朝霧JAM(2006.10.7〜8)
今年も懲りずに「朝霧JAM」に行ってきました。2002年の第2回から連続参加なので、今回で5回目ということになりますか……実は当初、俺は今年の朝霧には行かないと決意していたんです。理由は……多分そのうちにちゃんとしたコラムを書くかと思いますが、俺自身今年のフジロックやその他のフェスで「世代交代」を強く感じて、ちょっと気持ち的に萎えてたんですよ。まぁそんなの俺自身の問題であって、皆さんにはまったく関係のないことなんですが。とにかくね、何となくあの場で過去に味わった特別な気持ちを「共有」したくなかったの。だから最初からチケットも取らなかったし、取る気もまったくなかった。
でも、ある方々のご好意で、今年も行けることになってしまった。「チケット用意できるけど?」と言われた瞬間、「お願いします!」と即答している自分がいてさ……何やってんだか。そりゃ、フェスの中で一番大好きな、今のフジロックよりも好きな野外フェスだしね。どんなに我慢したって、どこかでボロが出ますよそりゃ。
さてさて。今年は初めてバスツアーで参加したんですが、いやー楽だわ。運転しなくていいのは。会場に着くまでずーっと寝てられるし、駐車場からシャトルバス待ちをしなくてもいい。新宿から会場内まで直通だもんね。帰りもギリギリまで酒呑んでてもオッケーだし。これはかなり大きいなぁ。来年も行くならバスツアーにしよう。
で、今年の天気は……いろんなところで述べられているように、2日間晴天に恵まれました。しかも2日目なんて雲ひとつない、本当に素晴らしい天気でしたからね。唯一、10月2週目ということもあってか、日中でもかなり肌寒く、夜なんて凍えそうほど寒かった……風もかなり強かったし。ここまで寒い思いをしたフェスは、2004年の「RISING SUN ROCK FESTIVAL」初参加時以来かな?
ライブは、まぁ例年どおり酒呑みながらテキトーにしか観てません。とりあえず、簡単なコメントを下記に残しておきます。
▼クラムボン
久しぶりに観たけど、なごむ。やたらとアグレッシヴな雰囲気で、本人たちが一番楽しんでた。ミトくんは以前から会場で見かけたことがあったので本当に好きなんだろうね。嬉しそうだったし。
▼Ron Sexsmith
なんだかんだでほとんどの曲知ってた。前観たときよりも痩せた気が。やっぱり1stの曲をやられると、グッと来るものがあるね。あ、リハーサルでBEATLESの "Nowhere Man" を完コピしてた。本編ではやらなかったけど、これがベストだったかも。
▼INDIVIDUAL ORCHESTRA
ちょっとだけ観た。普段のフミヤと違ってベース弾いたりいろいろ忙しそうなのね。でも好みとはちょっと違うかな。悪くはないけど。
▼元ちとせ
先々週に「SWEET LOVE SHOWER」で観たのより長めのステージ。だけど選曲はほとんど一緒かも。知ってる曲が増えてた(シングル曲ね)。やっぱり"Perfect"(FAIRGROUND ATTRACTION)のこぶし回しはどうかと思う。
▼くるり
テントで聴いた。だって凍えるほど寒いんだもん。リハで "ロックンロール" やったくせに本編でやらず。"ワンダーフォーゲル" や "ハイウェイ"、"街" とかやってた。夏フェスに近いノリかと思ったら、そうでもなかった。最後は "How To Go" で終了。
▼Michael Franti and Spearhead
素通り。すまん、アルバムは好きなんだけど。
▼EROL ALKAN
今年のベストアクト。自分の思う「こういう曲で踊りたい」というのと「こういうDJをやりたい」というのが見事一致した人だなって思った。選曲はかなりベタな部類なんだけど、それがむしろ良かった気がする。タンテ×2とCDJ1000×2を上手く駆使してたのが印象的。つーか途中から遠目に手元しか見てなかった。フロアに降りたり、タンテの載った台の上に立ち上がって客を煽ったり、ミキサーを引っ張って持ち上げていじったりとか、とにかく見せる方もさすが。これ、毎週観にロンドン通いたい。
▼THE POGUES
アルカンでほぼ燃え尽き、POGUESは軽く。去年観てる分、ちょっとは気持ち楽に鑑賞できた。ま、ステージを観たらグッと心が熱くなるわけですが。
▼SOIL & "PIMP"SESSIONS
ほぼフルで観た。カッコいい。デスジャズいいね。デスが付けばなんでもいいよ!
▼1945 a.k.a. KURANAKA
寝ながら数曲。ボブ・マーリィを四つ打ちにしたり、まぁ気持ちよさげなレゲエ&四つ打ちDJでした。まぁこの後、酔って石に躓いて壮絶な転び方(躓いてから倒れるまで3メートル)をしたんで、あまりいい思い出はないですが!!
▼mojave 3
想像してた以上でも以下でもなく。勿論大好きですよ。後半、昔取った杵柄というか、シューゲーザーっぽくなったのが微笑ましかった。
▼V∞REDOMS
こちらも基本はいつも通り良かった。セヴンナーって結局弦楽器というよりは打楽器といった方が近いかも。
……果たしてこれが本当に役に立つのかどうかわかりませんが、ひとまずこんな2日間でしたよ、と。
でね。いろいろ考えたんだけど、やっぱり俺は来年も朝霧に行くよ。ここ1〜2年のフェス事情は本当に悩ましいものがあるし、自分の身の回りのみんなともちょっと距離を取りたいと思うことも多い。でも、朝霧だけは別だ。やっぱり俺の音楽生活の中で、いや日常の生活の一部として欠かせない要素だわ。音楽は勿論必要だと思うけど、それ以上にキャンプして自然の中でウマい酒呑んで美味い飯食って気の許せる仲間と一緒に過ごすのは止められないもの。フジロックも大好きだけど、もしかしたら近年中に行かなくなる日がくるかもしれない。それでも朝霧だけは変わらずに通いたいと思います。はい。
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