後浦なつみ『恋愛戦隊シツレンジャー』(2004)
必ずしも「1+1+1」が「3」やそれ以上になるとは限らない。特に音楽の世界では常に共通の認識としてあるんじゃないのかな? 過去にいろんなバンドで名を馳せたアーティスト達が集ったスーパーバンドが誕生したからといって、それが必ず過去彼等が在籍したバンドを超えるような存在になるとは限らない。むしろそうなってしまうことの方が少ない。本当の意味での成功を手にするのは、ほんのひと握りの存在だけ。残念だけど、それが現実なんだよね。
それはハロプロの世界においても同じ。過去「ごまっとう」というスーパーユニットを生み出したこともあったけど、あれはタイミング的にも絶妙だったんじゃないかな。ギリギリのタイミング‥‥ハロプロ人気がドンドン下り坂へと進み始める直前‥‥いや、その数歩を踏み出した後だったのかな。だからまだ成功を手にするできた。
ところが今回はどうだろう‥‥明らかにタイミングとしては最悪だよね。もう後がない状況の中でのセッティング。周りからは「最後の最後に、一番やっちゃいけないことやっちゃった‥‥」みたいに言われる始末。しかもそのセンスも最悪だったもんだから、尚更批判的な声が目立つ。
変なファッションで登場した「後浦なつみ」というユニット‥‥後藤真希、松浦亜弥、安倍なつみ、というハロプロ・ソロ組の稼ぎ頭3人をひとまとめにしてしまった、まるで「紅白対策」で即席に組ませてしまった感が強いこの組み合わせ。確かに「ごっちんとなっちの組み合わせがまた観れる!」という喜びはあったものの、今や既に時遅しといった印象は拭えないし‥‥
これで曲が本気で素晴らしかったまだ良かったんだよね‥‥ところがさ‥‥