2004/08/24

BUMP OF CHICKEN『ユグドラシル』(2004)

 ひと通り聴いた感触として、


  「難産だったろうな‥‥」


という印象を受けました。

 別に前作から2年半も間が空いたから、とかそっちを言ってるんじゃなくて、表現者として非常に苦しんだ1枚だったんじゃないかな、と感じたのね。アルバムの作風がこうだから、とか、コンセプトがこうだから、とか、いろいろ思う事はあるけど、個人的にはこういう作品が大好き‥‥というか、すっげー共感する部分が多いから、すんなり入って行けるんだよね。

 ミスチルでいえば「深海」。

 ゆずでいえば「トビラ」。

‥‥って全部トイズじゃんか。苦笑

 いや、久し振りに「アルバムとして」楽しめるバンプの作品集だと思いました。もっと聴き込んでいろいろ味わってみます。

 12月の幕張、とりあえず申し込もうかな。それまでには演奏もっと上手くなってるといいね!



▼BUMP OF CHICKEN『ユグドラシル』
amazon

投稿: 2004 08 24 11:08 午後 [2004年の作品, BUMP OF CHICKEN] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2003/03/12

BUMP OF CHICKEN『ロストマン / sailing day』(2003)

  BUMP OF CHICKEN、2003年最初のリリースとなるシングルはダブルAサイド・シングルで、ジャケットも2種類。基本的には"ロストマン"の方が1曲目になる盤が一般普及盤(右ジャケットがそれ)で、限定盤として"sailing day"が1曲目がくるジャケ違い(アニメ「ワンピース」映画版主題歌ということで、黒地にルフィの海賊船マークをあしらったジャケット)も用意されています。多分、そっちはすぐ売り切れるでしょうけど、今回俺は一般盤の方を買いました。正直、どっちでもいいんですけどね。

  さて、バンプはアルバム「jupiter」を2002年2月にリリースした後、12月の "スノースマイル" まで一切新曲をリリースしてきませんでした。もっともこのバンド、リリースに関してはかなりのスローペースなので、まぁこれもいつものことか‥‥と納得できるんですが、今回はたった3ヶ月しか間が空いてないんですよね。まずそれに最初驚き、しかもその新曲がアニメ「ワンピース」主題歌となるという事実に二度驚き、とにかく驚き尽くめ。けど、何よりも驚いたのは、その新曲の完成度ではないでしょうか?

  まず"ロストマン"。メジャーデビュー後、「jupiter」までの路線の延長線上にあるといえるだろう作風なのですが、とにかくこの力強い「肯定」。これが全てですね。ある意味 "天体観測" も、そして "Stage of the ground" をも超えてしまった、本当の名曲なのではないでしょうか? そうえいば某音楽雑誌の方でもこの曲を名曲呼ばわりしてましたが、いろんな難しい理屈詰めで解説してたけど、これはもうとにかく聴いてもらうのが一番かと。歌詞をじっくり読んで、そのサウンドをしっかり受け止めて‥‥後は聴いた人の感じ方次第。勿論それでも「やっぱバンプ、クズだね?」って人もいるだろうし、「今までバンプ苦手だったけど、これはイイ!」って人もいるでしょう。とにかく変な偏見なしに耳を傾けてみてください。正直、俺もこんなにスゲェ曲だとは思ってもみなかったよ。

  そして"sailing day"の方も、完全無欠のバンプ節。第二の "天体観測" なんて安易に呼びたくはないけど、とにかく路線としてはああいうアップテンポの疾走ナンバー。サウンドもカッコイイと思うし、歌詞も好きだな。「ワンピース」に絡めて「船」や「航海」という言葉がキーワードとして登場しますが、今回の2曲に通していえるのは、大きな意味での「旅」がテーマになっている、と。それは長い人生の道のりを歌ったものであったりするわけですが、とにかくこのバンド、どんどん歌詞のテーマが壮大になってるのね。ま、これは今回に限ったことなのかもしれませんが、俺はこういう歌詞が嫌いじゃないんで、ちょっとこの路線を突き進めて欲しいな、と思ってたりして。 "天体観測" のような歌詞もいいんだけど、最近の彼等のサウンド自体がそういう壮大さを前面に出してきてるように思えるので、歌詞もそれに見合った素晴らしいものを提供して欲しいな、というのが素直な気持ち。期待してますよ。

  いやぁ、よく冗談で「バンプいいよね~」とか友人同士で言ったりしてるのですが、これはマジでイイ。バカに出来ませんよ。つうかこれが売れてるっての、よく判るよ。現時点では発売日のデイリーチャートでスマップや松浦亜弥を抑えての1位ですが、もしかしたら「ワンピース」効果も手伝って、 "天体観測" に匹敵する大ヒット曲に、そしてバンドにとっての第二章の代表曲になるんじゃないでしょうか?

  そうそう。今回も例のボーナストラック( "おもち" )、収録されてます。CDのトレイをパカッと開けると‥‥(笑)



▼BUMP OF CHICKEN『ロストマン / sailing day』
(amazon:国内盤CD

投稿: 2003 03 12 03:04 午前 [2003年の作品, BUMP OF CHICKEN] | 固定リンク

2002/12/20

BUMP OF CHICKEN『jupiter』(2002)

  しっかしBUMP OF CHICKEN(以下バンプと略)は何時からこんなに「ネタ」にされるようになっちゃったのかねぇ‥‥やれ「厨房の聴くもの」だの「引き籠もり云々」だの‥‥ま、その殆どが某巨大掲示板での書き込みから発したものなんだけど、その他にも某有名ロック雑誌での持ち上げ方といい‥‥"天体観測"の大ヒットによってミーハー的ファンの急増、カリスマ視するメディア、それを横目に失笑する「自称」ロックファン、そして苦悩するバンド‥‥いや、ホントに苦悩してんのかどうかは知らないけど。何か俺から見ると、今のバンプの置かれてる状況ってのがこういう風に見えるんだよね‥‥しかも、今年の夏に放送されたドラマ「天体観測」での、必要以上にバンプの曲を使いまくる構成に、好意的に見てたこっちまで反吐が出そうになって、当分の間バンプは聴かなくてもいいやって思えるようになってきて‥‥去年の暮れ、ミスチルも同じような使われ方をしたけど、今回のはあれよりたちが悪いと思ったよ。

  そんな感じで、正直購入後暫くしてからいつの間にかこのアルバムをプレイヤーで再生することがなくなってたんですが、つい先日、たまたまDJやる時にこのアルバムから何かかけようとして、久し振りに通して聴いたんですよ‥‥で、偏見なしにやっぱりいい曲の詰まったアルバムだなぁ、と再確認しまして。

  間違いなく、アルバムトップの"Stage of the ground"は2002年前半を代表する曲のうちのひとつだと思うんですよ。あのバンプがこんなにもスケールがデカイ、深みのある曲を作るようになるとは‥‥正直に言ってしまえば、やってること自体は「THE LIVING DEAD」までの頃の方が好みなんですよ、個人的には。ただ、やっぱりメジャー移籍後の必殺シングル攻勢‥‥特に"天体観測"と"ハルジオン"の2連発は有無を言わせない勢いがあったと思うんですよ。それまでのバンプとは違う「硬さ」や「熱さ」とでもいいましょうか‥‥そういうのにどうしても馴染めなかったんですね、先入観があったもんで。けど、アルバムがスタートした途端‥‥"Stage of the ground"なんですが、もうこれは有無を言わせないとか、そういったレベルじゃないんですよ。これを否定するってことは、これまで自分が好き好んで聴いてきたロックを否定することじゃないか?って素直に思えて。自分が愛してきたロックのエッセンスがそこらじゅうに散りばめられていて‥‥確かにこれ、名曲なんですよね。で、その名曲に続くのが、これまた名曲中の名曲である"天体観測"なわけで‥‥あのドラマのお陰で、どうしても変な色眼鏡で見られがちだけど、やっぱり名曲なのには違いない。「とみぃの宮殿」内のアンケート企画「BEST OF 2001」での「SONG OF 2001」でも1位を記録した程ですから。

  頭2曲でノックアウト寸前の聴き手を優しく包む、繊細な"Title of mine"。繊細だけど、実は芯は太いという。どの楽曲にもいえるけど、それがこのアルバムでのバンプ。続く"キャッチボール"も同じような空気感と香りを持った曲。そして再びキラーチューン"ハルジオン"へ‥‥シングルリリース時、俺はこの曲、イマイチ馴染めなかったんだよね。けど、こうやってアルバムの中の1曲として、このポジションで聴くと、不思議とすんなり聴けちゃうんだよね。で、いい曲だなぁと思えるんだから‥‥

  後半は比較的落ち着いた雰囲気を持っていて、実は"Stage of the ground"以上に好きかもしれない"ベンチとコーヒー"や"メロディーフラッグ"といったメロウなミディアムチューンが続き、更にスローな"ベル"で完全にゆったりした空気に包まれます。そしてエンディングにメジャーデビュー曲"ダイヤモンド"~最も前作のノリに近いかも?の"ダンデライオン"の2曲を持ってきて終わる‥‥んですが、お約束のシークレットトラックもあります(実は"ダンデライオン"以降シークレットトラックまでの流れが一番従来のバンプらしかったりして。シークレットトラックについては、CDトレイをパカッと外してみてください。ってみんなお気づきかと思いますが‥‥)。

  ロックバンドってのは、ヒットチャートの上位に入ったりセールス的に大成功すると「女子供が聴いて喜ぶようなバンドに成り下がった」と貶されることが多かったりします。で、その成功したバンドがまだハタチ前後の若い奴らだったとすると、更に叩かれたりして‥‥ま、その辺は日本だろうが海外だろうが一緒ですけど。そんな偏見や、音とは全く関係のない外的要素でこのアルバムを見過ごしてしまうのは正直勿体ないと思うんですよ。決して「後年に残る名盤」というわけではないですが、いい曲が沢山詰まったいいアルバムなのには間違いないですし。まだアルバム2~3枚しか出してないバンドですよ? しかも、滅茶苦茶創作活動がスローペースな。それでいて、非常に世渡りが下手な20代前半の青年4人ですよ(ホントに世渡り上手だったら、"ハルジオン"リリースしたすぐ後にアルバム出してるはずですしね。見事に絶好のタイミングを逃してのリリースだったため、期待された程の大ヒットにはならなかったし。ま、その辺のマイペース振りがこのバンドのいいところでもあり、悪いところでもあるんですが)。ホント、まだまだこれからの存在ですよ。

  MR.BIGやBON JOVIで音楽に目覚めた佐倉の中高生4人が初めてバンドを組み、気づけば出す曲出す曲がチャートのトップ10入りするバンドにまで成長。その現実をどこまで理解してるのかは謎ですが、先日このアルバム後初の新曲(10ヶ月振り!)"スノースマイル"がリリースされましたが、これもアルバム収録曲にも勝る名曲だったりします。このバンドには是非このまま、そういった現実をスルリとかわしつつ、マイペースで活動を続けて欲しいものです。



▼BUMP OF CHICKEN『jupiter』
(amazon:国内盤CD

投稿: 2002 12 20 02:58 午前 [2002年の作品, BUMP OF CHICKEN] | 固定リンク