりワールドワイドな戦いを挑む上で必要な試みも随所に用意されており、そういう意味では「第二のデビューアルバム」的作品と言えるかもしれません。アメリカでの成功はまだつかんでいませんが、きっかけさえあれば確実に受け入れられると信じて止みません。



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投稿: 2016 12 18 06:00 午前 [2016年の作品, Biffy Clyro] | 固定リンク