2006/05/17

レミオロメン『HORIZON』(2006)

 レミオロメンのニューアルバムはこれまでのイメージを良くも悪くも裏切った、なんだかすごい作品に仕上がってます。前作から1年2ヶ月ぶり、通算3枚目のフルアルバムなんだけど‥‥ついに行き着くところまで行ったかな、というよりも、振り切っちゃったかな、という気がします。俺はメジャーデビュー後の2枚のアルバムは聴いてなくて、インディーズ時代の作品全部とメジャー後のシングル曲しか知らない程度の知識でこれを書いてるので、もしかしたらコアなファンからしたら見当違いなことを書いてる可能性もあるけど、それでも気になったことを書いておきたいと思います。

 リリース前にこのアルバムを聴く機会を得て、それ以来何度も繰り返し聴いていたんですが‥‥とにかくスゲーアルバムだな、と。バンドの力量が一気にレベルアップしたってのもあるんだろうけど、やはりプロデューサー・小林武史って男も改めてすごい奴だと思いましたね。小林が好きそうなプログレの要素も適度にアレンジに取り込みつつ、曲自体のクオリティも以前以上に煌びやかで多くの人に伝わりやすいものになってる。全体のバランスがすごく良いんですよね。通して聴いたとき、次々繰り出される楽曲にちょっとゾクゾクしたりもしてね。アルバムジャケットの色使いやイメージのせいもあるけど、これはもしかしたらMr.Childrenでいうところの「Atomic Heart」みたいな1枚になるんじゃないか‥‥そんな予感すら感じさせる作品だと。ていうのは言いすぎですかね?

 ただし、気になる点もあって。たとえばそれまで身近な「個」について歌っていた楽曲が多く感じられたのに、アルバムにはもっと壮大で大きなテーマを持つ楽曲が増えていること。この辺もミスチルの「Atomic Heart」っぽいと感じさせる一因なんですが。個人的には「雨上がり」「3月9日」で歌われているような世界観が好きだったので、ちょっと寂しい気もするんですけどね。その辺をファンがどう受け取るかで、今後の評価も変わってくるのかな、という気も。ま、どちらにせよ、これは良いアルバムには違いないですよ。

 「化けた」というよりは、変化の過程にあるような印象が強いこのアルバム。ひとつの「地平線」を超えて、次の目的地を探してるような、そんな時期なのかな。だとしたら、次の目的地を見つけた後に訪れる「この次のアルバム」はもっとすごいことになってるんじゃないか‥‥ミスチルとの比較でファンには大変申し訳ないですが‥‥あの人たちが「深海」にたどり着いたみたいに、ね。



▼レミオロメン「HORIZON」(amazon:日本盤

投稿: 2006 05 17 12:00 午後 [2006年の作品, レミオロメン] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2006/01/07

COUNTDOWN JAPAN '05-'06@幕張メッセ(12/31)

 さ、いよいよ3日目、最終回です。大晦日のカウントダウンライヴなんて、'91年末のMETALLICA@東京ドーム以来、か‥‥約15年振りですよ。ワハハ。その後カウントダウンといえばサザンかX JAPANかジャニーズか、って感じになっちゃいましたからね。ここまでカウントダウンライヴが定着したのって、まぁ先の先駆者の功績も大きいでしょうけど、ここ数年ならやはりCDJの影響は大きいんじゃないですかね。いや判らないですけど。

 そんな感じで、ラストまでガッツリ楽しんできました(途中寝てたけどな)。その雰囲気が上手く伝わればいいんですが‥‥

●THE DAY 3 [2005.12.31.]


■真心ブラザーズ 4人バンドVersion [EARTH STAGE]
・真心4人Versionはエゾと全く同じ構成、同じ選曲だったと思う。
・3日前に観たばかりだから新鮮みはないけど、やっぱ良い。
・酔ってたせいもあるけど "素晴らしきこの世界" で泣いた。
・この1年を振り返って、ちょっとシリアスモードに入って反省。


▼真心ブラザーズ「PEACE AND LOUD〜MB′s Live Recordings Collection〜」(amazon


■エレファントカシマシ [EARTH STAGE]
・この後、少年ナイフで暴れようとか思ってたけど、そんな気分になれなくなって、何故かエレカシ観る羽目に。
・そのエレカシ。去年のCDJ以来1年振りってことで我ながら驚いた。
・セットリストは相変わらず、宮本がその場で決めてるのな。
・つまり1曲目だけ打ち合わせ済みで、曲が終る度に宮本が曲名をドラムに告げて次の曲のカウントが始まるという。
・"悲しみの果て"、"風に吹かれて" の哀愁2連発でグッときた。
・古めの曲は "やさしさ" と "デーデ" くらいか。定番曲。
・が、最後の最後にやった "ガストロンジャー" が素晴らし過ぎ。
・DATのシーケンステイクを使った音源バージョンも良いけど、それらを一切排除した今回みたいなバンドオンリーのバージョンも更にカッコ良い。いつぞやのRIJFでシーケンスの音が出なくなって急遽やったのが始まりだったんだっけ。偶然あの場に居合わせたけど、衝撃的にカッコ良かったんだよな。ふとあの時のことを思い出しました。


▼エレファントカシマシ「日本 夏(Amazon.co.jp 独占限定盤)」(amazon


■PUFFY [GALAXY STAGE]
・PUFFYは選曲的には夏のサマソニに近い感じ。1曲目が "Hi Hi" に変わってたのと、新シングル曲を削ってブルハ "人にやさしく" カバーを加えたくらいの違いか。
・"人にやさしく" は3年くらい前のサマソニでもやってたなぁ。
・サマソニと違ってGREEN DAY "Basket Case" カバーは思ったよりも盛り上がらなかった。この瞬間、このイベントの客層が見えた気がした。サマソニとエラい違いだったもん。
・あ、夏やってなかったJELLYFISH "Joining A Fanclub" やってたな。これも全然ウケてなかった。つーか元ネタ知らないだろうしな、ジャパンの客層じゃ。
・やっぱパワーポップですわ。

--SETLIST--
01. Hi Hi
02. 渚にまつわるエトセトラ
03. Joining A Fan Club [JELLYFISH]
04. これが私の生きる道
05. 人にやさしく [THE BLUE HEARTS]
06. Basket Case [GREEN DAY]
07. ブギウギ No.5
08. サーキットの娘
09. アジアの純真


▼PUFFY「THE VERY BEST OF PUFFY/amiyumi JET FEVER」(amazon


■bonobos [MOON STAGE]
・bonobosはなっちゃんかわいいに尽きる。
・いや、それだけじゃないて。バンドとしてのグルーヴ感が夏観た時よりも更に強靭になってた。
・やっぱ曲良い、演奏良い、気持ちいい。文句なし。
・裏がくるりと10-FEETってこともあって(「ってこともあって」?)集客に苦労してたけど、こっち選んで大正解だった。
・新年1発目の演奏にして最後の曲が "THANK YOU FOR THE MUSIC"。当然大合唱なわけですよ。鳥肌立った。


▼bonobos「electlyric」(amazon


■忌野清志郎 & NICE MIDDLE with NEW BLUE DAY HORNS [EARTH STAGE]
・清志郎、人が少ないのをいいことに前の方へ。
・内容的にはいつも通りなんだろうけど、明らかに予定時間を超過してまで演奏してた。1時間くらいやってたかな?
・そのくらいやらなくちゃな、ロックだし。
・やっぱ "スローバラード" で目頭熱くなった。
・その後の "雨上がり〜" や "気持ちE" で汗だくに踊りまくって、最後に "JUMP" で終了。やっぱ最高だわオッサン。


▼RC SUCCESSION「ラプソディー ネイキッド」(amazon


■LOST IN TIME [GALAXY STAGE]
・ロストはどこに行ってもロストのまま。気負わず驕らず、普段通り。
・"ヒカリ" からスタートした時は、ちょっとだけ鳥肌。
・新作からの曲中心、逆にそれが今の彼等にとっての等身大なんだよな。
・会場全体が幸せムードに浸ってるような、そんな空気。
・海北くんも気持ちよさそうに歌ってたなぁ。
・そして俺も呑んだくれてたわけだが。
・サポートメンバーも何の仕掛けもない、ホントにシンプルなセットだったけど、だからこそいつも以上に歌がダイレクトに響きました。
・最後 "羽化" でちょっとだけ‥‥キた。


▼LOST IN TIME「時計」(amazon


■レミオロメン [EARTH STAGE]
・レミオロメンは正直ユアソンかドーパンかで悩んだけど、後者2組は今後イベントで観る機会多そうだし、こういうイベントだからこそ彼等みたいな「今が(バンドとしても、セールス的にも)旬なバンド」を観るってのもアリだな、と。
・実際、メジャーデビュー直前に観て以来のレミオロメンは、2年半を経て相当たくましくなってました。
・つーかやった曲の大半が大ヒット曲という現実にちょっと驚かされた。
・そうか、もう武道館満員にできるバンドだもんな。そこにきてこの "粉雪" の大ヒットだから、ラストでもあれだけの人が入るわけだ。
・ホントにスケールのデカいバンドに成長しててビックリした。
・まだまだ未熟な面も多々あったけど、それでも少年から大人に変わる過程を見た気がした。
・"粉雪" の時、既にアースステージ入り口の泡雪が終了してたのは完全にジャパン側の失敗だと思う。あそこの、あの瞬間にやらなきゃ!
・曲終わりと共に会場を後に。外は雪こそ振ってなかったものの、今年一番じゃないかってくらいに冷え込んでた。


▼レミオロメン「粉雪」(amazon

投稿: 2006 01 07 01:24 午前 [2005年のライブ, bonobos, LOST IN TIME, PUFFY, 「フェス」, エレファントカシマシ, レミオロメン, 忌野清志郎, 真心ブラザーズ] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2003/08/24

レミオロメン『電話』(2003)

  前回の「雨上がり」の時に「メジャーに行ってどこまで化けるのか、そして『駄目押しの決定打・その2』が今から気になって仕方ありません」と書いていた俺。そんな役割を十二分に果たすであろうレミオロメンの新シングル、「電話」。曲自体はメジャーデビュー決定前からライヴで演奏されていた楽曲で、先日のROCK IN JAPAN FES.でも演奏されていた2曲。予感めいたものは十分感じていましたが、改めて音源として聴いてみると、うん、これは売れるわ。そう実感するのです。

  メディア側も完全に売る態勢に入ってるしね、レコード会社含めて。うちの近所のCDショップでさえも、このシングルを大プッシュしてる程ですから。特に大きなタイアップが付いたわけでもなく、テレビ出演したわけでもないのにこの扱い。それはきっと「かの小林武史が関わっている」というポイントが大きく影響してるんでしょうね。彼が過去に手掛けたアーティストを考えれば、まぁそれも判らなくないですが。「雑誌で話題騒然」とか言われても、騒いでるのって「あの」雑誌でしょ‥‥騒げば騒ぐ程、うちを観てるような人達には悪影響なんじゃないかって気がしないでもないですが、ここはまぁ無視しましょう。

  さてさて、肝心の楽曲。まずタイトルトラックの"電話"を聴いての第一印象。とにかく「いきなりスケールがデカくなった」の一言に尽きると思います。それまでがインディー制作だったことも影響してか、小難しいことをやろうとしても録音状況や技術がそれに追いついていないように感じられた「雨上がり」までの音源。勿論曲の良さやバンドの良さは十分に伝わっていたんですが、今回のは今までの比じゃない位にデカい。多分小林プロデュースではないだろうけど、彼の元で仕事をしてきたスタッフが携わることによって、そこで培ったノウハウを今回レミオロメンに使った結果、予想以上の効果を発揮した、といったところでしょうか。曲は問題ない。このスケール感のデカさを上手く活かすアレンジもさすがだし、ボーカル・藤巻の歌声もホントにいい。ああ、これで完全に人気がホンモノになるわな。

  カップリングの"タクシードライバー"もグルーヴィーなロックチューンで、好印象。"電話"とはまた違ったタイプで、どっちかっていうと流れ的にはそれまでのインディー時代のものに近いかな、全てにおいて。まぁカップリング曲、アルバムの中の1曲といったタイプかな。

  多分、こういうタイプのロック(サウンドだったり、歌われている歌詞だったり)が苦手、興味の範囲外という人も多いでしょう。けど、もし貴方がこういったタイプのロックが好きなのに「雑誌で騒がれてるから」とか「BUMP OF CHICKENみたいだから嫌」といった理由で敬遠してるのなら、それは間違い。まずは偏見持たずに"電話"聴いてみな。現在、CSの音楽番組でもPVをよく目にするし、多分大手CDショップでも大プッシュしてるはずだから‥‥ちゃんと聴いて判断して欲しいな。バンドとしてもしっかりしてるし、この手のバンドの中ではとにかく面白い存在だと思うな。まぁ最後に判断を下すのは、聴いた貴方ですえけどね‥‥



▼レミオロメン『電話』
(amazon:国内盤CD

投稿: 2003 08 24 12:00 午前 [2003年の作品, レミオロメン] | 固定リンク

2003/08/04

「ROCK IN JAPAN FESTIVAL '03」DAY 3@茨城・国営ひたち海浜公園(2003年8月3日)

  さあ、丁度2週間遅れで順調に(苦笑)アップされていく「ひたちなか」フェスレポートも、いよいよ最終  昨年は直前に行こうと思ったらチケットのソールドアウト等で泣く泣く諦めた「ROCK IN JAPAN FES.」ですが、今年は岡村靖幸の出演が決まった時点でチケットを取り、無事3日目だけ行くことができました。同じ日にエレファントカシマシ、Theピーズ、SOUL FLOWER UNIONといった、自分が大好きなバンドも出演すれば、普段ライヴを観る機会がない毛色の違う平井堅やスガシカオ、観たくてもチケット取れないBUMP OF CHICKEN、活きのいい新人レミオロメン等が出演‥‥ってことになれば、そりゃもう楽しみだわな。

  けどね‥‥直前になって、「やっぱり岡村ちゃんだけ観れればいいや‥‥本当に出てくれるならね」って気持ちになって、正直そんなに他のアーティストでは盛り上がってなかったんだよね。本当に岡村オンリーというか。ま、その辺は以下のライヴレポを読んでもらえば何となく伝わるかと思いますが‥‥


◎レミオロメン(LAKE STAGE・11:00~)

  いよいよ今月末にメジャー移籍第1弾となるシングルがリリースされるレミオロメン。まず最初に感じたのは、演奏しっかりしてるなってこと。個々のメンバーの力量が平均以上、特にベースがいいフレーズ弾いてるのね。この手のバンドにしては珍しくチョッパーとか使ったりしてるし。またボーカル&ギターも、CD同様にエフェクター使いまくってて、とにかく聴いてて飽きない。ま、曲も聴きやすいし、こりゃ人気が出るなと思いますね。

  何よりも、新人なのに既にキラーチューンと呼べる1曲("雨上がり")を持ってるってのは大きいですね。これがピークでしたし。

  トップバッターにしては十分過ぎる程の内容だったんじゃないでしょうか。とにかくいいバンドがいい曲作っていい演奏でいいライヴやるという、至極当たり前のことを平気でやってのけてる。それで十分だと思いますね。


◎エレファントカシマシ(GRASS STAGE・12:20~)

  う~ん‥‥正直に書いちゃっていいですか? 俺、もしかしたらエレカシに対して興味が薄らいでるのかなぁ‥‥先日出たアルバム「俺の道」が昨年末のミニアルバム同様、見事にCCCDだったことも影響してか、彼等のことをちょっと違った見方をしてしまってるような気がするのね、俺。勿論、そんなのはライヴの評価には関係ないんだけど‥‥やっぱり音源が聴けないで、いきなりライヴで新曲ってのはキツいよ、しかも全10曲中、9曲がCCCD音源の曲だもんなぁ。

  けど、4月にライヴを観てたこともあって、いざ演奏が始まると「あ、この曲知ってる」「これは前回聴いた」という風に、意外と記憶に残ってるのね。要するにそれだけインパクトの強い楽曲だったってことだけど。やっぱりいいのよ、曲と演奏は。本当に良かった。特に1~2曲目(4月のブリッツでもこの2曲でスタートしたんだっけ)や、唯一の旧曲"悲しみの果て"以降の流れが本当によかった。ああ、これで音源さえちゃんと聴ける環境にあれば‥‥やっぱ残念だなぁ。

  個人的にはギターの石くんが髪切って角刈りになってたこと、そして宮本に髪を掴まれなくなった(掴めなくなった)かと思ったら、今度は頬にビンタですよ(汗)‥‥頑張れ石くん!


01. 俺の道
02. ハロー人生!!
03. クレッシェンド・デミネント
04. 何度でも立ち上がれ
05. 新曲?
06. 悲しみの果て
07. 俺の中の宇宙
08. ロック屋(五月雨東京)
09. どこへ?
10. 生命讃歌


◎スガシカオ(GRASS STAGE・13:40~)

  特に好きというわけでもなく、アルバムはファーストのみ持ってて、それ意外の曲は友人や後輩が聴かせてくれたり、また有線でかかったのを耳にするといった程度。だけどね、これはいいわ。とにかくステージが上手い。歌や演奏だけでなく、客の持ってき方が。ロックのそれとはちょっと違うのかもしれないけど、総合的な意味での「エンターテイメント」性が非常に強くて、観てて楽しいし、飽きさせない。後半ちょっとしか観てないんだけど、それだけでも十分に惹き付けられたよ。演奏がカッコ良かったってのもあるんだけど、兎に角踊りやすそうだった。ま、座って観てたんであれですが。自分でお金払ってまで観に行くタイプのアーティストではないけど、また機会があったら観てみたいかな‥‥と思わせてくれたということは、彼の出演は十分意味があったってことなんでしょうね。ロックフェスにも関わらず。


◎BUMP OF CHICKEN(GRASS STAGE・15:00~)

  思ったより演奏が上手かった、というのが正直な感想。曲自体は知ってる曲ばかりで、シングル曲がメインといった感じ。頭は先日のシングル"sailing day"~"ロストマン"という流れでスタート、客の心を掴むに十分な選曲だったんじゃないですかね?

  この日最大のピークはやはり"ダイヤモンド"~"天体観測"の2連発でしょうか。少なくともあの場にいた人間の大半が知ってるであろう曲を、あのデカいステージで鳴らすわけだから、そりゃ否が応でも反応しちゃうよね。うん、良かったと思いますよ。もっとヘロヘロなのかと思ってたから、意外にカッチリ演奏してて驚かされました。

  「野外フェスでどうしても演奏したかった。俺達のワガママを聞いてください」とかいうMCに続いて歌われたのが、昨年末のシングル"スノースマイル"‥‥って真冬の歌やんか! ま、歌詞さえ気にしなければ結構感動的な歌なんで、それはそれでアリなのかな?

  終始思ったことは‥‥家でCD聴いてる分には別にいいけど、ライヴ会場に足を運んでまで‥‥ましてや野外フェスの炎天下の中でまで観たいかと問われると‥‥非常に返答に困るバンドだなぁ、と。気分的なものもあるんだろうけど(どうしてもこの日は岡村待ちだったからね)、なんつーか‥‥俺が応援しなくても、沢山の人達が支えているだろうから大丈夫か、といった感じ。悪いとは全然思わないんだけど、1回ライヴ観て満足しちゃったというか。


◎平井堅(GRASS STAGE・16:20~)

  ロックフェスなのに、何故!?ってな人、その2。なんですが、これが思いの外良かったのよ。パーカッション、アコギ、ピアノという少人数のアコースティック編成で、終始平井堅も座って歌っておられました。つうか座ってあれだけの声量なんだから、大したもんだ。

  歌われた曲は、全部誰もが一度は耳にしたことがあるような曲ばかり。ほぼ全曲シングルナンバーだったんじゃないかな? "楽園"とか"even if"とか"Strawberry Sex"とか。全部知ってる曲じゃん。平井の歌を中心に、それを邪魔せず盛り上げるアコースティック楽器のアレンジが本当に心地いい。丁度陽が沈み始めてちょっと涼しくなり出した頃だったので、雰囲気はバッチシでしたね。

  後半、アッパーな新曲"Style"と某ドラマの主題歌だった"KISS OF LIFE"で盛り上がり、いよいよ次でラスト‥‥ということは、いよいよあの「誰もが知ってる超有名童謡」の出番か!? ひたちなかの3万人で大合唱なのか!?とワクワクしていたら‥‥あれっ、こないだまでやってた某ドラマの主題歌だった"Life is……"じゃんか‥‥何だよ、結局やらないのかよ!! あれが楽しみだったのに!! ま、最後までいい歌、いい曲がじっくり聴けたんで、これで良しとしますか。平井堅も絶対に自分で金払って観に行くタイプじゃないしね。


◎岡村靖幸(GRASS STAGE・17:40~)

  この日をどれだけ待ったことか‥‥何度かライヴの予定が発表されたりしたのに、直前になって中止になったり、今年に入って出る予定だった音源が何故か無期発売延期になったり‥‥本当に音楽やる気があるのか!?と半ば疑問に感じてた俺ですが、いざフェスで人前に!!となると、どうしてもね‥‥甘くなっちゃうんですよ。「ホント、困った子だなぁ~」くらいの優しく広い心で岡村ちゃんを迎え入れたい、と前夜から考えてたんですよね。

  モッシュエリアで観てたんですが、とにかくもの凄くギューギュー詰め。続くRIP SLYME目当ての女子中高生が、その殺気立った雰囲気と興奮したファンの動きに圧死させられそうになってたのが印象的でした。

  定刻を5分程過ぎた頃、キーボード&マニピュレーターの男性がステージ上に現れ、SEで「お母さん」という声が延々流れてるのね。時に感情を込め、時に平坦に叫ばれる「お母さん」の一言。多分、岡村の声なんだろうけど‥‥一体何が言いたいのかね君は!?

  そしてSEが盛り上がり最高潮になったところで、他のバンドメンバーも参加。演奏が始まると同時に、ステージ左側から黒いスーツを着た体格のいい長髪男性が‥‥あ゛っ、岡村ちゃんだ‥‥そう、間違いなくこの太めの男性が岡村ちゃんなのです。以前観た時よりも確実に顔はシャープになり、体格もひとまわり小さくなったような気が‥‥黒着てるからそう見えるだけ!?

  でもね‥‥ステージ上のその人は、間違いなく我々が知ってる「岡村靖幸」その人でした。あの歌声、あのアクション、あの激しいダンス、あの曲間の煽り、そしてあの表情。全てが「岡村靖幸」。正しく「100%岡村ちゃん」といった感じ。この日披露された今日は比較的新しめの曲が多くて、しかもそれら全てがメドレー形式に、曲間の隙間など一切なく、そして岡村ちゃんのダンスも休む間もないまま、ひたすら濃厚な時間が進んでいくのです。1曲目が終わった時点で、既に岡村ちゃんは瀧のような汗をかいていて、観てるこっちが辛くなりそうですよ。

  5曲を歌い終えると、何故か他のバンドのメンバーが全てステージ上からいなくなり、残ったのは先のマニピュレーターと岡村ちゃんのふたり。しかも岡村ちゃん、ステージに背を向けてハァハァいってるし。代わりにマニピュレーターの人がMCする始末。途中、岡村ちゃんも何か喋ろうとしてマイクを掴んだんだけど、どうにも返りが悪かったようで、殆ど聞き取れず。結局、最後にはそのマニピュレーターの人も袖に引っ込み、ステージ右側に用意されたエレピの前に座り、適当に弾き始める。何やるんだろう、ピアノバラードかなぁ?なんて思ってたら、平井堅に対するアンサーソングなのか、何故か「か~らぁ~すぅ~、何故鳴くのぉ~、からすはや~ま~にぃ~♪」という、あの曲をソウルフルに歌い出す‥‥何がやりたいの、岡村ちゃん? 怒らないから言ってごらん?? 笑いたい気持ちもあったんだけど、とにかく素晴らし過ぎて、思わず聴き入っちゃったじゃないか。そのまま新曲‥‥というよりも、絶対にあの場で適当に作った即興ソングを。人生には勝ち組とか負け組とかあるそうだけど、いい携帯を持ってたって、喋る人・喋る内容がダメだったら意味がないんだよ、そんな俺は負け組でいい、ただ傍にあなたさえいてくれれば‥‥といった感じの歌詞で、最初の内はみんなやはり笑ってるんだけど、最後にはみんな大きな拍手。とにかく感動的なのよ。いや、俺らにとっては「あなた(岡村ちゃん」さえいてくれれば‥‥」って思いでいっぱいなわけだけど。

  そしてピアノコーナーを終えた岡村ちゃん‥‥んん、岡村ちゃん‥‥ええっ、お、岡村‥‥ちゃん‥‥ステージ袖にひっこんでっちゃったよ! 何か失礼なことでもあったのか‥‥とにかく時間にして2~30分程度。いよいよこれから本格的に盛り上がるぞ~って時に、急にストップ。元々この程度の時間だったんだろうけど、それにしても‥‥みんな物足りなさ過ぎ。これはやはり、9月の単独ライヴに来い!ってことなのか。

  とにかく、終始岡村ちゃんに左右された1日でした。この夏、俺らは歴史の変わる瞬間に立ち会えたんだよ! これはもう奇跡でしょう!! うわ~っ、もっと観たかったよぉ‥‥


1. come baby
2. パンチ
3. ステップアップ
4. マシュマロハネムーン
5. セックス(以上、ここまでメドレー形式でほぼノンストップ)
6. 七つの子
7. 即興バラード?(以上、岡村のピアノ弾き語り)

投稿: 2003 08 04 04:09 午前 [2003年のライブ, BUMP OF CHICKEN, ROCK IN JAPAN FESTIVAL, エレファントカシマシ, スガ シカオ, レミオロメン, 岡村靖幸, 平井堅] | 固定リンク

2003/06/06

レミオロメン『雨上がり』(2003)

  自分の耳を信じてるからこうやって取り上げるわけで。「rockin'on JAPAN」で騒いでるらしいね、今年の大型新人とかって。大型かどうかはこの際どうでもよく、確かに面白い存在だと思いますよ、このレミオロメンって。

  この3月にリリースされたファーストミニアルバム「フェスタ」を経て、5月にリリースされたファーストシングルがこの「雨上がり」。「フェスタ」の時点で何となくいいなぁ~程度だった気持ちが、"雨上がり"1曲で一気に突き抜けてしまったっていう点においては、BUMP OF CHICKENが「THE LIVING DEAD」からシングル「天体観測」で一気に化けたのと同じような衝撃を受けました。つうかこの曲、ホントにいいんだわ、うん。バンプとの比較で申し訳ないんだけど(実際メディアでは早くも「第二のバンプ」みたいな盛り上げ方してるみたいだしね。全然別のバンドなのに)、まずシンガーの声質が全く違う点。バンプみたいにハスキーなんだけどちょっと線が細い、おセンチなイメージがこのレミオロメンには全くないのね。太くて、ちょっと曇ったような声というか。まぁギターロックで等身大の自分達を歌うという点においては確かに共通しますが‥‥つうかさ、もう止めようや、そういう「第二の○×」ってのさ!

  疾走感があって溌剌としててポップで親しみやすいメロディがあって演奏もサウンドもしっかりしてる。そして日常のひとコマを切り取ったかのような歌詞。決して斬新ではないし、手垢のついた手法かもしれないけど、俺達はこういった楽曲を心のどこかで待っていたんじゃないだろうか? 革新的なロックを求めながらも、バンプの "天体観測" を大歓迎してしまうような、そんな感覚、みんなにはないかい? 俺にはあるよ。そして、現時点においてこの"雨上がり"は俺にとってそういう1曲なんだよね。

  カップリング曲"昭和"は、タイトルナンバーとはタイプの異なる、ミディアムテンポでマイナー調の1曲。何故「昭和」なのか‥‥歌詞からはその理由が伝わってこないんだけど、もしかしたらこのバンドにとって曲名ってそんなに重要なものじゃないのかなぁ、なんて思ったりして。ま、この曲のみに関しての話ですが。

  ミニアルバム「フェスタ」は確かに良い作品でしたが、決定打になるようなものではありませんでした。が、このシングルは間違いなくその決定打となることでしょう。そして彼等はこのシングルを最後にインディーズを離れ、夏にメジャーから音源をリリースします。既にこのシングルの時点でMr.ChildrenやMY LITTLE LOVERが所属する「烏龍舎」(プロデューサー・小林武史が運営する会社)と契約しているレミオロメン(シングルにもクレジットされてますしね)。一瞬「もしかして、このシングルって‥‥小林プロデュース!?」と勘ぐったりしましたが‥‥メジャーに行ってどこまで化けるのか、そして「駄目押しの決定打・その2」が今から気になって仕方ありません。それまではこのシングルとミニアルバムを聴いて更にその期待を高めつつ、いろんな人にこのバンドの良さを伝えていきたいと思います。



▼レミオロメン『雨上がり』
(amazon:国内盤CD

投稿: 2003 06 06 12:00 午前 [2003年の作品, レミオロメン] | 固定リンク