2006/01/08

BULLET FOR MY VALENTINE『THE POISON』(2005)

 さて、2006年一発目のレビューなんですが、まだまだ2005年を引きずってみようかと思います。というのも、時間がなさ過ぎて紹介し切れなかった2005年リリースの素晴らしいアルバム達が、まだまだ沢山あるわけですよ。2006年は始まってまだ1週間ちょっとってことでリリース数も少ないことですし、そっちはまぁ今月末辺りから徐々に‥‥増えてくんじゃないでしょうか。それまでは昨年リリースされた良作や、昨年末に観たライヴのレポート等を紹介していきたいと思います。

 ま、そういいながらも実は今日紹介するバンド、BULLET FOR MY VALENTINEについては‥‥2006年のライヴ観戦一発目が彼等だったんですよ。こちらについてはネタバレも多いのでまた後日アップということで‥‥今日はそのライヴの感想も踏まえつつ、彼等が昨年10月にリリースした1stフルアルバム「THE POISON」についていろいろ書いてみようかと思います。何せ自身の2005年度ベストアルバム10枚に入れたくらいですからね。本国イギリスでは2004年にリリースされ、日本とアメリカでは2005年夏にリリースされた1stミニアルバム「BULLET FOR MY VALENTINE」で強烈なインパクトを我々に与え、同年夏の「SUMMER SONIC」では先に大阪に登場し、各所に話題になる位素晴らしいステージを披露したものの、翌日の東京ではドラマーが高熱でダウンし出演キャンセルとなってしまったため、再来日が熱望されていたわけですが‥‥その待望の初単独ツアーを昨日、渋谷クラブクアトロで観てきたんですが、とにかく噂通り素晴らしいライヴでした。

 そのライヴでもこの「THE POISON」の曲を中心に披露していたんですが‥‥正直な話、最初この1stアルバムを聴いた時、EP程のインパクトはなかったものの曲はまぁ良いよなぁ、繰り返し聴いたら更に良さが増すタイプかな‥‥って感じたんですよ。結果としてはベストアルバムに選ぶ位に気に入ったんですが、それでも‥‥なんつーか「型」にはまり過ぎてて、ちょっと面白味に欠けるかな、どの曲も似たり寄ったりなんじゃないかな、なんて思ったりもしてて。まぁ新人だし個性が強まるのは2nd以降かな、なんて偉そうに上から目線で彼等を語ったりとかしてね。

 けど、実際にライヴで披露された彼等の楽曲はどれも非常に個性的で、まぁライヴ自体は短いものだったんですが、決して「同じような曲が続く」タイプのライヴではなく、しっかり各曲が独立した個性を放ってたんですよ。ま、1st EPの曲も同様なんですが‥‥最新型のメタルと呼んでも差し支えないですよね。スクリーモから派生したバンドだとは思うんですが、彼等はウェールズ出身ってことで同郷のFUNERAL FOR A FRIENDやLOSTPROPHETS(彼等は本国ではレーベルも一緒だし)辺りと比較されてるようで‥‥LOSTPROPHETSはともかく、FUNERAL〜との比較は何となく理解できるんですね。彼等もステージでは非常にメタリックな印象が強かったし。でも、BFMVの場合はもっとこう、昨今のメタルコア寄りというか。スクリーモのフォーマットを準えているものの、精神性はメタルなんですよね。だから所々に30代以上のメタル通過組にも判りやすい要素‥‥スラッシュメタルの構築美であったり、IRON MAIDEN辺りのオールドスクール的ツインリードソロが多用されていたりして、非常に「判りやすい」わけ。

 更に歌詞に目をやると、メタル特有の歌詞とも違う恋愛をテーマにしたものが多く見受けられるんですよ。そこが面白いな、とも思うわけ。ステージではメロイックサインを掲げててヘッドバンギングしてるわけですが、実は歌われている歌詞はそっち方面だという‥‥女性客、しかも若い子が非常に多かったのも何となく頷けるかな、と。男性はどちらかというとサウンドに魅せられた人が多く、女性は歌詞やルックス(アイドル性も高いですしね)に惹かれる‥‥というのはちょっと端的かと思うけど、そう言われるとちょっと思い当たる節もあったり。それくらい固定層のみならず、もうちょっと多方面にアピールする要素をもったバンドだな、と。

 かなりアルバムの話題から離れてしまいましたが、要するにメタルファンやスクリーモを愛聴するロックファンだけでなく、もっといろんな人達に手に取って欲しいかな、と思うわけ。メタルと聞いて敬遠する人は多いでしょうけど、恐らく2006年はこのバンドにとって飛躍の年になるはずなので、ここらでひとつチェックしておいて欲しいな、と。アメリカでのリリースも控えてるし、その後はUSツアーもあるでしょう。そして恐らく今年の「SUMMER SONIC」には再登場するでしょうね、東京でのリベンジを含め。その時は間違いなくマリンスタジアムで演奏することになるのかな‥‥今回はクアトロクラスだったけど、間違いなくスタジアムでの演奏も似合うタイプなのでそっちも楽しみだし。

 決して「先物買い」って意味ではなく、本当に素晴らしいバンドだと思うし、素晴らしく完成度の高い作品集だと思ってるので、機会があったら是非聴いてみてください。逆にこれを切っ掛けにメタルの世界に足を踏み入れる可能性も高いかもね‥‥



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投稿: 2006 01 08 02:47 午前 [2005年の作品, Bullet For My Valentine] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2005/10/24

BULLET FOR MY VALENTINE『BULLET FOR MY VALENTINE』(2005)

 日本でも間もなく1stフルアルバム「THE POISON」がリリースされるBULLET FOR MY VALENTINEが、2004年11月に本国イギリスでリリースした1stミニアルバム。日本では今年の「SUMMER SONIC」での初来日に合わせて7月に、アメリカではタイトルとジャケットを変えて8月にリリースされたこのアルバム、新人としてはかなり完成度の高い内容ではないでしょうか。

 所謂スクリーモを通過したメタルコアと呼んで差し支えないと思います。所々にデスラッシュなりメロデスの要素も含みつつ、実は古典的なスラッシュメタル‥‥オールドスクールの要素も強かったりする辺りに、我々のような'80年代リアルタイム通過組は既視感を覚え、ちょっと親近感込みで好印象だったりするんですよね、このバンド。他のスクリーモ/メタルコアよりもしなやかなサウンドだし、実際メロウな比率はかなり高いです。ハッキリ「歌っている」し、そこに味付けとしてスクリームが入る感じでしょうか。

 プロデュースとミックスに大御所コリン・リチャードソン、マスタリングにアンディ・スニープというその筋では知らない者はいない有名エンジニアを迎えて制作された楽曲達は、とにかく聴きやすい。コリン・リチャードソンというとFUNERAL FOR A FRIENDの1stも手掛けてましたが、最近はデスメタルというよりもスクリーモ系を手掛けることの方が多いのでしょうか。その辺俺は近年疎かったので驚いているんですが‥‥でもいいよね、凄く聴きやすくて。鋭角的なんだけど適度な丸みを感じるサウンドのせいなんだろうか‥‥コアなファンにとっては「生温すぎ!」ってことになるのかなぁ。いやよく判らないけど。曲自体がオールドスクールのそれよりも複雑すぎず、比較的シンプルな曲構成なのも大きいと思うし(殆どの曲が3分台なのは、やはりニュースクールの特徴なのかな)、メロディアスなボーカルラインと心地よいツインリードギター、そして所々でドカドカ鳴るツーバス。もはや楽器以上に存在感のあるデス声によるスクリーム。正直、メロデスとか苦手な人でもこれなら全然イケると思うし。

 日本盤とUS盤には今年春にリリースされたEP "4 Words (To Choke Upon)" が追加収録されてます。俺はこの曲のPVで彼等に興味を持ったんだよね。この春にサマソニ出演決まった際、オフィシャルサイトで彼等の曲を試聴した時は全然ピンとこなかったんだけどねぇ。「ああ、今流行りの音だね」って程度で聴き流してたんだけど‥‥メタルだよね、完全にこれは。

 今年のサマソニ幕張公演では非常に残念な結果となってしまいましたが(当日ドラムが高熱のために出演キャンセル)、1stフルアルバムを引っ提げて、いよいよ来年1月に単独来日公演が決まりました。勿論俺も行きますよ! すっげー楽しみだ。ま、その前にフルアルバムの方が楽しみなんですけどね!!



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投稿: 2005 10 24 01:12 午前 [2005年の作品, Bullet For My Valentine] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック