2005/03/16

ピーズvsフラカン@さいたまVOGUE(3/12)

 初めての会場、久し振りのフラカン、そしてお腹いっぱいになるまで聴けたピーズ。この日のイベントライヴは、個人的にかなり満足できるものでした。

 先月オープンしたばかりの「さいたま新都心VOGUE」は、埼京線・北与野駅から徒歩5分くらい、さいたま新都心駅からだともうちょっと歩きますが、まぁ比較的駅の近くといった感じかな(すぐ側に「さいたまスーパーアリーナ」があります)。ただ、周りに何もない割りに判りにくい場所にあるのが難点かも。いや、これは土地勘とかないんで、慣れの問題かもしれませんが‥‥

 フロアはさすがの狭さですが、まだオープンしたてってことで凄くきれい。開演時間ギリギリに入ったので既に2階にあったロッカーは全部埋まっていたので、荷物や上着を手に後方で観ることにしました。

 てなわけで、定時より10分くらい遅れてライヴはスタートしたのでした‥‥

■フラワーカンパニーズ

 ヤバい、気づいたら一昨年のフジロック以来フラカン観てなかったよ(汗)。ってことは、アルバムをちゃんと聴くようになってから(この後だもんな、「吐きたくなるほど愛されたい」とか「発熱の証」を買ったの)ライヴを観るのはこの日が最初なんですよね‥‥随分と観てなかったな俺。何でこんなに横着しちゃったんだろう‥‥特にこの日のライヴを観て、それを大いに反省しましたよ。

 ライヴのセットリストや曲順はちょっとあやふやなんですが、大体こんな感じだったかなと記憶してます。とにかくインディーズに移籍してからの曲がメインで、しかもそれらが名曲揃いなもんだから圧巻というか。新作「世田谷夜明け前」リリース後のライヴってこともあって大半はそこからだったのですが、これが既に名曲の域に達してるんだから、ホント大したもんですよ。で更に間に挿入されるここ数作からの曲も、どれも文句なし。ホントライヴバンドですよね、彼等は。

 前半、ちょっとリズム面で危うい場面があったものの、途中からは完全に勢いが勝っちゃってましたね。全然そんなこと気にならなくなってたし。

 途中のMCもメチャメチャ良かった。今日はイベントとはいえ1時間程度の持ち時間があったので、今まで観た中で一番喋ってたんだけど‥‥ケイスケ、花粉症? なんか鼻すすったりタオルで拭いたりで、大変そうだったね。奇しくも、俺もつい最近花粉症にやられてしまったので(しかも今年からな)、その辛さ・煩わしさは嫌という程判りますよ、ええ。

 この日のハイライトは「1年に1回演奏してる。今日はその日」という前振りから演奏された "夢の列車" という10分前後の大作。素晴らしい。竹安のスライドギターも味わい深かったし、他のメンバーも素晴らしかった。何よりも、最近の彼等にはみられない「渋さ・深さ」が色濃く出てて良かったよね(これは決して「今が軽くて浅い」っていう批判じゃないですよ。今の彼等は「今」にしか出来ない表現方法で、またそれに見合った素晴らしい楽曲を提供してくれてるので全然不満なんてないですし、どっちが優れてるとか劣ってるっていう優劣をつけるつもりもないし)。ピーズ目当てでこの日会場にいたお客も、これには惹きつけられたんじゃないでしょうか。

 ラスト3曲は勢い任せで強引にノセる選曲。やはり "真冬の盆踊り" は名曲ですな。そして最後の最後に "YES,FUTURE" で大団円。完璧。今度は単独公演でタップリ味わいたいな。7月のツアーファイナル、是非行こうかと思います。


■フラワーカンパニーズ SETLIST (3/12)
01. 永遠の田舎者
02. 赤点ブギ
03. NUDE CORE ROCK'N'ROLL
04. 世田谷午前3時6分
05. 初恋
06. 深夜高速
07. 吐きたくなるほど愛されたい
08. 夢の列車
09. アイム・オールライト
10. 真冬の盆踊り
11. YES,FUTURE



▼フラワーカンパニーズ「世田谷夜明け前」(amazon


■Theピーズ

ピーズは昨年末のイベントで観て以来だけど、こんなに長時間(とはいっても1時間強なんだけど)観たのはホント久し振り。しかも曲数数えてみたら16曲もやってたという。その中には俺が初めてライヴで聴く新曲、初めてライヴで聴く過去の名曲、そしていつもライヴで聴いてる名曲の数々‥‥といった具合で、とにかく文句なし。唯一の文句といえば、未だに俺が行く日に "実験4号" を演奏してくれないことくらいか。そのくせ「リハビリ中断」から "負け犬" とか "鉄道6号" はやってくれるんだから‥‥

 はるは大分酔ってるように感じられたんだけど、演奏に関しては全然文句なし。ホント、あの動きのあるロックンロールフレーズをよく歌いながら弾けるもんだな、といつも関心しております。アビさんは相変わらずかっけーし、シンちゃんのリズムもいつも通り安定してるし。MCの下ネタ(主にはるな)に退いた客がどれくらいいかた判らないけど(まぁピーズファンは大喜びだろうけどさ)、もう直球過ぎて笑いを通り越して涙が出たね。勿論いい意味で。ま、だから大好きなんだけどさ。

 中盤のMCで、アビさんが着てた、ファンから貰ったという「ジョン・レノン・ミュージアム」のTシャツを見て、はるが一言「それ、倉持(YO-KING)も持ってた」みたいな話をして、まぁ軽くアビさんがギョッとして。それを見てはるがまた「倉持と一緒じゃ嫌なのかよ!」と突っ込んで、アビさん慌てて否定する辺りが可愛かったね(って40間近のオヤジに向かって30代の俺が可愛い言うなよ!って話ですが)

 新曲は3曲やったのかな?(曲名は某巨大掲示板から。合ってるかどうかは判らないけど、ファンの間ではこう呼ばれてるの?)どれも更にシンプルに、そしてメロウになってる、良い意味で更に魅力が凝縮された、濃い作風になってる気が。まぁピーズはこのまま続けて活動さえしてくれれば、俺は全然文句ないです。

 いろいろ書きたいんだけど‥‥ピーズに関してはいつも甘くなっちゃうし、特にライヴに関してはこれといって書くことないんだよなぁ‥‥だってホントに最高だったしさ。だから各曲についてのコメント以上に、その日限定のMCとか、そういったことにばかり触れてしまうのね‥‥まぁ無理矢理書けば、エンディングの "ギア" 〜 "グライダー" という流れは素敵すぎて鳥肌立ったな、と。特に "グライダー" は久し振りにライヴで聴いた気がするので、嬉しかったです。

 あー今年はもっと積極的にピーズを観に行きたいなぁ‥‥


■Theピーズ SETLIST (3/12)
01. ドロ舟
02. 耳鳴り(セミ8)[新曲]
03. 生きのばし
04. 負け犬
05. ヒッピー
06. ミサイル畑で雇われて
07. がんばりやさん [新曲]
08. ノロマ [新曲]
09. ハトポッポ
10. 喰えそーもねー
11. サイナラ
12. 鉄道6号
13. 脳ミソ
14. ギア
15. グライダー
--Encore--
16. Yeah



▼Theピーズ「Theピーズ」(amazon


投稿: 2005 03 16 12:00 午前 [2005年のライブ, ピーズ, The, フラワーカンパニーズ] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2003/12/25

フラワーカンパニーズ『東京タワー』(2003)

フラワーカンパニーズ今年2枚目、通算9枚目のオリジナルアルバムとなる「東京タワー」は、曲数や収録時間(8曲入り、27分半)からいえばミニアルバムと呼ばれても仕方ない作品なんだけど、内容だけでいったらフルアルバム並みなんですよね。いや、熱量と濃さからいえば十分すぎる程なんで、多分8曲程度で丁度よかったのかも。前作「発熱の男」が13曲入りで、その前の「吐きたくなるほど愛されたい」も13曲入りだから‥‥まぁスケールダウンは否めないかな。単純に曲が貯まって早くリリースしたかったから、無理して10曲以上作らずに(出来るまで待たずに)すぐレコーディングしてリリースしたんだろうね。このフットワークの軽さもインディーズならでは。物事ポジティヴ・シンキング。インディーズ落ちとか言うなや。

曲の方は相変わらず、暑苦しいまでに熱血ロケンローを繰り広げております。文句なしでしょう。過去の彼等、そして俺のようにここ数作で彼等のことを好きになった人、イベントライヴ等で目撃して気に入った人なら絶対に好きになる、むしろ嫌いになんてなれない「いつもの顔」がそこにはあります。変わり映えがないと言ってしまえばそれまでですが‥‥つうかフラカンにそんな風変わりなことを求めてもねぇ‥‥変わらず10年間、こうやってやり続けてきたから凄いんだよ。インディーズに行って、逆に何のしがらみもなくなった分、メジャー時代よりも更に純度は増してると思いますよ。そうじゃない?

相変わらず、30男のセンチなハートを振るわす歌詞の連発。"捨鉢野郎のお通りだ" での「捨鉢男は30越えて みっともないほど 燃えている あはは あはは あはは あはは 思春期なんだと言ってやれ」がね、もう俺の心臓鷲掴みなわけ。そうそう、そうなんだよ!って。握り拳で机バンバン叩いちゃったもん。

それと、タイトルナンバー "東京タワー" ね。歌詞が手元にある人は是非じっくり読んで欲しいな‥‥こういう歌を、こういう言葉使いでストレートに、尚かつ説得力ある表現方法でひとつの曲の中に閉じこめることに成功してるバンド、少ないと思う。いや、もしかしたらこういうのって時代遅れで、もはや誰もやらないことなのかもしれない‥‥けど、だからこそ、地道に頑張るフラカンのようなバンドにはずっと、こういう路線で頑固に戦い続けて欲しいな、と。そう心から思い願っているわけですよ。

最近「フラカンを聴くならまずどれから聴いたらいいですか?」って質問をよく受けるんだけど、ちょっと前までは俺、最新作だった「発熱の男」を薦めてたのね。過去のベスト盤聴くよりも、こっちの方がバンドとしての「今」を感じることができるし、何よりも傑作だし。けどさ、これからはこの「東京タワー」をまずお薦めしようかと思ってます。初心者がいきなり濃いのを13曲も聴かされるのは、ちょっと酷かな、なんて思ったので。バンドの魅力・素晴らしさがちゃんと表現されていて、コンパクトで聴きやすい。ライヴの様子も何となく見えてくるしね‥‥つうわけで、これからフラカンを聴いてみようと思ってるそこのあなた。まずはこのアルバムから。そこから過去に遡っていくことをオススメします!



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投稿: 2003 12 25 03:52 午前 [2003年の作品, フラワーカンパニーズ] | 固定リンク

2003/08/24

フラワーカンパニーズ『発熱の男』(2003)

今年の4月にリリースされた、フラワーカンパニーズ通算8作目、インディーズから2枚目のオリジナルアルバムとなる「発熱の男」。フジロックでの「フラワーカンパニーズ34歳、今日から全盛期に入らせていただきます」って発言がホントだったことを実感させてくれる、本当に素晴らしい1枚。何でこんなにいいバンドがメジャーから切られたの?とかいろいろ思うことはあるのですが、逆にこういう逆境に陥ったからこそ、ここまでの傑作を生み出せたんじゃないか、とも思えるわけで。特にインディー落ちしてからの2枚(前作「吐きたくなるほど愛されたい」と今作)の充実振りを考えると、それも納得が行くというか。

基本的には古き良き時代のブリティッシュロックからの影響が強いサウンドに、馬鹿で情けないんだけど、どこか憎めない、そして愛着が湧いてしまう歌詞。俺の中でRCサクセション以降の日本のロックシーンの、一番いい形を体現してるバンドのひとつがフラカンなんじゃないかな、なんて思うんですね。RCが撒いた種のひとつだ、と。それらの種はブルーハーツだとかSOUL FLOWER UNIONだとか、その後登場するいろんなバンドとして成長したわけですが、遅咲きながらもフラカンもそのひとつだと、間違いなく言い切れるわけですよ、このアルバムを聴いてしまうと。いや、過去のどのアルバムを聴いてもその予感はあったわけですが、特にこのアルバムはその決定打といっても間違いないでしょう。

それこそTHE WHOであり、KINKSであり、QUEENであり。そういったバンドの色を感じることの出来る個々の楽曲。それぞれが個性的で、荒々しさを残しつつも、完成度は高い。しかも各楽器のアンサンブルも素晴らしい。そうそう、ロックってこうじゃなきゃ!みたいな。30代半ばのオッサン4人が、ここまで初心を忘れずにロック出来るってのは、ある種奇跡なんじゃないかな、と。そう、フラカンの存在というのは、奇跡そのものだと。なのに何故、人々は彼等を無視し続けるのか。もっと注目すべきですよ!

ライヴを一度観れば、絶対にやられるはずなんですよ。実際、俺もライヴでやられた口ですから。中毒性のあるライヴは、ある種先のソウルフラワーにも通ずる要素があると思うんですね。土着的な"真冬の盆踊り"の存在が更にその思いを強くさせてるわけですが、ブリティッシュビートに拘る辺りも、ソウルフラワーの前身、NEWEST MODELにも通じるしね。

とにかくね、ロックは部屋の片隅で膝を抱えておセンチ気取る為の道具じゃないんですよ。このアルバムを聴いてると、そういう小難しいことがどうでもよくなる、とにかく大音量で鳴らして頭振るのが一番なんだっていう至極簡単なことに気づかせてくれるわけ。今年の10本指に入る傑作。間違いなく5年後も聴いてるであろう1枚。



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投稿: 2003 08 24 03:50 午前 [2003年の作品, フラワーカンパニーズ] | 固定リンク