カテゴリー「エレファントカシマシ」の21件の記事

2019年3月12日 (火)

「#平成の30枚」

Twitterのハッシュタグでよく目にする「#平成の30枚」という企画。これ、面白いですね。30年を30枚のアルバムで紹介するというのは、いろんな側面があると思うんですよ。一般的な名盤なのか、その年バカ売れしたものなのか、あるいはもっと私的な選出なのか。でも、そのどれを取ってもいろいろ見えてくるものがある。30枚くらいだからちょうどいいんでしょうね。これが昭和だったら……無理か(苦笑)。

ということで、こういうのに便乗するのが好きな私としては、とりあえず記録として残しておこうと。ただ、普通にTwitter上に残すのは違うよね、せっかくならこっちだよねってことで、無理くり1989年から2018年までの30年をすごい勢いで振り返ってみました。平成元年(1989年)っていうと、自分が高2〜高3の時期。音楽的にも多感だった10代後半の終盤ですね。特に90年代半ばまでは思い出深い作品がたくさんあるだけに1年1枚縛りはなかなかキツイものがありますが……あえて自分内でルールを作って選出しました。

① 同じアーティストのアルバムは複数枚選ばない(バンド/ソロは例外とする)
② 可能な限り今の自分の直感に従う(過去BEST OF企画の年間1位に選んだとしても今回も選ぶとは限らない。今の感覚で選ぶ)
③ 2枚同時発売など連作となっているものは例外として2枚選出も可(ガンズとかラルクみたいなね。ガンズは関係ないけど)

以上、これだけを守って選んだら……やっぱりキツかった(笑)。さて、個人的な思い入れ乱れまくりの30枚、ぜひご堪能あれ。


平成元年(1989年)
X『BLUE BLOOD』(Spotify

平成2年(1990年)
ユニコーン『ケダモノの嵐』(Spotify

平成3年(1991年)
BUCK-TICK『狂った太陽』(Spotify

平成4年(1992年)
佐野元春『sweet16』(Spotify

平成5年(1993年)
LUNA SEA『EDEN』(Spotify

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2018年12月31日 (月)

2018年総括(2):邦楽アルバム編

洋楽アルバム編に続いて、邦楽アルバム編。こちらのエントリーでは2018年もっとも気に入った邦楽アルバム10枚(+次点10枚)を紹介します。順位は付けませんが、特に印象に残った作品には「●」を付けています。


■邦楽10枚(アルファベット→五十音順)

こちらも次点の10枚から紹介していきます。

<次点>
・brainchild's『STAY ALIVE』
・Crystal Lake『HELIX』
・ENDRECHERI『HYBRID FUNK』
・Luby Sparks『Luby Sparks』
・sads『FALLING Ultimate Edition』
・sleepyhead『DRIPPING』
・折坂悠太『平成』
・けやき坂46『走り出す瞬間』
・星屑スキャット『化粧室』
・吉澤嘉代子『女優姉妹』

Crystal Lakeは国内ラウド系ではもっとも衝撃を受けた1枚。聴く頻度でいったらCrossfaithやHER NAME IN BLOOD、DIR EN GREYのアルバムのほうが高かったんだけど、2018年という時代をあとで振り返ったときにこのアルバムがこの年に発売されたことを忘れないためにも選びました。sadsはなんだかんだで、やっぱり良いですね。従来のsadsらしさをキープしながらも、ちゃんとモダンにアップデートされている。活休前にもう一度、生で観たかった。

Luby Sparksはアルバムリリース後に前任ボーカルが脱退しちゃいましたが、後任も良さげだし、こないだ出たEPもなかなかだったので、来年も期待してます。星屑スキャットもなんだかんだ、年間通して聴きまくったなあ。

ひらがな(けやき坂46)は最後まで10位内に入れるか悩んだけど、これも毎回言ってるように「全曲聴くには複数仕様全部集めないといけないし、アルバムとしての体が崩壊しているから」あえて落としたところがあります。けど、サブスク主流の時代になりつつある今、もはやこういう考え方は古いのかもしれませんね……。

続いて、本編となる今年の10枚です。

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2018年7月 1日 (日)

2018年上半期総括(アルバムベスト10)

恒例となった上半期ベスト。ひとまず7月1日現在の10枚を紹介したいと思います。バランスとしては洋楽5枚、邦楽5枚というセレクトで順位など関係なし。今回はあえてミニアルバムやEPを外し、フルアルバムのみをピックアップしました。


COURTNEY BARNETT『TELL ME HOW YOU REALLY FEEL』(amazon)(レビューはこちら

IHSAHN『ÁMR』『SPIRIT』(amazon)(レビューはこちら

JUDAS PRIEST『FIREPOWER』(amazon)(レビューはこちら

MANIC STREET PREACHERS『RESISTANCE IS FUTILE』(amazon)(レビューはこちら

STARCRAWLER『STARCRAWLER』(amazon)(レビューはこちら

brainchild's『STAY ALIVE』(amazon

HER NAME IN BLOOD『POWER』(amazon

エレファントカシマシ『WAKE UP』(amazon

おとぎ話『眺め』(amazon

けやき坂46『走り出す瞬間』(amazon

2007年11月27日 (火)

エレファントカシマシ『俺たちの明日』(2007)

「うわっ、エレカシがまた売れちゃうよ。」

今回の移籍第1弾シングル「俺たちの明日」を初めて聴いたとき、素直にこう思いました。いや、売れちゃ困るわけじゃないんだけど、そのお膳立てが整っちゃったなぁと。そう感じたわけです。

タイトル曲は昨年末の「COUNTDOWN JAPAN 06/07」で初披露され、以後ライブやイベントでかならずといっていいほど披露されていた、90年代後半の彼らに通ずる「歌力」を持ったキャッチーなナンバー。昨年春に発表されたアルバム「町を見下ろす丘」にあった、どこか燻った感じはここには一切なく、ただただ前のみを見据えている宮本浩次の姿が目に浮かぶような力強い1曲に仕上がっています。初めてライブで聴いたとき以上に「歌」をフィーチャーしてる印象が強くて、こんなエレカシを聴くのは下手したら「明日に向かって走れ-月夜の歌-」以来かもしれないね。

カップリングの「さよならパーティー」も最高にカッコイイし、ボーナストラックとして最後に収録されている「俺たちの明日(Acoustic ver.)」もバンドバージョンとは違った味わいが感じられ、今のエレカシのさまざまな顔を楽しむことができるんじゃないかと思います。

で、この後に控えている次のシングル「笑顔の未来へ」が、これまた素晴らしい出来なもんだから、ホントに嬉しくなっちゃう(この曲、ライブで「悲しみのテロリスト」というタイトルで披露されていたナンバーですね。正直以前のタイトルだったら、突き抜ける前のエレカシのままだったように思います)。きっと今のエレカシには、よいスタッフ、よいブレインが付いてるのかもしれない。別に売る気満々というわけじゃないのに、すべてが良い方向に作用してるように感じられます。いやぁ、こりゃ来年1月末に発売されるアルバムも楽しみになっちゃうね。

ホント、エレカシがまたこういうスタイルで前向きに突き進んでくれることを、心から嬉しく思います。



▼エレファントカシマシ「俺たちの明日」(amazon:日本盤w/DVD日本盤

2006年6月27日 (火)

エレファントカシマシ@SHIBUYA-AX(2006年6月26日)

こんなにバランスの良いエレカシを観たのは、ずいぶん久しぶりな気がした。新作「町を見下ろす丘」は今年の10枚に入るであろう傑作だと思っているので、このアルバムを中心に前半から聴かせるモードでいくんだろうなぁって思ってたら、冒頭から飛ばす飛ばす。トミは病気が嘘だったみたいにハードに叩きまくる。もう1曲目でオッケー。

なのに続けて懐かしい「so many people」が! 思わず「おおっ!」って声に出しちゃったよ、仕事で行ったのに。その後、畳み掛けるように名曲の数々が。つーか久しぶりに生で「男は行く」聴いた。本当にテンション高すぎ。

身体があったまったところで、新作モードに。間に「おまえはどこだ」とか「遁生」(!)とか挟んで(でもちゃんと歌詞歌えてないのが残念!)、今日のハイライトのひとつ「人生の午後に」へ。演奏であそこまでひっぱるエレカシも久しぶりな気が。今日は緩急バランス良く、バンド自体も非常によい状態だった気が。ここ数年、彼らにはセットリストというものが存在しないのはファンなら知ってるかと思いますが、この日も宮本の指示で次の曲がどんどん決まっていく形。フェスやイベントで観ると時間が限られているせいか、どうしても中途半端に終わることが多いんだけど、この日はワンマン。全然気にせず好き放題やってた印象。けど、それが良い方向に作用してた。客も前半の盛り上がりから、「遁生」や「人生の午後に」では息を飲んで見守るようにシーンとしてる。そして「今をかき鳴らせ」や「ガストロンジャー」で一気に爆発。本編最後は久しぶりの(しかもアコギじゃなくてエレキで弾く)「今宵の月のように」で気持ちよく終了。

アンコールもたっぷり聴かせてくれた。いきなり「てって」で唸って、「化ケモノ青年」で盛り上がり、「やさしさ」で息を飲み、最後の「ファイティングマン」で大暴れ、みたいな。2時間があっという間だったよ。

俺は今日、2階席でじっくり観てたんだけど(セットリストがないのもわかってたので、メモ取りながら)、ホント、こんなに充実したエレカシワンマンは数年ぶりだわ。いや、エレカシのワンマンに足を運んだの自体が数年ぶりなんだけど。それにしても、ホント久しぶりにスッキリするライブ観た気がした。明日もAXでライブあるんで、気になる人はぜひ行っておいた方がいいよ。当日券も出てるようだし。

そういえば今日は、本編のMCで解散宣言があったんだった。客の「辞めないでー」が、なんか他人事とは思えず、笑えた。もちろん、すぐに再結成宣言しましたけど。「食っていけませんから」とか言って(笑)。


[SET LIST]
01. 地元のダンナ
02. so many poeple
03. 悲しみの果て
04. デーデ
05. 男は行く
06. 理想の朝
07. 甘き絶望
08. すまねえ魂
09. おまえはどこだ
10. 遁生
11. シグナル
12. 人生の午後に
13. 今をかき鳴らせ
14. ガストロンジャー
15. 今宵の月のように
--encore--
16. てって
17. 化ケモノ青年
18. I don't know たゆまずに
19. やさしさ
20. ファイティングマン

2006年4月29日 (土)

エレファントカシマシ『町を見下ろす丘』(2006)

 エレファントカシマシ通算17作目のオリジナルアルバム「町を見下ろす丘」は、ここ最近のエレカシとは若干作風が異なるんだけど、これは傑作です。言い切ります。つーか言い切らせろや。

ここ数作‥‥恐らく2002年リリースの「DEAD OR ALIVE」以降からなんだけど、とにかくハイペースで新曲ができて、それを思うがままにレコーディングしていって、作品として提供する。いや、時には真っ先にライヴで披露してファンを驚かす。ここ数年のエレカシにはそういうイメージがあったんだけど、今度のアルバムって前作「風」から丁度1年半ぶりなんだよね。そう、思ったよりも間が空いてたんだ。ライヴは頻繁にやっていた方だから、全然そんな気はしなかったんだけど。

 今度のアルバムでは、8年ぶりに佐久間正英をプロデューサーに迎えているんだけど、これが良い方向に作用してると思う。良い意味で抑制され、そして整然としている。これまでのヤケクソ気味にどう処理していいか判らないパワーは、ここには存在しない。その代わり、余裕というか開き直りみたいなものが感じられるのね。うん‥‥「諦め」? そうかもしれない。でも‥‥違うか。うん、違う。「悟り」の方が近いかもしれない。言葉遣いにしろ、音の感触にしろ、そういったキメ細やかさが感じられる。なんていうか、サウンドだけ聴いてると安心できるんだけど、歌詞に耳をやると相変わらず刺さるというか。今回のタッグは双方の良い面が上手く生かせ、良い結果が出せたんじゃないかと。

 アルバムタイトルにしろ曲名にしろ、とにかく生活観・生活感が強いものが多い。もちろんエレカシにとって「生活」というのは根底にあるテーマなんだけど、それがここ数作の中で一番色濃く出てるのかな、と。しかも、それが非常に聴き手の側に密着したというか‥‥宮本の生活感なんだけど、聴き手側の生活感でもある。共感しやすいとかいう問題じゃなくて、当たり前のものとしてそこにある、みたいな。だからスーッと入ってくるし、そしてグサリと突き刺さる。久しぶりだなぁ、宮本の歌詞でここまでグッサリやれれたのは。

 攻撃的なエレカシを求めていた人にはちょっと肩透かしなのかなぁ。いやそんなことないでしょ? なんていうか、むしろこのアルバムは俺と同年代で、エピック時代の彼らしか認めないといって離れていった「元ファン」にこそ聴いてほしいアルバムかな。宮本に近い年齢だからこそ感じるもの、あるはずだからさ。

 いやぁ、エレカシも今年でデビュー18年。現在のメンバーになってから丁度20年とかですよね‥‥全然守りに入らなねーのな。ホント、異端なバンドだよな。



▼エレファントカシマシ「町を見下ろす丘」(amazon:日本盤

2006年1月 7日 (土)

COUNTDOWN JAPAN '05-'06@幕張メッセ(12/31)

 さ、いよいよ3日目、最終回です。大晦日のカウントダウンライヴなんて、'91年末のMETALLICA@東京ドーム以来、か‥‥約15年振りですよ。ワハハ。その後カウントダウンといえばサザンかX JAPANかジャニーズか、って感じになっちゃいましたからね。ここまでカウントダウンライヴが定着したのって、まぁ先の先駆者の功績も大きいでしょうけど、ここ数年ならやはりCDJの影響は大きいんじゃないですかね。いや判らないですけど。

 そんな感じで、ラストまでガッツリ楽しんできました(途中寝てたけどな)。その雰囲気が上手く伝わればいいんですが‥‥

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2005年1月 3日 (月)

「COUNTDOWN JAPAN」に行って来た。

 「rockin'on」主催の屋内冬フェス、「COUNTDOWN JAPAN」に行って来ました。昨年から開催されているこのフェス、今年で2度目ですが、俺自身は初の参加。しかも当初の予定では2日間(12/30~31)行く予定だったのが、都合で30日のみの参加になってしまいましたが、まぁそれでも十分元は取れたと思いますよ。

 この手の屋内系フェス‥‥まぁサマソニも敢えてこの中に含めてしまいましょう‥‥は結局のところ、出演者次第なんですよね。フジやエゾみたいに「野外ならではのプラスアルファ」がない分、どうしてもそこに注目せざるを得ない。けどそれさえしっかりしてれば、誰も文句言わない。「まぁ(野外の)夏フェスじゃないしな」という言葉で妙に納得してしまう。特に俺の場合は、サマソニとかロキノン系フェスは特にそういった要素がしっかりしてないと、全然行く気にならないので‥‥そういう意味では今回、各日共かなり魅力的なメンツを集めたフェスだったんじゃないか、と思います。

 そんな感じで‥‥自分が観たアクトの、簡単な感想とセットリストを載せておきますね。

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2004年9月20日 (月)

エレファントカシマシ『友達がいるのさ』(2004)

 あれっ、エレカシの新作「風」って最初CCCDって出てなかったっけ? だからテンション下がって、シングルも買わなかったんだよな今回。何だよ、何時CD-DAに変わったんだよ!?って最初から?? → 調べてみると、俺が最初にみたamazonは未だに「CCCD」って表記されてるけど、方やHMVタワレコではCCCDの表記がないので、東芝のサイトをそのまま信じてもいいのかしら?

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2004年6月 5日 (土)

エレファントカシマシ『エレファントカシマシ』(1988)

エレファントカシマシが1988年3月にリリースした、記念すべきファーストアルバムにして、日本のロック史のその後の流れを変えた(と個人的に勝手に思い込んでいる)名盤。そう、ファーストにして既にエレカシは完成されちゃってたのよ。だからその後の数枚‥‥勿論素晴らしい作品なんだけど‥‥においてはこのファーストでのインパクトや完成度が常にちらついてたんだよね、聴き手にとっても、そして宮本浩次にとっても。

当時の日本のロックシーンは、所謂バンドブームまっただ中。'86年頃からボウイ、レベッカといったバンドがヒットチャート上でも大成功を収め、'87年にはブルーハーツがオーバーグラウンドへ、と同時にプリンセス・プリンセスやユニコーン、JUN SKY WALKER(S)、筋肉少女帯、ZIGGY等といったいろんなタイプのバンドが登場し、それぞれチャート上でも成功を収めるようになっていき、「第二の○○」、「ポスト○○」を求めてレコード会社はインディーシーンにまで手を伸ばすわけですよ。そして更にいろんなタイプのバンドがメジャーデビューしていき、'89年に入ると「イカ天」がスタート、いよいよその勢いに拍車がかかるわけです。

エレカシは正にそんな中デビューしたバンド。残念ながらデビュー後10年近くは大きなヒットに恵まれることはありませんでしたが、そのデビューアルバムはメディアやリスナーに大きな衝撃を与えたわけです。

ハードロックを通過したかのようなゴリゴリなロックサウンド。宮本による詩的且つ文学的、それでいて「なんじゃそりゃ?」と突っ込みを入れたくなるような、およそ時代の流行に逆行した歌詞、それを割れんばかりの声でシャウトする宮本。だけどしっかり歌詞は伝わってくる、隙間の多いアレンジ‥‥決して洋楽の何かに似ているとか、誰々のフォロワーといったカテゴライズが出来ないバンドスタイル/サウンド。これは確かに特異な存在ですよ。考えてもみてくださいよ。時代はビートロックやらパンクポップ的なものがもてはやされている頃ですよ。愛だ恋だを歌ったシュガーコーティングされたラブソング、躁的にひたすら「頑張れ」と歌う応援ソングが世に蔓延る中、「世の中まるく治めるなら 頭脳はいらないさ 少しばかりの悪知恵と 金があればいい」("デーデ")や「ニタリ ニタリと策士ども 転ばぬ先の杖のよう わけのわからぬ優しさと 生きる屍こんにちは」("花男")なんていう時代錯誤な歌詞をもってデビューですよ!? それがシャウトで歌われ、そのバックにはLED ZEPPELINばりにヘヴィでゴリゴリのハードロックサウンド。アルバムをスタートさせた瞬間、ロックファンなら "ファイティングマン" イントロのギターリフで一発ノックアウトでしょう。

勿論そういった「押し」だけじゃない。その後のソフトサイドにも通ずるブルージーなバラード "やさしさ" なんて今聴いても鳥肌モノだし、小気味良い "浮き草" や "てって" みたいなポップ路線もしっかり収録している。で、そういうソフト面で安心すると、"習わぬ経を読む男" ~ "BLUE DAYS" ~"ゴクロウサン" という歌詞の面でもサウンド面でもゴリゴリにヘヴィな曲が続くんだから、ホント侮れない。というか、このアルバムの中に入ってしまうと、そういったポップな楽曲すら非常にハードに聞こえてくるもんだから不思議だよ。

決してパンクというわけではないけど、このアルバムは間違いなく「日本のロック」という枠の中において、「ハードコア」のひとつの進むべき道を開拓したといっていいでしょう。直接的なサウンド面でのハードコアパンクと違い、精神面に響いて重くヘヴィでゴリゴリなハードコア。それが『エレファントカシマシ』というバンドの登場によって開拓された。彼らをリスペクトするバンドは多いものの、真の意味でのフォロワーは未だに現れていないように思います。そう、デビューから既に16年も経っているのにね。それだけこのバンドのスタイルや存在が特異で唯一無二なものだということがご理解いただけるかと思います。

ファーストにしてここまで凄まじいアルバムを作ってしまうと、その後が心配になるわけですが‥‥アルバムを重ねていく内に、また彼らは更に進化(というか傍若無人な程に深化)していくわけです。それと引き換えに、どんどんとアンダーグラウンド方面へと傾いていこうともね。



▼エレファントカシマシ『エレファントカシマシ』
(amazon:国内盤CD

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